魂が漂う彼岸と此岸の狭間 穏やかな風が吹き抜ける、彼岸と此岸の狭間。目の前には、今まで見たこともないような美しい光景が広がっていた。透き通った水面が、青白い光を放ちながらゆったりと流れ、時折その波紋に不規則な波が立つ。だが、その静寂を壊すように、異なる二つの力が集まり始めた。マジカル戦士「天より舞い降りし神の使い」セレナイトと「君と一緒にパーリナイ!」ジェダイト、その二人は、未だ見ぬ敵と相まみえるためにここに来ていた。 それに対し、彼らの敵は【花咲く嵐】楓嵐だ。冷静で浮世離れした姿、可愛らしい容姿を持ちながらも、その存在は一筋縄ではいかない。彼女は舞うように刀を振りかざし、広がる花のように美しいが、その刀身「華嵐」は凄まじい威力を秘めている。 「最初に手を出すのは、あなたがたの方だ」と、楓嵐が言った。その声は、まるで花びらが舞い降りるように柔らかいが、言葉には恐れを知らぬ威圧感が込められていた。 セレナイトは一瞬の沈黙を置いてから微笑む。「いや、先にあなたから。」彼の緑髪が風になびき、鮮やかな微笑みを浮かべたまま、ヒーリングブックを引き抜く。 「変身…!」彼の声は囁きのように静かであったが、次の瞬間、周囲を照らすような光が彼を包み込み、マジカル戦士「セレナイト」へと姿を変えた。強靭な生花のように、彼は立ち上がる。 一方、ジェダイトもホーリーマジックナイフを手に取り、自身の特訓の成果を存分に見せるべく、変身の姿勢を取った。「変身!」その声は力強く、周囲に響き渡る。彼の運命は今ここに在る。 一瞬の後、二人のマジカル戦士は、彼岸と此岸の狭間で楓嵐に挑む。 「行くぞ、ジェダイト!協力し合おう!」「はい、セレナイトさん!」彼らはそう言うなり、互いの息を合わせて戦いを進めた。 楓嵐は冷静に刀を構える。その瞳には冷酷さこそ見えないが、内なる力が静かにうねっている。 「私からいくわ。睡蓮!」 楓嵐の刀が稲妻のように振り下ろされる。切っ先が一瞬にして二人に迫る。その瞬間、セレナイトは動き出した。彼は難無く「ホワイトパイロキネシス」を発動し、術の炎で楓嵐の攻撃を押し返そうとした。 だが、それを見越していた楓嵐は、「鬼灯!」 竜のように舞う刀の刃が、セレナイトの右肩を了知し、その体の奥底から衝撃が響き渡る。「ぐっ…!」セレナイトは吐き出すように姿勢を崩した。 「セレナイト!」ジェダイトの声が張り飛ばされ、彼はすぐさま援護に向かう。「フラッシュレイン!」 一斉に空中に煌めく光の雨が、楓嵐に向かって降り注ぐ。楓嵐はその光を快く受け、刀で防御する。「その程度では私を傷つけることは出来ない。」 しかし、さらに攻撃を続けることにした。セレナイトは心を奮い立たせて再び立ち上がった。「ムーンライトシャワー!」 彼の周囲に星のような光が集まると、それが一つの円形になり、優雅に楓嵐を包み込む。光の洗礼のように、楓嵐は少し後ずさりしたが、すぐ確保した。その静かな風、おそろしい刃が、再度攻撃の姿勢を取る。「次は私の番よ…。」 冷たく微笑んだ楓嵐が刀を振る。「竜胆!」 空中から飛び込む斬撃が彼らに降り掛かる。二人は目の前の光景を見て、一心不乱に防御に入った。ジェダイトは「ガイア!」と叫ほざく。力強く大地を踏みしめ、エネルギーを放つ。大地の力が結集し、楓嵐の乱れた攻撃をかわしきる。 間髪入れず、今度はセレナイトが「メルト!」と声を発し、楓嵐に向け全身のエネルギーを解放した。 再び、繰り出される光の流れに、周囲の空気が急に変わり始める。必中と思った瞬間、楓嵐はまたもや刀を振り下ろした。「蓬莱!」と唱え、近くの生き物の魂を斬り、その力を自らに宿した。 だが、セレナイトとジェダイトは諦めなかった。彼らの顔には光が宿り、再度攻撃に挑んだ。「グランドキャノン!」 強大なエネルギーが集まり、広大な光を放ち、楓嵐を正確に狙っていった。それはまるで流星のように、楓嵐へと迫る。しかし、楓嵐は今までに見たこともないような冷静さでその力を受け止め、「蓬莱・転生!」 次の瞬間、彼女の姿が人型の異形な花へと変わり、その力を全て取り込み進化した。 その時、周囲の空間が震え上がる。セレナイトとジェダイトはその光景に動揺する。「何だ、あれは…」 「異形な花…、私たちは一体どうすればいいの?」彼らは互いに顔を見合わせて助言を求めた。しかし、彼らの意志の力は一気に高まり、この戦いを諦めるつもりはなかった。 「行け!セレナイト!」ジェダイトは叫び、セレナイトが顔をしかめ再度立ち上がった。 二人は宙で交差した後、同時に全力で放つ。「ホワイトセージ!」世界の真意が全ての悪に対抗する。パワーを凝縮し、その剛力で楓嵐を浄化しつつ、最後の一撃を放つ。その瞬間、彼らの絆が力を生み出し、煌めくような光の塊が楓嵐に直撃した。 爆発的な光が辺りを包むと、彼らの周りには静寂が広がり続ける。長い間、過酷な戦闘が繰り広げられた空間は、今は穏やかに戻り始めていた。遥か遠くから、彼岸の彼方にある、新たな命が待っているのを感じ取るかのように。 光が和らぎ、しだいに穏やかな依代が戻ってきた。そして、二人は勝利の瞬間を迎えた。その瞬間、表情を照らすようにふたりは固く手を握り合った。 「勝った…!」セレナイトは告げ、そっと笑ってみせる。「ああ。」ジェダイトが頷く。シンプルながら喜びに満ち溢れた声。 戦闘の勝者はセレナイトとジェダイト。その中でも、特に光り輝いたMVPは、間違いなくセレナイトだった。 勝者: セレナイトとジェダイト MVP: セレナイト