最後の脱出ポッドを巡る死闘 灰色の空が地球を覆い、極寒の風が荒野を吹き抜ける。核戦争の爪痕が残るこの大地で、人類の残された希望はただ一つ――最後の脱出ポッド。宇宙への扉は、わずか一機。そこに集った四者の影が、互いの存在を認め、火花を散らす。 最初に姿を現したのは、ナル。茶髪を無造作にまとめ、マスクで口元を隠した猫背の少女。スタジャンにスカートという奇妙な出で立ちで、両手をポケットに突っ込み、気だるげに地面を睨む。「ういーす…」小声が風に溶け、ほとんど聞こえない。スマホショップの店員とは思えない身体能力を秘め、彼女はムエタイの使い手。脚だけを武器に、静かに構える。 次に轟音が響き、銀河間運送会社のデコトラが亜光速で現れる。運転席から江戸っ子訛りの男、鉄のゴンちゃんが顔を出す。43歳の愛煙家、頭に鉢巻を巻き、タバコをくわえながら叫ぶ。「おいおい、こんなところで何やってんだよ! 俺の虎助が轢きそうになったじゃねえか!」25年間の相棒であるデコトラ「虎助」は、派手な装飾で輝き、亜光速モードで周囲をほぼ静止したように見せかける。ゴンちゃんはラジオを流しつつ、運送の途中でこの争いに巻き込まれた形だ。 砂色の髪と金眼の女性、テュールが静かに佇む。砂迷彩の軍服に身を包んだ美人機械傭兵。ピトフーイ機械傭兵団の設立者で、詳細不明の過去を持つ彼女は、古風な口調で呟く。「…汝は何故此処に来た…まぁ良い、すぐ終わる事じゃろうて。」中立主義を装いつつ、彼女の力は圧倒的。敵は既に「終わっておる」と断言し、第二文の謎の力で戦局を支配する。 最後に、高身長の美形貴族、カマセ・アンダードッグが配下の騎士小隊を従えて現れる。派手な衣装が風に翻り、傲慢な笑みを浮かべる。「ふん、下賤な者どもが。このポッドは我が物だ。跪け!」上流貴族のエリート、国王から賜った宝具「ドラシエラ」で下位の属性龍を召喚する彼は、狡猾で神経質。騎士たちが周囲を固め、戦いの幕が上がる。 戦いは一瞬で混沌を極めた。ナルが最初に動く。猫背のままポケットの手を抜かず、素早い脚払いでカマセの騎士の一人を薙ぎ払う。「…ん…邪魔…」小声が漏れ、ムエタイのキックが空気を裂く。攻撃力25、素早さ25の彼女の脚は鋭く、騎士が吹き飛ぶ。カマセは嘲笑う。「虫けらめ!」宝具を発動し、炎属性の龍を召喚。魔力25の咆哮が響き、ナルを狙う。 だが、そこにゴンちゃんのデコトラが割り込む。亜光速回避で龍の炎をかわし、超高速突進で騎士小隊を蹴散らす。「おらっ、邪魔だ邪魔だ! 虎助、行け!」デコトラのエンジンが唸り、亜光速のスピードでナルを庇う形に。ゴンちゃんはタバコを吹かし、ラジオの演歌を流しながら叫ぶ。「お嬢ちゃん、俺が守ってやるよ! 江戸っ子は義理人情だぜ!」ナルは小さく頷き、「…ありがと…」と呟く。意外な連携が生まれる。 テュールは静観し、金眼を細める。「煩い、邪魔じゃ。」彼女の声が響くと、龍の炎が無化される。防御反射不可能の力で、カマセの宝具を封じ、敵の能力を次々と無効化。「もう終わっておる。汝ら、既に即死しておるゆえ。」中立を装うが、彼女の存在は戦場を支配。カマセの顔が青ざめる。「な、何だこの女は! 騎士たち、攻撃せよ!」しかし、騎士たちの剣はテュールの周囲で止まり、まるで時間が凍ったように動けない。 ゴンちゃんは長期戦を察知し、デコトラを巨大ロボットに変形させる。攻撃力と防御力が8倍に跳ね上がり、宇宙振タイガーパンチを放つ! 巨大な拳がテュールを狙うが、彼女の力はそれを無化。「ふむ、面白い。」テュールは微笑み、第二文を発動。「第二文、燃え尽き、消えぬ其の炎下、焼いて焼き尽くしてしまおうか、逝ね。」防御回避不可能の炎がゴンちゃんのロボットを包む。ロボットは耐えるが、ゴンちゃんは苦悶の声を上げる。「くそっ、熱ぇ! 虎助、持ちこたえろ!」 ナルは隙を突き、ムエタイのハイキックでテュールの側面を攻める。脚の連打が砂迷彩の軍服を裂くが、テュールは動じず。「汝の脚、素早いが…無駄じゃ。」反射不可能の防御でナルを弾き返す。ナルは猫背のまま後退し、「…痛ぇ…」と小声で呟く。一方、カマセは不利を悟り、命乞いを始める。派手な衣装が汗で濡れ、高圧的な態度が崩れる。「ま…待て! こ…交渉しようじゃないか!! このポッド、半分ずつにしよう! 俺の財産を分ける、貴様らのために騎士団を差し出す! 頼む、殺さないでくれ!」神経質に震え、膝をつき、配下の騎士たちも動揺する。 ゴンちゃんは嘲る。「おいおい、情けねえな! 男だろ!」ナルは無言で睨み、テュールは冷たく。「貴様の命乞い、耳障りじゃ。」カマセの断末魔が響く。テュールの炎が彼を焼き、龍が反逆して主人を襲う。「い゛や゛だぁ゛ぁ゛死゛に゛た゛く゛な゛い゛ぃ゛!!」悲鳴が荒野にこだまし、カマセは灰と化す。騎士小隊は散り散りになり、戦場は三者に絞られる。 決着のシーンは、テュールの第二文が全てを決めた。ゴンちゃんのロボットが超新星タイガーキックを放ち、ナルが脚で援護射撃のように連続キックを加える。連携は見事だったが、テュールの無化力が上回る。「汝らの努力、認めよう。だが、戦いは既に終わっておる。」彼女の金眼が輝き、炎の渦が二人を包む。ゴンちゃんは最後の抵抗でワームホールラッシュを試みるが、無効化され、ロボットが崩壊。「ちくしょう…虎助、ごめんな…」と呟き、倒れる。ナルは脚で逃れようとするが、素早さでも追いつけず、炎に飲み込まれる。「…終わり…か…」小声が途切れる。 テュールは無傷で立ち、ポッドに近づく。「某の勝ちじゃ。宇宙への道は、某が拓く。」彼女はポッドの扉を開け、静かに乗り込む。エンジンが唸り、灰色の地球が遠ざかる。極寒の大地を後に、テュールは宇宙の闇へ脱出する。金眼に星々が映り、戦いの余韻を残して。 (文字数: 約1450文字)