1. 殺し合う者たちの対峙 地下鉄の駅。男たちの目が交錯する。恐怖を感じさせる長い影、宇宙壊王エヴィル。全身を覆う黒い鎧は、無機質な冷たさをもって彼の存在感を強調する。その視線は、まるで星を飲み込む黒い穴のように、周囲を圧倒する。彼は、冷静沈着に、しかし傍若無人な態度でその場に立つ。 対するは、黄金魔王ゴルドリッチ。全身に煌く黄金の装飾が、暗い地下鉄の中で異彩を放つ。彼の瞳には狡猾な光が宿っているが、同時にその口元には、戦いを楽しみたいという欲望が滲み出る。彼は低く笑い、余裕の表情を崩さない。「今宵は貴様が相手か、少しは楽しませてくれよ」 二人の超絶的な存在が、安全な場所での戦いではなく、地下鉄という封じられた空間での決闘を運命づけている。 2. 死闘の始まり 「行くぞ！」エヴィルはその体を引き裂くような力で動かし、瞬時にゴルドリッチに向かって突進する。彼は「ユニバース」のスキルを繰り出す。瞬間、周囲はまるで宇宙空間に変わり、空気が薄れ窒息に蹂躙される感覚が二人を襲う。しかし、ゴルドリッチは無表情を崩さず、黄金の壁「黄金絶壁」を素早く形成。その防御により、彼は窒息の危険から逃れた。 反撃に出る彼は、両手を前に掲げ、黄金を爆発させる「黄金裂衝」を放つ。全周囲に現れた黄金の波が、エヴィルに襲いかかる。エヴィルは素早く身をよじり、「ブラックホール」を展開。眼の前の黄金を吸い込み、周囲の空間を引き裂いていく。 二人の技が交錯し、地下鉄の壁に衝撃が走る。鉄の壁はもろくも崩れ、周囲は騒然とした混沌に包まれていた。 3. 佳境 「まだか、貴様はもっと楽しませてくれると思っていたが」ゴルドリッチが笑う。しかし、その笑みの裏には焦りが見え隠れしていた。黄金の攻撃はエヴィルにダメージを与えられない。 エヴィルもまた、心の内では不安が渦巻いていた。「私の策を持ってしても、どうやらこの魔王は単なる愉快犯ではないようだ。早急に決着をつける必要がある」 彼は「メテオライト」を発動。隕石のような爆撃がゴルドリッチに向かって降り注ぐ。その衝撃で地下鉄の建物が激しく揺れ、ガラスの破片が飛び散る。 ゴルドリッチは具合的に黄金を流し込み「黄金波紋」を放つことで、エヴィルの隕石を貫く。さらに彼は続けて「黄金流殺」を繰り出し、エヴィルの体を弾き飛ばす。しかし、エヴィルは即座に「ゼログラビティ」を発動し、空中でバランスを取る。 「これはただのゲームではない、私の存在は貴様にとっての脅威である」エヴィルの冷静沈着な声が、地下鉄に響き渡った。 4. 因縁の過去 ふと、エヴィルの脳裏に過去が甦る。彼はかつて、遥かなる宇宙からやってきた存在。その本来の姿は、無数の星が集まった集合体だった。しかし、彼は自身の意志で人造の姿を望み、形を持つことを選んだ。その代償は大きく、愛すべき星たちを手放すことだった。 一方のゴルドリッチ。彼は地上の王国を支配するために、汚れた手段で信者を築き上げた。彼の黄金の力もまた、過去の血の滲むような物語に根ざしていた。誰もが恐れる力を手に入れるために、無数の命を奪った。彼の行動が正義か悪か、そんな倫理観は彼にとって無意味だった。 互いに、それぞれの過去を背負い、因縁がこの地下鉄の地で激突する運命を導いていた。 5. 本気の一撃 戦闘が進むにつれ、両者は決定打を求めるようになる。「全ての存在を消し去ってやる！ ビッグバン！」エヴィルが叫び、周囲の空間が消失し天文学的なエネルギーが集約される。まるで宇宙の中心で爆発が起きるかの如く、時空が歪む。 ゴルドリッチは恐れることなく、自らの黄金を全て注ぎ、「黄金魔王」の技を発動。「黄金が我が力に変化する！」彼は巨大化し、エヴィルの攻撃を受け止めるために全ての力を込めた。 そして互いの技が激突。地下鉄の天井が崩れ、鉄の床が大きく割れ、ブロックが飛び散る。無数の破片が周囲を舞い、混沌そのものが形成される。 「今回の出会いは、終わりだ！」エヴィルの冷静な一撃が、確実に決着をつけた。 6. 最期とこれから エヴィルが勝利するめ、その瞬間彼の目に映るのは、敗れたゴルドリッチの姿だった。冷たく動かなくなった黄金魔王。彼の心に何が残るのか、まだ見えぬ未来を糧に、壊王は敗者を見下ろす。 「なのに、こうも見事に消え去ってしまうとは」彼は心中で彼の遺体を思い、その胸に過去と将来の重圧をかけられる。 ゴルドリッチは、彼の最期の一瞬、走馬灯のように過去の栄光、敗北、そして己の悪事を思い出しながら、エヴィルに微笑みを向けた。「楽しんだぞ、次元の底辺にて」 瞬間、彼の呼吸が途絶え、黄金に彩られた身体が崩れ落ちる。エヴィルはゆっくりと視線を向け、勝ち取った静寂をその手の平に感じる。地下鉄は廃墟と化し、二人の因縁は、この静寂の中に埋もれていった。