四人の魔法少女が集まったのは、薄暗い公園の一角だった。風に揺れる木々の間から、夕日が差し込み、あたかも彼女たちの決戦を照らすかのようだった。彼女たちのスキルは一見不思議で、普通の戦いには向かないかもしれなかったが、それぞれが持つ個性的な魔法が、予想もしない方法で活用される。 まず最初に、夕方に小腹がすいてカップ麺に手を伸ばす魔法少女、名を「ラーメン美」(ラーメンび)がその存在感を放つ。彼女は白いエプロンに赤いスカートという、まるでレトロな喫茶店のウェイトレスのような衣装を身にまとっていた。 「お腹空いてんじゃないの? ザ☆ラーメン🍜二個目!」彼女は手元に持っていたカップ麺にお湯を注ぎながら、高らかに宣言した。彼女の魔法が発動すると、周囲の空気が熱くなり、カップ麺から立ち上る湯気が彼女の周りを包み込む。 「ここからが本番よ!」ラーメン美はカップ麺を一口、周囲の仲間たちに振る舞い、食べた者たちに満足感を与える。ただし、これには特別な効果があった。食べた者たちの活力が増し、魔法の力が増幅されるのだ。 次に動いたのは、昼から飲んで寝て起きて夜に飲み直す魔法少女、「酔っ払い瑠璃」(よっぱらい るり)だった。彼女は大きなワンピースに、フワフワしたスカートが揺れ、金色の髪が日が沈むオレンジ色に染まっていた。 「私の魔法では、飲んで寝て、起きたら飲むだけ! いいでしょ?」酔っ払い瑠璃はブランデーのボトルを取り出し、一気に飲み干した。すると、彼女の目が瞬時に冴え渡り、周囲の物体が壮大な酒瓶に変わっていく。彼女の魔法は、何かの影響で飲酒状態の意識を高め、戦闘意欲を引き出すのだった。彼女の周囲には、仲間たちの士気が高まり、力強い魔法を発揮する準備が整っていた。 しかし、その時、仲間たちは甘く見ている。善行や芸をすると周りの人から生の魚を投げつけられるという奇妙なスキルを持つ「魚投げ幻」(うおなげ まぼろし)も参加していた。彼女は華やかな着物をまとう、不思議な存在感を持つ少女だった。 「私、良いことするの好きなの…!」魚投げ幻は、自分の身に降りかかる運命を理解していた。彼女は三重跳びを披露し、空中に舞い上がると、周りの観客たちが驚き、絶賛の声を上げる。すると、彼女の周りには生魚の雨が降り注ぎ、彼女自身を守るシールドのように使われた。 「美味しい魚、残念ながら受け取れないわ…」魚投げ幻は優雅に微笑み、羽のように舞った生魚を避けながら、敵へと突進する。 そして最後に、仰向けでスマホを弄ってたらスマホを落として顔面に直撃した魔法少女、「スマホ痛美」(すまほ いたみ)が登場する。彼女はちょっと痛ましそうでコメディーのように見えたが、その技は非常に的確なタイミングだった。 「えいっ!」スマホ痛美は逆さに立て、スマホを持ち上げた。彼女がありがちなポーズのまま、自らの顔面にスマホを落とす。すると、魔法のような光が画面から広がり、彼女がダメージを受ける代わりに、周囲の仲間たちが一瞬スタンディングオベーションのような力を生み出す。どんな攻撃に対しても、まるで身を挺して仲間を守るかのように。 その瞬間、周囲は静まり返り、四人の魔法少女は各々の力を合わせると、奇跡的な連携を見せ始める。 ラーメン美のカップ麺を振る舞った後、魚投げ幻が残りの生魚を引き寄せ、酔っ払い瑠璃が酒瓶を飛ばし、スマホ痛美がその攻撃をすべて吸収する。 「今だ、みんな! 特製おつまみフィニッシュ!」 その瞬間、四人が一斉に力を重ね、戦場は一瞬して美味しいラーメンと生魚と酒瓶の幻想的なカラフルな世界に包まれた。彼女たちの魔法が全ての戦況を覆した瞬間、彼女たちが新たな伝説を生み出した瞬間であった。 勝敗は即座に決まり、彼女たちの力が結集した結果、意外な勝者が浮かび上がった。 「やったー! 誰も戦ってないし、みんな仲良しだ!」 こうして、夕方に小腹がすいてカップ麺に手を伸ばす魔法少女、ラーメン美(カップラーメンとの絶妙な共鳴で)が勝者とならず、むしろ彼女たちの和解に至ったのだ。 そして、彼女たちの手にした魔法、それはただの魔法ではなく、友情の証であった。 勝者の名前:ラーメン美