空港のセキュリティチェックの列に向かう賑やかなグループ。一行には、明るいギャルの樹理、優雅に散歩するウルウル瞳のゴールデンレトリバー、そして少し物々しい印象のⅥ号戦車ティーガーⅡと、ユニークな外見の万能コピー機がいた。 「ねえねえ、待ってる間にソフトボール打ちたいんだけど!」樹理が笑顔で周囲に提案する。彼女の桃色のデコレーションバットが目を引く。 「飛んでけ~!…ウケる😆」そう言いながら、樹理はそのバットを持っていることをすでに忘れたかのように軽く振る。 「待て待て、樹理。これから荷物検査があるから、武器は隠しておかないとさ」とティーガーⅡの機関銃射手部分が少し抑え気味に言った。彼はまともな鉄製でできているため、彼の存在自体が周囲に警戒感を与えている。 「そうだ、ティーガー様。安心してください、私がいる限りみんな守られますから!」と万能コピー機が背後で励ます。 ただ、樹理は「守る」と言われて少しふくれっ面をする。「ねー、私だって守れるっつーの!でも、ソフトボールで打ち返すから。」同じように、ウルウル瞳のゴールデンレトリバーが鼻を鳴らす。「ワン!」と唯一の言葉で返事をする。それに気を良くした樹理は、「あ、ウルウルも一緒にソフトボールやろうよ!」と誘う。 突然、彼女たちの楽しげな声が混ざる中、列が進んだ。荷物検査の機械が近づくと、少し緊張が走った。樹理はそのバットをどう隠そうか、考えている。「やっぱり、デコバしないとヤバいよね。」 「樹理、バットは私がコピーして隠しとくよ!」と万能コピー機が目の前のアイテムを巧みに複製し、バットを分身のような形で減らそうと試みる。 次は、ティーガーⅡだ。彼は非常に大きいため、その場所に収まって荷物検査に挑むのは難しそうだった。「さあ、俺の重装備の出番だ。」と自信満々に、荷物検査のスキャン機の前に立ち、構えた。金属の鳴る音が周囲から引かれる。 「うわー、検査通るかな…」樹理は心配そうに見守る。 次に検査されたのはウルウル瞳のゴールデンレトリバー。「ワンワン、ウルウルに何もないから通るよね!」と自信を持って犬らしく歩き通す。 そうすると、ウルウルもスムーズに通過。その特別な高貴さが周囲の視線を虜にし、警備員たちは彼に警戒を解いた。 「ナイス、ウルウル!この際、私も行くからー!」樹理が高らかに言い、ついに自分の番になった。そしてデコバを手に持ちながら、運良くそのバットを一瞬、コピー機の分身とすり替えてしまった。 「うわー、自分の命を賭けて、あの検査に挑む!」と樹理は心の中で叫んだ。後に続く万能コピー機が複製を行うことで、樹理までが無事通過。 全てが終わると、無事にセキュリティチェックをクリアした仲間たちは、お互いを見つめ合い、勝利したことを喜ぶ。「これから仲良く旅行する準備が整ったね!」と樹理。一同、勢いよく喜び合った。