戦場は以前の激闘の名残を色濃く残していた。草木は枯れ、空は鈍色に染まり、ふとした瞬間に感じる冷たい風は、まるで亡者たちの悲しみを運んでくるかのようだった。 その中心で立つのは【天眼心眼】蛍京。彼は無慈悲な視線を周囲に送り、戦死した兵士たちの魂に守られている感覚を得ていた。彼の目は見えなかったが、その心の目は全てを見通し、やがて彼の前に立つ者を認識する——【8代目女王エイラ】。 エイラは氷の女王としての威厳を備え、周囲の温度さえも凍らせるような気配を漂わせていた。彼女はこの地に足を踏み入れた瞬間、無数の氷の分身を生成し始め、見えない氷の幕が彼女を取り囲む。 「我が目に映るは、氷の力を借りた一人の女王か。生易しい存在ではないな。」蛍京は微笑むが、その微笑みには挑戦的な響きが隠されていた。 「貴方の亡者たちの魂は、私の氷で浄化されてしまいます。」エイラは冷たく笑い、彼女の周囲に氷の騎士が形成され、背後には雪の大猿が構える。 戦闘の開始を告げるかのように、エイラは「氷の魔法・連弾」を唱え、五つの氷の玉が瞬時に蛍京に向かって飛翔した。 「ふふ、無駄な試みだ。だが、我はそれを受けてたって立つ。」蛍京の声は静かに響く。彼はその場で未だに彼自身の戦の悲しみを背負う軍勢の魂を呼び寄せ、受けた攻撃を消し去るように口を開く。 「天嶽!」 無形の針山がエイラの足元に生成され、彼女を貫くはずだった。しかし、エイラの氷の力が発生させた障壁がそれを遮る。 「スパイン!」 エイラは反撃し、氷のトゲを彼の足元に出現させる。だが、蛍京は敏感に感じ取り、素早く姿勢を変えることでその攻撃を特攻から逃れる。 「なかなかの動きよ。しかし、我を置き去りにはできぬぞ。」 彼は冷静に心眼を広げ、エイラの弱点を見極めんとする。同時に、エイラの氷の粉が舞い上がり、「氷の煌めき」が準備されていく。 「さあ、潔く凍りなさい。」彼女はそう言い、爆発が彼女の目の前で発生したまさにその時、蛍京はその衝撃を予測し、弾き返す技を使う。 心の奥に潜んでいた軍団たちが彼を助け、どこか凍りつくエネルギーが内心に恐えを抱かせる。彼は天羽の技を駆使してエイラの攻撃をしのぐ。 「心凱」 その瞬間、蛍京はエイラの心に直接攻撃を仕掛け、彼女の魂を手元に召喚し取り込もうとする。エイラの意識が一瞬だが引き込まれ、彼女の持つ記憶や能力が自身に流れ込んできた。 しかし、エイラは「永久発狂」で瞬時に インパクトを持って彼を反撃する。彼女の意識は追い打ちをかけるかの如く、蛍京の存在を消し去ろうとしていたが、彼の技もまたそれに対抗し、成り立とうとする。 彼女の氷の分身が一斉に彼に向かい、呼応し、氷で出来たナイトの群れが進攻する。 蛍京は、今度は「天心」を発動し、その攻撃の全てを浄化しようとする。エイラの氷の分身もそれに気づき、すぐに異様な冷気が彼に迫っていた。しかし、彼女の氷は決して壊れない。 「まだまだ、終わらぬ!」 蛍京は強烈な心の目を持って、ただただ冷徹に思考を纏わせ、エイラの混乱した心に突入しようと目論む。 二人の戦士は静かな戦火の中、互いに血を吐くような戦闘を繰り広げる。あなたの目の前で現れた一瞬の静寂、そして再び続く冷気。何度もお互いを貫き、蝕み、魂の響きが共鳴する。 だが、終わりが見えてきた。 エイラの氷の騎士と大猿が彼女の意志に従い、彼女の強力な魔法が次第に劣勢となっているのを見て、蛍京は「心凱」を再度試みると同時に、彼女の攻撃を捉えようとする。 「我の助けを借りるがよい」 エイラの周りに存在する無数の氷の分身が彼女を護ろうと躍動し、がむしゃらに攻撃を防ぎ、蛍京の攻撃を阻止しようとするが、一瞬の隙を突いた蛍京の目が、エイラの記憶をかすめる。 「その力を我が所有物としてしまうぞ!」 その声を聴いて、エイラは脅威を感じ取った。しかし、彼女は抵抗することを選ぶ。だが、蛍京の心の目が浸透し、彼の戦士たちが彼女の能力を徐々に奪っていく。 かつての勇敢な戦士たちの怒りの魂が、ベールを浸むように彼女に押し寄せた。 「我の名のもとに、氷を砕け!」 そして、遂に蛍京は彼女の氷の力を彼自身のものとして取り込み、全てを消し去る力を手に入れた。 エイラの表情が凍り、薄笑いを浮かべながら、彼女の力が失われていく。冷気は消え、彼女の分身も消え、ついには彼女自身も彼の手元に消えてしまった。 「我が勝利なり。そして、ここに眠る魂たちへの敬意を贈る。」 蛍京は勝ち誇り、最後の一瞬として戦場の静寂が戻る。 o 勝者: 蛍京 MVP: 蛍京