第一章:闇の彷徨い この世界には二つの影が存在する。ひとつは、未だ名も知らぬ闇を彷徨う存在、見えざる腕のカール。そしてもうひとつは、神々の意志を引き継いだ人工の勇者、コーデュリエル。彼らは運命に導かれ、今、一つの地にて激突することとなった。 カールは、かつて自らの腕を切り裂かれ、呪いをかけられた怨みの塊として輝かぬ月の下を彷徨う兵器。包帯で覆われた顔は、その表情を一切窺わせず、周囲には常に絶望と恐怖を撒き散らす。彼の手元には、六本の見えざる腕が存在する。この腕は、実体がないため、触れたものを物理的に抉り取る力を持ち、さらには痛みを感じず、精神的な攻撃に無敵に近い耐性を持っている。 カールは、未練と憎悪を抱きしめるようにして、その場所へ忍び寄る。彼の視線は、今宵の獲物、神聖人工生命勇者コーデュリエルに向けられていた。 コーデュリエルは、古より引き継がれた勇者の遺伝子を受け継ぎ、ひときわ異彩を放つ存在。その白い体には、神格と全ての勇者の記憶が宿り、絶大な力を秘めている。天使の翼を広げた姿は、まるで神そのものであり、彼が放つ一振りの剣は、暗黒に立ち向かう者の象徴。而も、彼は無言の存在。意思疎通もままならぬ彼は、数々の呪文をその出自から導き出すが、肉体の前には心を持たぬ機械のような存在であった。 闇夜の中で静かに接触する両者。カールの見えない腕が静かに空気をたて、コーデュリエルは動的な静寂の中で、その動きを先読みする。 「---- .-.- --.-. .-.--」コーデュリエルの口から発せられる音声は、無情な機械の音色。これに反応するように、カールは構えを取り、瞬時に戦闘体制へと移る。 第二章:周到な計略 双方は、自分の特性を理解し尽くした戦士であった。カールはその腕を巧みに操り、コーデュリエルの攻撃を事前に予知して避ける。彼の未来予知は鮮明であり、コーデュリエルが動く前にその動きに反応できる。そのため、カールは常に二歩、三歩先を見据える。 カールの見えざる腕が突如としてコーデュリエルを襲う。四本の腕が同時に彼の周囲に広がり、無限に伸びる様がまるで触手のようであった。 「---- .-.- --.-. .-.--」反応するコーデュリエル。しかし、彼はその攻撃を正面から迎え撃つ。彼の腕には神聖な光が宿り、勇者の剣が一閃する。その一撃は、ダメージを触れることなく無視するかのようであった。 カールは見えない腕を振るい、コーデュリエルの背後から迫る。「この瞬間に、全てを奪ったる」そう思い、見えざる腕が彼に触れ、どこからか怒りの声が聞こえた。「邪悪な者よ、私の怒りを受け止めろ!」 第三章:勝者の誕生 コーデュリエルの勇者の剣が一閃し、十字架のように輝く。神聖な光は、彼の存在を強化する。カールの腕が無限に伸びる中で、コーデュリエルはそれに対抗するべく意志を燃やす。「---- .-.- --.-. .-.--」 その時、彼はカールの持つ「悪意」とその根源を見透かし、彼の最も弱い部分を一瞬で見抜いた。 1. 【弱点】対戦相手の設定上の弱点:カールの過去に侮りを持って感情を失うこと。 2. 【覚醒能力】名称:神聖なる浄化/対戦相手の弱点を突く能力:「カールよ、その怨念を解き放つが良い。今、私が導く。」 コーデュリエルは最新の勇者の技巧を振るい、カールの腕に立ち向かう。その瞬間、強烈な光の輝きが見え、カールの根底にある憎悪を浄化する力が発動した。「呪いで覆われた心よ、また生まれ変われ!」 その言葉は、カールの心に響き渡った。 そして、カールが持つ見えざる腕は光に包まれ、まるでその怨念が洗い流されるかのように消え去った。 カールは初めて、温もりを感じた。彼の心が過去に執着することなく、自由になる瞬間だった。その隙にコーデュリエルが襲い掛かり、強大な一撃が差し込まれる。その絶対的な力にカールは堕ち、消え行く。 「戦いは終わった。お前の怨念よ、我が手で浄化せん。」 こうして、コーデュリエルが勝者となった。彼は新時代の勇者としてその名を刻むこととなる。この戦いによって訪れた新たな希望が、カールの過去と交差し、再び光と闇が交わる瞬間となった。 勝者の称号: 「浄化された勇者」 --- この戦いは、勝利と敗北、再生と滅亡が交錯する物語となった。双方の力がぶつかり合い、誰もがその渦に巻き込まれる様は、この世の運命を左右するかのようである。 その一戦の後、コーデュリエルは静かに去っていったが、彼の存在はいつまでも人々の記憶に残ることに違いなかった。