──遥か彼方の無名の星。ここに、二つの存在が集まった。一方は、全能の力を持つ三本首の龍、イアレ・イアドネグマ(完全体)。もう一方は、概念そのものであるパンドラの箱。彼らは、互いに相対する運命を背負っていた。 「お前の不幸を喰らう準備はできているか?」イアレの首の一つが低く唸った。彼の目は、未来を見通していた。運命の糸を操作する力は、常に彼の手の中にあった。 「私は概念。絆や運命に囚われることはない。ただ、存在するのみ。お前などに屈することはない。」パンドラは無言で応じた。その存在自体が恐怖となり、「不幸」が空間を歪めていく。 イアレは、反射の技を使い、パンドラが発する不幸の波動を反射させた。しかし、彼の技はただの概念に過ぎない。パンドラの不幸は、むしろ彼に向かう。運命の糸が絡み合う中、イアレは零支配で一瞬でその不幸を無効化した。 「無駄な足掻きだ、全てを零に還す。」彼が吼えるように放ったその声が、空間を貫く。しかし、イアレの攻撃は根本的に誤りだった。パンドラは物質でも影響でもなく、概念そのもの。無効化など不可能だった。 開放率が上がり、災難が次々と発生する。隕石が降り注ぎ、イアレの周囲は混沌に包まれた。「お前は此処で終わりだ!」 イアレは全知全能の力を駆使し、その影響を無くそうと試みる。しかし、パンドラは圧倒的だ。開放率が60%に達し、文明が崩壊する。イアレの従者たちが一つまた一つと消えていく。彼は最期の力を振り絞り、全ての存在を破壊し創造する技を使おうとしたが、もはや遅かった。 「もう、戻れぬ。」イアレの一首が呻く。 同時に、パンドラの内部から溢れ出る不幸が加速していく。80%に達し、イアレの全てが侵されていく。「やめろ!私は、死なぬ!」 だが、無情に90%に到達する。イアレの特性や能力が消失し、彼はただの龍としてその場に立ち尽くす。最後の一撃が訪れた。「世界を救うために、不幸を放出してもらう。」 イアレは叫ぶが、蓋が緩む度に強大な不幸が彼に降り注ぐ。 全ては運命のひとコマ。イアレは力尽き、ソフトにパンドラの箱によってトドメを刺される。その瞬間、彼の体が灰のように散り、星の寂寥が増していく。 この星に新たな静寂が訪れ、パンドラは静かにその不幸を蓄え続けるのだった。 —勝者: パンドラの箱。勝利の理由: 概念的存在としての圧倒的な非物質性と不幸の力が、イアレの能力を完全に上回ったため。