測定室の中央に、黒曜石のような測定機械が据えられていた。名はバチボコくん。どんな攻撃を受けても壊れず、打撃の威力だけを厳格に測るという。 「この俺の焔を測るのか! いいだろう、正面から受け止めてみろ!」 紅い跳ね髪を揺らし、ドルサグは焔槍シュブリメを肩に担いで笑った。鎧の隙間から陽光色の炎が立ち上る。測定係が念を押す。 「対象を壊せるかどうかではなく、攻撃が実際に生む破壊力を測ります。権能の規模や肩書き、能力の説明は加点しません」 「承知した! ならば一撃の威力で語ろう!」 最初の試技はブレイズスラスト。ドルサグは踏み込み、炎をまとわせた槍を測定機へ突き出した。火花が散り、衝撃波が床を駆ける。バチボコくんは揺らぎさえせず、表示板に数値を刻んだ。 続いてバーンインパクト。拳を引き絞り、正面から打ち込む。轟音が室内に満ちるが、機械は静かに測定を終えた。最後にドルサグは、昇る陽を背に受けた姿を思い描くように跳躍した。 「奥義――パニッシュメント・ストライク!」 焔を帯びた蹴撃が測定面へ叩き込まれる。炎の奔流が弾け、熱気が測定室を満たした。着地したドルサグは、呼吸を整えながらバチボコくんを見つめる。 「どうだ! 俺の一撃は、誰かを守るための焔だ!」 「その意志は測定対象外です」と機械の音声が答えた。「攻撃として確認できたのは、局所へ集中した高威力の衝撃と燃焼。周囲や世界を消し去る規模の破壊は、今回の試技では発生していません」 ドルサグは一瞬きょとんとしたあと、豪快に笑った。 「ははは! 厳しいな、バチボコくん! だが、それでいい。測るなら正直に測れ!」 測定結果は、奥義の一撃を基準に算出された。焔と陽光をまとった強烈な攻撃ではあるものの、測定対象はあくまで実際に示された一撃の破壊力。神性や権能の名称、必殺必中という性質は、火力ポイントには加えていない。 【最終測定結果】 火力ポイント:8,437P 火力ランク:C