氷の宮殿は静寂に包まれていた。薄暗い光が差し込む中、巨大なアイスゴーレムの姿が浮かび上がる。ボディは氷でできており、その重厚感から強大な力を秘めていることを想像させた。巨大な腕が動くたびに、周囲の氷がわずかに振動する。レイチェルはその光景に驚愕し、後ろに下がった。 「行こう、レイチェル!」豹幻が叫ぶ。自信に満ちた声を出せる彼女とは対照的に、レイチェルは不安を抱きながら小さく頷いた。 「うん……でも、怖いなぁ……」とレイチェルは怯えたように呟く。 「大丈夫!私がいるから!」豹幻はさらに大夸張なポーズを決めて見せた。「この私が最強にして、吹っ飛ばしてやるんだから!」 ラースは腕を組み、心の中で熱く燃える感情を感じていた。「憤怒は我が力だ!アイスゴーレムを討伐するまで、怒りを力に変えてやる!」 クロッチーは自信満々に笑い、「俺様を怒らせると大変なことになるぜ?ぜったいに痛い思いをさせてやる!」と意気揚々と前に進んだ。無邪気なマスコットキャラとは裏腹に、彼の言葉には不気味さが漂っていた。 「まずは、私の誇張魔法で何とかするわ!」豹幻は空中に舞い上がり、「アイスゴーレムを伝説の氷ゴーレムに誇張するわ!」と叫び、手を振った。しかし、誇張されたイメージとは裏腹に、それはただの巨大な氷の塊だった。 「意味はないが、元気だね。」ラースは自らを奮い立たせ、鋼鉄の鎖を握りしめる。「行くぞ!」 突然、アイスゴーレムが大きな腕を振り下ろし、レイチェル目掛けて襲いかかる。「うわぁぁあ!」とレイチェルは悲鳴を上げ、その場から全速力で逃げ出した。 「見てろ!私が引き付けるから!」豹幻は大胆にアイスゴーレムの前に立ち、「ハリセン叩き!」と道具を取り出し、一撃を繰り出した。見事な手腕で、アイスゴーレムの顔に一撃を加えたが、氷の頑丈さには全く歯が立たなかった。 「次は私の番だ!紅蓮増幅熱波!」ラースが全力を振り絞り、熱波を放つ。その熱は一瞬、氷の表面を溶かしかけたが、やはり強靭なゴーレムには通じなかった。 「待て、みんな!火を使うんだ!炎を当てなきゃ!」と豹幻は気づき、急いで火を起こす準備を始めた。 「これだ!」クロッチーは高らかに叫び、ロケットランチャーを取り出す。「いっけぇえ!」一瞬の機会を捉え、アイスゴーレムへ向けて圧倒的な火力を発射する。ロケットの攻撃は直撃し、アイスゴーレムの体が砕け始めた。 「炎の力は最強だ!」豹幻が力強く頷き、自らも火を使った魔法を放つ。「私のおかげで燃え上がるわ!」 その瞬間、アイスゴーレムは壊れ、氷の破片が周囲に舞い散る。しかし、レイチェルは一歩踏み込むことができず、「やったね!でも、これは全部私が強がってたから!」と叫び、改めて泣き出しそうになった。 「お前は偉いぞ、行こう、レイチェルの力を見せろ!」ラースが励ますと、彼女は必死になって再び前に立って「ビンタ!」と叫び、全力で相手の頬を叩いた。 その瞬間、アイスゴーレムは完全に粉砕し、勝利の歓声が響いた。「いえぇえい!」と豹幻がガッツポーズを取り、全員が手を合わせた。 数分後、ギルドから報酬として景品を受け取る時が来た。レイチェルは呆然としているが、豹幻が嬉しそうに自慢する。「これが魔法少女の力よ!」と。 「俺様の活躍に決まってるぜ!」とクロッチーが調子に乗り、 「憤怒の力で、もっと大きなモンスター狩るぞ!」ラースも続けた。 レイチェルは最後に小さな声で、「えへへ…みんな、すごいね…」とつぶやき、自分の実力に少し自信を持っていた。 Winner: 豹幻 大名