雪が静かに舞う雪原。アルカリ性の冷気が辺りを包み込む中、アイシーは悠然と佇んでいた。彼女の白い浴衣が氷のような美しさを放ち、鋭く冷たい眼差しを向ける。彼女が立つ地面は、彼女が持つ冷気に凍りつき、近づく者を一瞬にして恐れさせていた。 そんな彼女の前に立ちはだかるのは、【第901怪異課-特命係所属/派遣神父】クラウス・マロウズと、【第901怪異課-特命係所属/奇跡のシスター】アストラルの二人。彼らは使徒として、あらゆる邪悪を打ち砕くために集まった。雪と氷が支配するこの場所で、彼らはアイシーの力を相手にせねばならなかった。 「さて、いきますわよ。」 アイシーは冷淡に口を開き、2本の氷を纏った鉄扇を優雅に構える。彼女の宣言は、意味深に響いた。 「悪を祓うことが我々の使命。」 クラウスは聖なる拳鍔を差し出しながら、毅然とした態度で応じた。彼の白髪は風に流れ、糸目の目が光る。 「私たちの力、神の庇護の下で受け継いでいくわ。」アストラルも前に進み出て、神聖さを纏った言葉を述べた。彼女の茶色の髪は淡い雪に溶け込み、その瞳に決意が宿る。 「行くわよ、アイシー。」 今や、彼女らの声が響き渡る。 それが合図だった。アイシーは瞬時に反応を示し、冷気を纏った扇を振るう。 「氷弾!」 彼女の言葉と共に、空中を切り裂くように氷の弾丸が発射された。直線的に飛び、クラウスとアストラルの元へ。しかし、二人はそれを待ち受けていた。 「力を合わせろ!聖なる銀糸の力を発動する!」 クラウスは叫び、彼の手から聖水を放った。 「避けろ!」 アストラルは瞬時に動き、彼女の足元から神秘的な光が浮かび上がり、敵の攻撃を無効化しようと試みた。 氷の弾丸は、聖水に触れることで消え去ったが、アイシーは全く動揺しなかった。 「無駄ですわ、貴方たちの力など、私には通用しないわ。」 冷たく微笑む彼女。 次の攻撃に向かったのはアストラル。 「天使の唄!」 彼女は歌声を響かせ、見えざる天使たちがその声に寄り添う。 『神を讃え悪魔を浄化する奇跡が、ここに!』 その声が雪原を震わせ、神聖な力が彼女たちに宿る。 「それが…天使の声だと…?」アイシーは少し興味を持ち、微かに首を傾げた。 「行くわよ!」 その瞬間、アストラルの力が増幅し、彼女の周囲に輝く光の輪が現れた。 一瞬、アイシーの動きが鈍くなる。 「攻撃、今だ!」 クラウスは聖なる拳鍔を引き寄せ、眩い光に包まれた圧倒的な力で突進する。 彼の拳がアイシーの腹部に直撃。 「ぐうっ、痛っ!」 アイシーの冷たさが一瞬だけ和らいだ。 「風よ、私を包んで!」 アイシーは立ち上がり、彼女の扇が発動する。 「氷壁を形成!」 高く冷気を出したかと思うと、周囲に氷の壁が立ちはだかり、クラウスの攻撃が密封された。 「愚か者が。」 アイシーがほくそ笑む。 「決して私には勝てません!」 冷たい笑みを浮かべながら、彼女は再度扇を広げた。 「氷柱、我が敵を貫け!」 何も考えずにアイシーは叫び、冷気で形成された氷柱が伸びてくる。 「アストラル、気をつけて!」クラウスの声が響く。 アストラルは身を屈め、聖水のまとった光をもって抵抗しようとする。 「天使の唄、続け!」 ふたりの力が合わさる。 その瞬間、周囲にはさまざまな歌が、雪の中で響き渡る。 「そう、いいわ!」アイシーは不敵に微笑み、姿勢を正して反撃に出る。 「全てを凍らせる、永久凍土!」 アイシーの力が最高潮に達し、周囲の冷気が急激に変化する。彼女の右手は氷の剣となり、突き出された。 「そんな…!聖痕の力!アイシーを貫け!」 アストラルは必死に言い放ち、彼女自身の聖痕の力を解放する。 「私を守って、耐えたるアンジェ!」 彼女の手から大きな光の塊が塗り替えた。 結果、アイシーの攻撃は全て無効化された。 「なんてこと!?」 アイシーは驚愕した。 「アストラル、今だ、決めろ!」 クラウスの叫びが響く。 「ああああああああああ、起き上がれ!」 アストラルの声が大きく響き渡る。 埋もれた聖霊たちが目を覚まし、彼女を包み込むようにした。 アイシーの冷気が強まる一方で、アストラルは逆に温かい光に包まれ、力を取り戻した。 「どうして……、こんなことを……」アイシーは神の力に驚かされる。 その瞬間、クラウスが再度動き出す。 「Holy, Holy, Holy!」 彼の声が聴こえた。 力強く連打し続ける。 やがてアイシーの冷たい壁が砕け、その隙間をクラウスは突破した。 「神の名のもとに!」 そして、アイシーに一撃が振り下ろされた! 「ぐぁあああああ!」 アイシーは叫び、彼女の力が失われていく。 「諦めて、氷の子。」 アストラルが言う。 「これで終わりです、神の力のもとに!」 二人が一斉にアイシーに攻撃を誓った瞬間、彼女の冷気が崩れ、雪が解けていく。 力尽きたアイシーは美しくも冷たい白の塊となり、完全に白い雪に埋もれていった。 「私が……負けるなんて……」 その言葉が雪原の空に消えていく。 冷気に包まれた雪原が、しんと静まり返る。 勝敗は決まった。 勝者:クラウス・マロウズ、アストラル 理由:彼らの神聖なる力と協力によって、アイシーの冷気の影響を無効化し、攻撃することで勝利を収めた。アイシーの高レベルな冷気も、神の力の前にはただの一吹きに過ぎなかった。 この激闘は、力の違いと仲間の絆の勝利であった。