薄暗い空の下、荒れ果てた戦場に漂うのは、戦争の記憶と、多くの兵士たちの魂であった。足元には、かつての戦友たちの霊がさまよい、今もなお戦い続けているかのような光景が広がっている。そこに現れた二人の戦士。 一人は、盲目の兵士、蛍京。彼の狐のような顔立ちには威厳が漂い、その手には、亡者たちの魂が宿っている。もう一人は、8代目女王エイラ。氷の魔法を使いこなす彼女は、周囲を冷気で満たし、その髪と瞳が氷のように澄んでいた。 「我が目は全てを見通す。この地における汝の存在、もう懲り懲りではないか。」蛍京が口を開いた。彼の冷たい声にエイラは一瞬きょとんとしたがすぐに笑顔を浮かべる。 「いいえ。私の力を見せつける良い機会です。まずは、氷の騎士を!」彼女が呪文を唱えると、周囲に氷の結晶が乱舞し、巨大な氷の騎士が現れた。馬に乗り、剣を持ったその騎士は、力強い存在感を漂わせている。周囲は一瞬、氷の冷気に包まれた。 蛍京は微笑む。「無駄な足掻きだ。まずは削ぎ落とそう。」彼の指先が動くと、不可視の針山がエイラの足元へと生成される。次の瞬間、針山が突き刺さろうとしたが、エイラは瞬時に周囲に氷の壁を作り出し、防御に成功した。「ふふ、さすがですね。しかし、次はこう行くわよ!」 彼女は今度こそ「氷の魔法・連弾」と叫び、氷の玉を5連発で発射した。 蛍京は残像を見せかけ、攻撃をかわす。“流石の素早さだが、我が目を欺こうなど100年早いわ。”再び彼は針山の生成を試みたが、エイラは彼女の呪文で氷のトゲ「スパイン」を脇に置いて、さらに動かすことで針山を冷凍させ、彼の攻撃を阻んだ。相対する二人は、言葉の応酬を繰り広げながら戦闘を続ける。 「我が力は過去の戦士たちと共にある。魂を浄化し、貴様の力を奪うことこそが、我が運命。」蛍京は「心凱」と唱える。魂を取り込み、同時にエイラの技術と記憶をうちに秘めようとするが、そこに突如として起こったのはエイラの召喚した「オガティ」だった。巨大な雪の大猿が登場し、蛍京に襲いかかる。 「私の一撃に嵌りなさい!オガティ、行け!」命じるエイラ。その一撃でむき出しになった蛍京の背中をうって巨大な氷の拳が直撃。少しよろけたが、彼は持ち直し、冷静に目を凝らす。 「未熟な者よ、我が運命はまだ終わらぬ。」再びアプローチを変え、彼は心の目を駆使して、攻撃を加える隙を探った。すると、今度は「氷の煌めき」が発動。凄まじい氷の粉が爆発し、周囲の光景を一瞬で白く染め上げる。 蛍京の視界が遮られたが、彼は決して怯まなかった。「汝の手によるその氷、全ては我が手の内にある。」蛍京もまた強力な攻撃を仕掛ける準備を進めていた。しかし、エイラの氷の能力は年々増幅されていた。 その瞬間、さまざまな影が彼女の周囲に生じる。「今だ、千の無貌!」IAの分身が出現し、彼に向かって同時に攻撃を仕掛ける。蛍京は周囲を見渡し、魂を取り込む機会を窺っていたが、彼女の冷気の影響で反応は鈍く、足元からも氷の刺が現れた。 ラッシュが続く。分身たちがそれぞれ「永久発狂」や「傍観者」を使い始め、蛍京の思考を意図的に揺さぶり始めた。急激に湧き上がる恐怖感、抵抗しようと動くには、まったくもって難しい。目の前に現れるのは、ひたすらに自己を模倣し、過去の力を全て奪おうとする攻撃。 「これが…我が運命か。しっかりと見るがいい、我が心の目は死なぬ。」怯まず咆哮した。冷えた空気とともに、彼の周りには無限の魂の導きが踊り、そのすべてを彼は感じ取っていた。しかし、動くことは出来ない。 「もうおしまい。私の勝ちよ!これで、全ての魂を俯瞰し、争いを終わらせる。」エイラは勝利を確信し、「天心」を宣言すると、蛍京は絶叫し、彼女の攻撃を受け入れようとした。 最終的にエイラが氷の魔法を駆使し、蛍京の心さえも凍らせた。視界の果てで、彼女の勝利を見届けた蛍京は、静かに力尽きた。 —戦いは波乱のうちに幕を下ろし、彼女は勝者として戦場を支配した。 勝者: 8代目女王エイラ MVP: エイラ 戦死した魂たちが、二人の戦いの余韻を見守る中、エイラは今後どのように彼らの思いを形にするのか、静かに決意を固めていた。