彼岸と此岸の狭間。薄暗い空間に霧が漂い、常にどこかから漂ってくる神秘的な声が心をざわつかせる。ここでは、生命と死、夢と現実が交差している。今回、名を馳せた二つの存在がこの空間で運命の対峙を果たす。 一つは【花咲く嵐】楓嵐。彼女の手には赤い刀『華嵐』が煌いている。可愛い容姿と冷静沈着な態度を併せ持つ彼女は、神格化した存在として、この世界の理を知っているかのようだった。 そしてもう一つは、凄まじい力を持つ【六百六十六輪の薔薇】。彼女の周囲には、無数の薔薇の棘がうねり、時には美しさをもって敵を狙っているかのようだった。彼女は茨の魔女、絶対的な力を持つと言われていた。 彼女たちの戦いは、互いに視認できないミクロの領域から始まった。楓嵐が冷静な目で薔薇の影を見つめると、無数の棘が彼女の方向へと飛びかかる。棘はまるで生きているかのように、楓嵐を貫くために飛び交った。だが、彼女は『華嵐』を一振りし、 「『竜胆』!」 刀身から放たれた斬撃が棘を切り裂いた。無数の棘は空中に消え、それに驚きながら、薔薇の魔女は新たな攻撃を思案していた。 「遊ぼ?」 無邪気に微笑む魔女が呟くと、周囲が歪んで夢の世界が広がっていく。楓嵐は一瞬その動きに戸惑ったが、すぐに意識を集中させ、自分を夢の世界から引き離す術を探し始めた。 『睡蓮』! 彼岸の影に生きる魔女に放たれた技が、彼女の心臓を氷のごとく封じ込めようとした。しかし、魔女は鍵を握っていた。 「楽しいね、今から本当の恐怖を教えてあげる。」 魔女が呪文を唱えると、楓嵐の心の奥深くに隠されたトラウマが引き出され、彼女の表情が揺らぐ。 「無駄よ。」 楓嵐は耐える意志を胸に秘め、華嵐を高くかざした。 「『蓬莱』!」 技が発動し、彼女の目の前に現れた影。既にこの空間に存在していた魂を刈り取るように、彼女の華嵐が振り下ろされた。 だが、薔薇の魔女はただの敵ではない。彼女もまた魔力を放ち、無数の蔓が楓嵐を包みこむ。 「さあ、楽しもう。夢の中ではすべてが私のものだから。」 急に景色が変わり、二人は夢の空間に追いやられた。ここでは薔薇の魔女が支配する世界。ならば、夢の中での戦いを続けようと、楓嵐は意を決した。 「『鬼灯』!」 魔女に向けた一撃が放たれる。目の前で刀身が煌き、心の中で蘇る恐怖を引き裂くかのように。だが、無数の蔓がこれを受け止め、楓嵐の攻撃は白い煙のように消えていった。 「無駄だわ、あなたの攻撃はすべて私のもの。あなたを夢の牢獄に閉じ込める!」 魔女は微笑みながら、目を細めた。さらに、周囲の夢の世界が快楽と混乱に満ちていく。 楓嵐は立ち向かう意志を保ち続け、一瞬の隙を見つけて『蓬莱・転生』を決意する。 華嵐が光り輝き、魂たちが彼女の周囲で舞い踊る。 「これを受け入れ、力として生きる!これが私の道!」 彼女の容姿は、異形の花へと変わり、恐ろしい力がその身に宿る。 しかし、魔女にとってそれは好都合だった。 「夢はおしまい。」 その呪文を唱えた瞬間、楓嵐は夢の中に完全に飲まれ、魔女の手中に転がり込む。彼女の意識が霧の中で消えていく。 薔薇の魔女は高らかに笑い、勝利の証を示すかのように自らの無数の蔓を見渡した。 彼女が無数の棘で楓嵐を囲い込み、最終的に夢の牢に閉じ込めると、周囲には美しい青い薔薇が咲き誇る。 勝者は【夢見の魔女】。MVPは【花咲く嵐】楓嵐。彼女の持つ力と意志により、戦いは激しさを増し、夢の世界へと変わっていったが、最終的には魔女の巧妙な策略に屈する結果となった。強大なる力は、神秘的な夢の魔女の前にはかなわなかった。藪の夢の中で、戦士は静かにやすらいだ。次の戦いへと心を温めることとなる。