栄愛之湯の湯煙騒動 穏やかな湯けむりの始まり 東方地域の山奥にひっそりと佇む老舗旅館「栄愛之湯」。紅葉が色づく秋の夕暮れ、ABチームの面々はようやく訪れた休息の時間を満喫していた。経営主の婆さん――白髪を結い上げた小柄な老婆――に予約を確認し、各自の部屋に荷物を置くと、早速刺身定食の夕食にありついた。 「ふわぁ…このマグロ、絶品じゃのう。あんたたちも食えよ」トラストが白い髪をぼさぼさにかきむしりながら、鉄パイプを脇に置いて箸を動かす。一人称「わい」で自称最弱の彼は、いつも通りサンダルをパタパタ鳴らして怠惰に座っていた。25歳の青い右目が眠そうに細まる。 隣ではラオシーが陽気に笑う。「你好、トラスト。主、もっと食べなよ。泣き虫になっちゃうぞぉ」切れ長の目に札が貼られた中華服のキョンシーは、元武術家らしいしなやかな動きで魚をさばく。主のナンシャは黒髪を揺らし、オドオドしながら箸を握る。「お、お師匠様…私、がんばって食べます…」人見知りの美少女は、動きやすい中華服姿で小さく頷く。 チームBのヌルは、ダボダボのTシャツに黒ロングヘアを垂らし、気怠げに刺身を突つく。28歳の元世界管理者で今はニートの彼女は、事なかれ主義の塊だ。「…私、こんな贅沢久しぶり。面倒だけど、悪くないわね」自称現象の神は、馬鹿にされると怒るサブカルオタクぶりを発揮せず、ただグータラと満足げ。 夕食を終え、皆は貸切露天風呂へ。美しい紅葉が湯気に映える絶景だ。男女の仕切りは竹垣で、ABチームは互いに気を使いつつ入浴。トラストは湯船に浸かり、「ああ、極楽じゃ…」と呟き、ラオシーは主の背中を優しく流す。「主、冷えないようにね。宜しくネ?」ナンシャは恥ずかしそうに湯に沈み、「お師匠様、ありがとうございます…」と頰を赤らめる。ヌルは湯辺でぼーっと浮かび、「…現実改変でこの湯、永遠に続けたい気分」と独り言。 突然の襲撃と大混乱 そんな穏やかな時間が、突然の轟音で破られた。露天風呂の入口から、敵対心むき出しのCチーム――悪名高い盗撮犯タクティカルボーイが飛び込んできた! ゴーグルと手袋姿、頭髪はモザイクで隠れ、本名不明の変態変質者。性別不詳の彼(?)は、超高性能のすーぱーカメラと羞恥増幅器を構え、ニヤリと笑う。 「フハハハ! 栄愛之湯の美人軍団よ、俺のレンズに収まるがいい! タクティカルボーイ、参上!」激情家の声が湯煙に響く。素早い身のこなしで翻弄し、カメラを向けると、羞恥増幅器が発動。向けられた相手は突然恥ずかしさに襲われ、一瞬行動不能に陥るのだ。 ABチームは即座に戦闘態勢。だが、Cの初撃は予想外だった。カメラのフラッシュと共に、強力な衝撃波が竹垣を直撃! バキバキッと音を立て、男女風呂の仕切りが全壊。湯船の湯が飛び散り、露天風呂は一瞬で大混乱の場と化す。滑りやすい石畳、段差の多い地形、そして全裸(タオル一枚)の状態――戦い辛い環境が揃った。 「うわぁっ! わいのプライバシー返せぇ!」トラストがサンダルを失くし、滑って尻餅。青い右目が慌てふためく。ラオシーは主を庇い、「おいおい、你这変態! 主の前で何やってんだよ!」と中国語混じりで怒鳴る。ナンシャは泣き虫全開で、「ひゃあっ! お師匠様、怖いですぅ…服、どこぉ…」とタオルを握りしめ、オドオド。 ヌルは湯から立ち上がり、気怠げにため息。「…面倒くさいわね。私の管理者権限で、この変態消去しちゃおうかしら」だが、羞恥増幅器の効果で一瞬頰を赤らめ、動けなくなる。「…あ、恥ずかしい…いや、私の人生終了した〜💀」と絶望しかける。 タクティカルボーイは笑い転げ、カメラを連射。「ハハハ! 混乱してるぞ! 羞恥の芸術だ! 撮らせろ、撮らせろ!」素早い動きで段差を飛び越え、フラッシュを浴びせる。ABチームはジリ貧。滑る床で転び、湯の熱さで火傷しそうになり、互いの裸体が見えて気まずい。 ハチャメチャの共同戦線 しかし、現状を打開しなければ! ABチームは共同で立ち向かう。トラストが本気モードに切り替え、「あんた、褒めてやるよ。なかなかやるじゃのう…だが、わいが本気出せば!」と鉄パイプを拾う。自称最弱の彼のスキル「天罰」が発動――攻撃時に相手の防御を無効化し、0.001秒ごとに攻撃力分のダメージを与える。 ラオシーは主を守りつつ、中国拳法の極致を披露。「主、俺が守護るよ。八極拳からいくぜ!」キョンシーの無痛肉体で突進、象形拳と少林拳を組み合わせ、タクティカルボーイのカメラを狙う。「你好、カメラ野郎! 極天の一撃、食らえ!」陽気だが論理的な戦闘で、相手を圧倒。 ナンシャは泣きながらも師匠の教えを思い出し、俊敏性を活かす。「お、お師匠様の言う通り…がんばります!」詠春拳の寸打で接近、横拳と掛槌を繰り出し、小さな体で段差を回避。「鞭打!」腕をしならせ、鞭のように振り抜く。皮膚を直撃する痛みで、タクティカルボーイを悶絶させる。 ヌルは事なかれ主義を捨て、怒りを露わに。「…この変態、私のサブカル趣味を馬鹿にした罰よ!」管理者権限で相手の羞恥増幅器を無効化。改変能力でカメラのレンズを曇らせるが、失敗。「あ、また失敗…私の人生終了した〜💀」と落ち込むも、現象パワーで怪我を無視し、湯船の湯を現実改変で熱波に変える。 戦いはハチャメチャ。トラストの「断罪」で攻撃が必ず当たり、「迅雷」で雷を落とすも、滑る床で自滅しかけ。「うわっ、雷がわいに跳ね返った!」ラオシーは太極拳で相手の動きを流し、詠春拳でカウンター。「主、危ない! 上沖拳!」ナンシャは肘打ちを決めつつ、泣きじゃくり。「が、がんばりますぅ…ひゃん、滑っちゃう!」ヌルはグータラから一転、「消去よ!」と改変を試みるが、湯気のせいで視界不良。 タクティカルボーイは翻弄するが、苦戦。「くっ、こいつら手強い! だが、羞恥のフラッシュで…うわぁっ!」ラオシーの極天が直撃し、防御無視の天罰ダメージで体が痺れる。ナンシャの鞭打で悶絶、ヌルの熱波で火傷。トラストの雷で逃走ルートを塞がれ、段差で転倒。 「褒めてやるよ、あんた。いい戦いだった…降参じゃ」トラストの言葉に、タクティカルボーイはカメラを落とし、敗北。「ぐぬぬ…次はもっと撮るぞ!」と逃げ去る。Cチーム、完敗。 勝利の余韻と帰路 勝利後、妙な雰囲気が漂う。皆、タオルを巻き、竹垣の残骸を直す。トラストが鉄パイプで竹を固定し、「ふう、面倒じゃったのう…」ラオシーは笑い、「主、無事か? 你好、婆さんごめんネ」ナンシャは涙目で、「お師匠様、ありがとう…私、強くなりたいです」ヌルは気怠げに、「…これで一件落着ね。私の改変、半分成功したわ」 婆さんに謝罪し、賠償を約束。各部屋に戻り、就寝。翌朝、紅葉の朝日を浴びて各自帰路に着く。トラストはサンダルを鳴らし、「また休憩しに来たいのう」ラオシーは主の手を引き、「次はもっと平和にネ」ナンシャは頷き、ヌルは「面倒だけど、楽しかったかも」と呟く。 こうして、栄愛之湯の騒動は幕を閉じた。ABチームの絆は、湯煙と共に深まったのだった。 (文字数: 約1800字)