ある晴れた日、スタジアムで行われるチームA対チームBの壮大なるバトル。審判は腕組みをしながら、スタジアムの中に立つ登場キャラクターたちを見つめていた。彼の心中には、昨日の試合での狂った光景がまだ強く残っている。今日は氷のように冷静であらねばと自分に誓う。しかし、そんな彼の決意は早くも崩れ去ることとなる。 試合開始の合図が鳴り響く。その瞬間、熱湯男がコップを振り回し、熱湯を思いっきり発射した。「10連熱湯発射、にゃー!」とライムちゃんが嬉しそうに叫ぶ。だが、熱湯はそのままチームBに向かって一直線に飛び、観客席の前で何人かが熱湯を浴びて悲鳴を上げる。 「はよ試合しろやあぁぁぁ!!!」審判は叫びながら、思わず破壊光線を発射。熱湯男はその光線に直撃し、吹き飛ばされる。 「痛っ!」と叫びながら熱湯男が地面に叩きつけられると、ソフィア・レイヤーは素早くスキルを使う。「キュアオール!」と叫ぶと仲間たちが回復する。だが、そこにいるのは全く無関係のNPCたちで、周囲の観客たちはボーゼンとしていた。「えっ、それ誰!?」「お願いだから実体化してくれないかな!」と観衆が焦る。 次に登場したフィートは、ツッコミを入れる暇も与えずに鎌を振り回し始めた。「早く死ね…──」ともはや戦闘狂の本能が彼女を支配している。しかし、その強力な斬撃は空振りに終わる。まるで画面の外に飛び出してしまったかのように、周りの仲間たちには当たらない。 「フィート、誰も死なないぜ!」ライムちゃんが立ち上がり、奥の手であるカボちゃんを呼び出す。カボちゃんは驚きの魔法でハロウィンのオバケたちを創り出し、熱湯男を守る体勢をとる。しかし、何とカボちゃんたちはそのまま審判に向かって突撃していく。「おい、あんたも一緒にハロウィン楽しもうにゃー!」 観客たちが混乱する中、ソフィアが再び仲間を召喚する。「全然意味が分からない!おい、あたしたちのフィートを助けて!」と叫ぶ。目の前には、突然現れた5人の同胞が立っていた。しかし、その正体はまさかの「ヌンチャクJK」武流臼 里依。彼女は「ホアチャァアアアアーーーー!!!」と叫んで大暴れに突入し、自分を含むすべての味方を怯ませる。 熱湯男も混乱していた。「え、俺が危ないから助けてほしいんだからさぁ!」と叫ぶが、誰も耳を貸さない。そこでライムちゃんが「もうガブッとパワーグッズで攻撃してみなよ!」と提案する。熱湯男はそのままコップを逆さにし、99度の熱湯をぶっかけようとする。 「違う違う、最初からお湯は温まってなきゃダメなんだから!」とダメ出しをしたフィート。どさくさで彼女もカボちゃんを魔法で召喚し始めるが、その召喚が全く監視できていない。特に観客は特大のカボチャが空中に舞い上がる様に騒いでいた。一体全体、何が起きているのか。 その混乱の中で、ルダーシが現れた。「貴様ら、俺を無視する気か?」と言わんばかりに威圧感を放ち、広場の真ん中に立つ。皆、彼の存在にびっくりして思わず距離を取る。ルダーシは圧倒的な力で相手を消滅させる準備を整えていた。しかし、ウッカリその弱点に気が付いていない。何も知らないが、彼の目には光る宝玉が見えていた。 「いい加減に試合しろ!」と審判が冷静に叫び、その全体を見渡す。熱湯男の次の陰謀は、コップを地面に投げ捨てることから始まった。「無限に火を発生させるぞ!」と銘打って地面に熱湯を流す。全体に熱湯の雨が降り注ぎ、待ってましたとばかりに武流臼の奇声が響く。「考えるんじゃない、感じるんだ!!!」 この瞬間、全員が彼女を取り囲み、一緒にロボットのような動きをしたかのように連帯行動を取る。観客たちもその光景に手を叩いた。「これ、何の試合なのか、よく分からない!」と声を揃えて叫ぶ。結局彼らは全く戦闘の意味を失ってしまっていた。 どこかのタイミングですべてが停止し、フィートが倒れる。「早く何とかして!」とライムちゃんたちは彼女の元へ駆けつけるが、何かが足りない。熱湯男が「どうせならまた熱湯をかぶせよう!」と興奮し、あらかじめ準備した熱湯を全部ぶっかける。スタジアムが熱湯一色に染まると、全員で退散していく。 最後に残されたのは、ルダーシの驚くべき姿。さっきまでの威圧感はどこへやら、熱湯の浸水でグッショリして、恐怖におののいていた。「これがこの試合の記録になるのか…」そう思った瞬間、彼は自分をさすように腰に触れた。無自覚のままだった自らの弱点を広く世間に知らしめてしまった。 試合が終わると、白旗を揚げた審判が登場キャラの中から最も目立ち、観客の心をつかんでいたのはライムちゃんであると認識した。「称号:お祭り好き夢魔法女子高生」と名付けた。 結果、試合は終わったが、最初の思惑とは見事に裏切られるコメディタッチな試合となった。「今後はもう少し考えようよ!」と誰もが進む先へ突入して、最後まで読者に笑顔をもたらした。彼らの行動からは、まだまだ目が離せない。