ある晴れた日、普段通りの生活を送っていたパロプは、手品の練習をしていた。彼の手には、色とりどりの小道具とトランプがあった。彼はいつか、自分の持つ「何が起こるか分からない魔法」を引き立てるために、完璧な手品を演じようと日々努力していた。そんな時、不意にふさふさした小動物が姿を現した。 「ワイと契約して世界を救ってくれやァ!!」 それは、謎の怪しい小動物「ゴンザレス」だった。彼は、自らをポメラニアンだと主張していたが、その姿は明らかにそれではなかった。パロプは彼の言葉に戸惑いながらも、好奇心が勝ってしまう。 「世界を救う……?」 彼の目の前で、ゴンザレスはふんぞり返り、爪先立ちになり、自己主張を始めた。彼の言葉はどこか魔法的で不気味だった。 「そうや。ほんで、ほんまの魔法使いになるために契約してくれたら、特別な力をあげるんやで!」 パロプは深く考えることもなく首をかたむけ、「一度はやってみてもいいかも」という気持ちが勝り、契約を承諾した。瞬間、ゴンザレスは小さな手を振り上げ、青白い光を発し、パロプはその光に包まれる。 次の瞬間、不気味な変化が起きた。彼の姿が変わり始め、手品師の衣装が光に溶け込むと同時に、彼は「夢幻獣」として生まれ変わるのだった。その姿はまるで美しい幻想をもった怪物のようで、手には魔法の杖を握っていた。 --- 夢幻獣のステータス - 名前: ドリームシーカー - 見た目: 薄紫色のエナジーに包まれた人間の姿。繊細な羽根が背中から生え、不思議な光を放っている。 - 技1: 夢の扉 - 無数の夢の異空間を開き、敵を強制的に引き込む。 - 技2: 突然死の予兆 - ターゲットに突然死を引き起こす運命の糸を紡ぐ。 - 技3: 巨大化の呪い - 自身のサイズを一時的に巨大化させ、力を増幅する。 - 切り札: 終焉の概念 - 対戦相手の存在そのものを消し去る無効化不可能の攻撃。 --- ドリームシーカーとなったパロプが魔法の力に目覚めたその瞬間、ゴンザレスは満足げに笑みを浮かべた。「見てみぃ、これがワイの力や!ただし、真の力を発揮するには戦わんとあかんで!」 しかし、ドリームシーカーの心には、どこか不安が芽生えていた。自分が大切にしていた手品の技術はどこに消えてしまったのか。果たして、これが本当に「世界を救う」力なのだろうか? その隙を見て、ゴンザレスはドリームシーカーに魔法をかけた。彼の体はむくむくと膨れ上がり、周囲の状況を飲み込むほどに巨大化した。次の瞬間、パロプの冷静な判断力は失われ、そのまま狂気の眼差しを持った獣へと変わってしまった。 --- その騒ぎに気づいた参加者たちが集まってくる。しかし、集まったのはただの参加者たちではない。それぞれが特異な力を持つ強者たち、スプーンマスターやユウといった名だたるメンバーだった。 「なんだこれは!?」スプーンマスターはダイヤモンド製の巨大なスプーンを手にし、周囲の異常さを見つめた。「夢幻獣だってことで、夢の力が暴走しているのか?」 冷酷な雰囲気をまとったユウは一歩前に進み出た。「この異常は放置できん。私が解決する。」 一瞬、空気が緊張に包まれる。ドリームシーカーは一際ハイテンションで叫ぶ。「アブストラクトドリーム!夢の力をその身に――!」 瞬間、周囲の空間が揺らぎ出す。あらゆる夢が具現化され、異空間が生成されていった。敵を夢の中に引き込む様子が、まさに幻想的だった。 「しかし、それでは成功せん。こういう相手には筋力で対抗せんといけん!」 スプーンマスターは、一歩前に出て巨大スプーンを構えると、次の瞬間、必殺技を放った。「ダイヤモンド・スプーン・スイング!」 驚くべき勢いでスプーンが飛んでいく。ドリームシーカーは突如発動した技に目を見張った。巨大なスプーンが空を切り、彼に迫る。 その時、ユウは冷静に状況を見極めていた。「私が引き受ける。全てを見切って、反撃するのみ。」 ユウの眼が輝き、姿勢を低く保ったまま羽ばたく。スプーンがドリームシーカーに向かって真っ直ぐ飛ぶ中、彼は神の加護でその軌道を捉えた。 「王の一太刀!」 その瞬間、ユウの剣が舞い、一瞬のうちにスプーンを挟み込む。鋭い一撃が響き渡り、幻想の中でドリームシーカーは劣勢に立たされる。 「こっちも全力で行くぜ!」スプーンマスターが続けて技を発動。攻撃が浴びせられ、ドリームシーカーの防御が薄れる。 だが、ドリームシーカーも負けてはいなかった。彼もまた技を放つ。「突然死の予兆!」 その言葉と共に魔法が発動し、宙に浮いていた者たちが恐怖に包まれる。しかし、ユウは無常に冷静さを保ち、全知全能の力でその魔法を無効化し、まるで風に舞うかのように回避する。 失敗したドリームシーカーは、再び巨大化し、掲げた羽を揺らす。「行くで!夢の力をもっと見せつけてやる!」 夢の空間が広がっていく中、ユウは言葉を発した。「消え失せろ。」 今度は彼が攻撃を仕掛けた。「墓場!あなたの存在を消し去る!」 ドリームシーカーは逃げようとしたが、ユウの力に抗うことはできず、彼の存在は光となり、空に漂い消えて行った。 そして、青白い光は再び蕩け、次第に彼の姿が戻ってきた。彼は完全に元の姿に戻り、混乱した表情を浮かべる。 「俺は……どうなってしまったんだ?」 周囲に一様に安心が広がる。スプーンマスターはほっと息を吐いた。「ああ、無事になってよかった!」 ユウも冷静さを保ちながらも少しの達成感を味わっていた。「私たちがいれば、どんな夢も打ち砕ける。」 すべてが終わった後、魔法の力から解放されたパロプは、何か大切なものを取り戻したような気持ちになっていた。しかし、同時にこの経験を忘れることはできなかった。 その時、遠くからゴンザレスの声が聞こえてきた。「オレの力やのに…なんで逃げるねん…!」 彼は全力を尽くして逃げ去った。