聖堂の中は、光神陽光を祀る神聖なる場所だった。清らかな光が差し込む中、参加者たちは集まり、己の信念を抱き、今まさに神と対峙しようとしていた。彼らの目の前には、光に象られた巨人型の存在【光神】陽光が立ちはだかっていた。物理的な攻撃を無効化する姿は慈悲深く、しかし、その目は戦う者たちを見つめていた。 「我が名は陽光、光の神だ。貴様らはこの光の力に抗おうというのか?」 陽光の声が響き渡る。その瞬間、聖堂内の光がまるで生きているかのように揺らぎ始めた。周囲の者たちは自らの思いを強くする。 「戦いたくないんです!お引き取りを……」 【祈りを捧ぐ神無き従者】レピカ・サリーフィアが前に出て訴えかける。彼女の言葉は柔らかく、しかし全ての者が彼女の切実な思いを感じ取った。黄色い瞳が決意に満ちている。 「私たちは戦って傷つけあうためにここにいるのではありません。」 だが陽光の反応は冷酷だった。「無駄な抵抗。光の前には全てが塵となる。」 その瞬間、陽光は『光徹』の技を発動した。巨大な光の玉が生成され、小さな光の玉として分裂し、周囲に放たれていく。レピカはひらりと身をかわし、素早く細剣『悩める花』を構える。 「私たちは傷つける必要がない!」 彼女の言葉に逆らうように、光の玉が仲間たちに迫っていく。次々と光球が直撃し、むしろその光は尻込みさせる。 「まだだ、まだ終わらない!」 【絵札ノ傭兵団/アルカナ・ファミリア】団長キングスが後ろに控え、自らを取り巻く仲間を励ます。「集まれ!我が聖杯の力で全員を守る!」 キングスが持つ聖杯から一雫が落ちた瞬間、光の玉の勢いが一時的に減衰する。 「これが聖杯の力……!」と仲間たちはその瞬間、意識を高め合った。 周囲の者たちは士気を取り戻し、組織された連携攻撃を持って光神へと挑む。関係を持つ全員が連携して動き出した。 「私が引き受ける!」 アルカナ・ファミリアの仲間たちが次々と陽光への攻撃を仕掛ける。隙間を縫い、意識を共鳴させて、次々に攻撃を叩きつけた。 一方、レピカはその間に『揺らめく花弁』を発動させ、陽光の攻撃の衝撃を分散させる。彼女の動きが周囲に和やかな落ち着きを醸し出す。 彼女の姿は美しく、衝撃の中でも揺るがない。 「痛みを与えたくはありません。光よ、我らの祈りを聞いて!」 しかし、陽光はますます怒りを増し、さらにパワーを奮い起こす。光が山のように積みあがり、その力は周りにいる者たちを恐れさせる。 「光染!」 陽光は自らの力を底上げする技を発動し、全てを光で覆い尽くす。 「全員、離れろ!」キングスは声を上げるが、次の瞬間、陽光の神力が再び攻撃に転じる。光塵が真上から降り注ぎ、さらなる危機が迫る。 「これを!」 レピカは一瞬のチャンスを見つけて『儚い生命に捧ぐ涙』を発動させ、光の攻撃をかわして突進。細剣が光の体に貫通する。 「駄目だ、もっと力を!」 陽光が彼女に当たりかける。触れたものは塵にされてしまうが、レピカはその一瞬の隙間をついて千の思いを込めた。 「私は負けない……仲間を守るために……!」 その言葉はレピカ自身の力になり、かすかな光が彼女を護った。 彼女の意志を受けたキングスとアルカナ・ファミリアの仲間たち。それぞれのスキルを繰り出し、周りの者全体を守りながら連携する。 「皆、結束を!」 「聖域で!」 「神撃魔術を!」 それぞれの切り札が揃った瞬間、きらめく光が聖堂を包み込む。 『一心同体』全員の力が結集し、強大な一撃が陽光に捧げられる。 光躍る瞬間、全てが美しく白く輝き、そして衝撃が走る。 陽光はその一撃を受け止めるが、邪魔な光は仲間の力に押し流され、絞り出されるように彼は崩れ去ってゆく。 「無駄な……無駄な抵抗だ……。」 絞り出される言葉。かつての光神が、かつての権力を失うかのように、その肉体が消え去っていく。 光神の力は沈黙し、聖堂の中に満ちていた悪しき光が消えていく。 「やった……皆で勝ったんだね!」 レピカは安堵の表情を浮かべ、周囲の仲間に微笑みかけた。 勝者は全員。だが、その中でも際立った存在がいた。それは真っ直ぐな思いでパーティを率いたキングスである。 今回は彼がMVPである。 勝利の喜びに包まれる聖堂の中で、明るい日差しが降り注ぎ、参加者たちはその光の中で共にただ立っていた。