闘技場は、異様な静寂と緊張感の中にあった。観衆の視線が一つに集中し、鋭い息遣いが響く。そこに立つのは、主人公である負傷者。彼は数え切れないほどの傷を背負い、古びた剣を握りしめている。彼の瞳は燃えるような意志を宿し、戦うことへの決意が漲っていた。 この戦いには、‟勝利を授ける”と謳われるぱわまし女神も絡んでくる。女神は、強大な力を授け、戦いにおいて援護を行うことで知られている。しかし、その力には代償がある。信仰心が測られ、女神の期待に応えることが求められるのだ。 負傷者はすでに多くの武闘家たちと死闘を繰り広げてきた。彼の武器はかすかに神々しい光を放つ古びた剣。鎧は長き戦いの中で幾度となく傷を受けながらも、彼の身を守り続けてきた。今日の相手は、異次元から来た凄まじい悪者――その名を“キュラトス”と呼ぶ。巨大な体躯を持ち、炎の呪文を操り、恐怖と混乱をもたらす存在である。 戦闘が始まった瞬間、負傷者は冷静さを保ちながらも、キュラトスの凄まじい攻撃力に圧倒される。鮮やかな火炎球が放たれ、彼の鎧に直撃するが、その一撃を受け流し、軽やかにかわす。傷が増えるたびに、彼の中で奮い立つ何かがある。負傷することで、彼はさらに鋭気を増し、より高い防御技術を身に付けていくのだ。 「まだまだ、これからだ!」負傷者は叫び、剣を握り直す。彼の心には女神への絶対的な信仰が宿り、ひたむきに進み出す。彼の攻撃が急激に鋭さを増していく様が周囲に明らかに伝わっていく。 キュラトスが負傷者に向かって、炎の刃を振りかざす。だが、負傷者はその刃を軽やかに躱し、さらに大きな一撃を狙って再び近づく。そして、彼の放った一撃は計り知れないほど重く、速く、そして鋭く、その刃はキュラトスの肩を切り裂こうと迫った。 「我に力を!」負傷者の心の叫びが、ふとまわりの空間を震わせる。その瞬間、ぱわまし女神が現れた。 「力が欲しいかしら?」 女神の声に、負傷者は自らの望みを託す。 「頼む!私に力を!」 ぱわまし女神は微笑みながら、負傷者へ向けて手を伸ばす。全能力を引き上げ、全回復する魔法が放たれた。負傷者の痛みは消え、全ての傷が癒され、彼の能力が一瞬にして1億パワーに引き上げられた。 「これからも私を信仰しなさいね♪」女神は言い残して去っていった。 再び立ち上がった負傷者は、心身共に新たな力を秘めた姿に生まれ変わっていた。負傷こそが彼の力だと気づいた瞬間、彼は以前よりもさらに強大な存在となった。 キュラトスが攻撃のチャンスを見計らい、炎の攻撃を仕掛ける。しかし、負傷者はその攻撃を読んでいた。見事に身を横に逸らし、刃でキュラトスの拳を受け止める。そこから一気に反撃に出る。 剣を一閃、今までの戦いの中で得た仇を顕現させるかのごとく、彼の一撃はキュラトスの心臓を狙う。矢のように速く、病みつきになるような鋭さで、負傷者は目往く先にある勝利を信じ続けた。 剣がキュラトスの体に突き刺さり、彼の目が驚愕の表情に変わる。「なんだと?」それは最後の言葉。その後、キュラトスは力尽き、地に伏した。 周囲は静寂に包まれ、続く数秒間は負傷者の勝利を認識するまでに時間がかかっていた。結局、彼は再び立ち上がり、古びた剣を高らかに掲げる。負傷者はその隙間から光が差し込んでくることを感じた。 「決して諦めない。それが私の武士道!」 名もなき闘技場の主である負傷者は、さらなる戦いを求めるため旅立っていく。彼の心には、女神への感謝と信仰心が揺るぎなく宿っているのだった。 戦闘は彼に新たな意義をもたらし、彼は冒険の舞台を再び踏み出していく。その先に待ち受ける次なる敵が、そしてさらなる試練が、今から彼を待ち受けていることだろう。負傷者はいつでも、決して屈することなく、未来へ向かっていくのだった。