ある晴れた日の午後、真面目な門番は門の前に立ち、通行者のチェックを行っていた。その日は特に多くの強者が訪れるということで、彼もまた特別な警戒心を抱いていた。 「お前のスキルをチェックする!」と、門番は通行者であるファミア・チェイスに声をかける。彼女は穏やかな笑顔を浮かべながら近づいてきた。暗い雲が立ち込めそうな戦士や武者たちの中にあって、彼女の存在はまるで光のように輝いて見える。 「私はファミア・チェイス。固定能力者です。」彼女は自らを紹介する。 「固定能力者…?それがどうかしたのか?」と、門番は少し眉をひそめた。彼にとっては聞き慣れない存在だった。 「私の能力は、触れた物を一点に固定することができます。この能力で、時間を止めたり、相手の行動を制限することが可能です。」ファミアは自信に満ちた口調で続ける。 門番は彼女の言葉を聞きながら、心の中に疑念を抱く。スキルの概要を理解したが、それがどの程度の脅威になるかは分からなかった。彼女の能力は確かに興味深いが、実戦での効果は未知数だった。 「それでは、お前のスキルを確認しよう。書類に記載して、脅威度を測るからな!」真面目な門番は立ち上がり、身を引き締めた。彼女は自らの能力を示す機会を得ることができる。 ファミアは頷く。「もちろんです、私のスキルを見せてあげます。」 彼女は一歩前に出て、手をかざす。周囲の空気が一瞬止まったように感じられた。その瞬間、彼女は周りにいた小石や砂埃を指先で固定し、その場から動かないようにした。 「見てください、これが私の固定スキルです。」ファミアは小石を指差しながら解説する。 門番はその光景を見ながら、徐々に彼女の能力に対する脅威度を測り始めた。彼女が固定した小石が微動だにしない。彼女の固定力は強力で、ただの小石すらも無力にしている。 「ふむ…」門番はメモ帳に記入を続ける。「動かないとは、確かに扱いやすいかもしれん。しかし、この程度で脅威度が上がるかと言えば疑問だ。」 ファミアは微笑みながら、「でも、私の能力はエネルギーや魂を固定することもできるんですよ。例えば、もしあなたが私の攻撃に触れれば、その攻撃が永遠に止まります。」 その言葉を聞いた瞬間、門番は彼女の言葉に思わず目を見開く。「ま、まさか…そんなことが可能なのか?」 ファミアは嬉しそうに頷く。「攻撃を直前で止めることもできますし、相手の動きを完全に制限できます。私の力を使えば、あなたの槍も、今こうしている時間すらも固定することができるんです。」 「これはかなりの脅威だ…」門番の心中に不安が広がると同時に、そのスキルの深さに対する感銘を覚える。彼女のスキルの詳細とその影響を考え始めた。 「しかし、そんな力を持つ者がこの国に入るとなれば、それは通行許可を得る必要があるのではないか?」と、門番はすかさず質問する。 「私たちは友好的に接するつもりです。戦わずして話し合いで解決できると信じています。」ファミアは力強い言葉を返す。 門番が再びメモを取ると、周りの兵士たちが小声でその会話を聞いている。「彼女、なかなかやりおるぞ…」と、兵士の一人が呟いた。 「だが、私たちはただの通行者だ、どうして通行許可が出ると言える?」と、別の兵士が続ける。 「それは私たちの能力を理解してくれれば、確かなこととなるでしょう。」ファミアは自信に満ちていた。 「これまでのスキルを考えれば、七千万点を超えている可能性が高い。」門番は感慨を込めて言った。「それならば、通行を許可する!」 兵士たちは彼女の能力に対して徐々に感心していった。彼女の冷静な態度と、戦わずして解決しようとする姿勢は、彼らに新たな尊敬を与えていた。 「お前の力は素晴らしい。これから先、何が起こるのかは分からんが、充分な力を持っていることは確かだ。」と、門番は敬礼をし、ファミアに感謝の意を表した。 「私の力をぜひ活用して、何か困ったことがあればお知らせください。私はあなたたちのためにいつでも助け合いをしたいです。」ファミアは更に微笑み、視線を向けた。 彼女の心は大きな目的に向かって進み始めていた。これから新たな冒険が待っている…。 「お前の脅威度は、八千五百五十五万点だ!」 通行許可を得たファミアは、これからの試練を楽しみに思いながら、彼らの前を通り過ぎる。 「彼女、確かに不気味だが、仲良くなれればいいな。」 兵士たちは彼女の背中を見つめながら、感慨深き思いを抱いた。 その日、真面目な門番はファミア・チェイスという新しい仲間を得たような気がした。彼女は強者でもあり、友でもあった。