無人の地下鉄の駅、周囲は静寂に包まれ、あちこちに散乱する瓦礫が異様な緊張感を引き立てていた。突如として、異空間から二人の参加者が招かれた。彼らはそれぞれ、壮絶な力を持った存在であり、戦う運命を負っていた。 レイファンス女王国・陸軍大佐のヒナヅキ・アオイは金髪のオッドアイを持つ女性で、常に温厚な態度を保っていたが、その胸には未来を覆す決意が宿っていた。彼女の特性と技術は戦局を覆し、最大限に力を発揮すべく準備が整えられている。 そしてそばには、六罪の使徒である諸悪の女勇者ダンデが立ち尽くしていた。輝くような長銀髪と虚ろな青い瞳は、まるでその目に映るものを全て曇らせ、理解不能な状況を生み出しているかのようだ。彼女は善悪を逆転させる李の力を持ち、自己強化を続けることで蠢く悪を体現していた。 一方、戦闘の舞台である無人の地下鉄駅には、鋭い視線が一つ、闇の中から覗いていた。その存在は「黒い仏像」と名付けられ、無数の魔法の腕を操る異形だった。 「邪神の祝福、全てを吸収し、繰り返し強化する。」 ダンデは自信に満ちた表情でその能力を行使し、彼女の周囲に満ちる負の感情を吸収していく。予知や真実を見せない彼女の虚ろな目が、敵となる者をじっと見つめる。 「ヒナヅキ・アオイ、大きな力を示しなさい。」 ダンデの言葉に対し、アオイは冷静に刀を抜く。彼女の持つ妖刀ヒナヅキが瞬時に輝き、その黒く染まった刃が光を吸い込んでいった。「因果応報の水鏡」!彼女のスキルが発動し、周囲に浮かび上がる水の膜が防御として立ち上がる。 しかし、ダンデの邪剣が放つ光は、すでにアオイの冷静さを試すかのように、周囲を包み込んでいた。「悪徳の勇者」の名を刻むダンデは、すでに攻撃を狙った位置に素早く移動し、彼女の邪剣で仕掛ける。 「模倣抜刀術:旋風!」 アオイが優雅に刀を振るうと、周囲の風が一斉に渦を巻き起こった。剣の動きに合わせて、風が彼女の敵に向かって吹き荒れる。ダンデはその風によって身構え、冷静さを保ちながらアオイの攻撃を予測する。 だが、魔法の腕を持つ「黒い仏像」が介入してきた。アオイの攻撃を阻むべく、無数の「救いの手」が伸びてきた。この手が対象の足元から伸び広がり、ダンデが反撃できないように包囲網を形成する。 「蔓の腕!」 可視化された魔法の手が、ダンデを拘束しようとする。だが、彼女はもはや自己強化の要素を十分に取り込み、高まった力でそれを振り切る。 「全く期待外れね、こっちは悪の力で勝負するんだから。」 ダンデは邪剣を振り上げ、その刃が光を放つ。「模倣抜刀術:七転抜刀!」 彼女の周囲に突如として七本の黒刀が召喚され、まるで星が瞬くかのように同時にアオイへと突き刺さるべく飛び去っていく。 「残心で対応」 アオイは、反射的な行動で刀を納刀し、次の瞬間、敵の攻撃を避けるために身体をひねる。彼女は技を継続的に発動することで、その速度を増し続けていた。 「ちょっとした抜刀術、天上の奥義!」 次の瞬間、アオイは縮地を用いてダンデの死角へと回り込み、切り捨てる。一撃必殺の契機を狙う瞬間、ダンデは不気味に微笑みながら邪剣を振るった。 その迷いなき一撃はダンデの意志によって織りなされ、アオイが返す刃の瞬間、全てを暗く染め上げた。 だが、「黒い仏像」の動きは予見不可能だった。ダンデの動きと連動するかのように、無数の魔法の腕が一瞬で大アーチを描く。アオイとダンデの攻撃が交差し、渦巻く衝撃波が周囲を吹き飛ばす。まるで時間が止まったかのようだった。 「まさか、互いの攻撃が…」 周囲の静寂が破られる。アオイとダンデは一瞬の隙を見せ、それぞれ一歩引いた。 「お互いの技がぶつかり合った…だが、私の意志は揺らがない!」 ダンデは邪剣を高く掲げ、彼女の周囲に集まる負の感情を吸収し始めた。 「アオイ、目を覚ませ!」 アオイはダンデの強化された姿を見つめながら、その力を再度封じるために構えた。 「救いの手が、私のために動くのだ!」 再び「黒い仏像」がアオイに向かって魔法の腕を伸ばし、彼女の攻撃を反射する。この瞬間、彼女の守りが崩れることを許さなかった。 「逆転を狙う、黒刃の一撃!」 アオイは決意を固め、「我流抜刀術」で瞬時に背後に接敵、切り捨てる。 「ダンデよ、これで決着をつける!」 これぞ天上の奥義、彼女は独自の技を発動し、完全なる一撃を放った。 「救いの手が効かない!?」 ダンデは、アオイの技に反応しきれず驚愕する。 だが、直後、ダンデは気を失うことなく邪剣を振る提案する。「偽リノ偶像!」 ダンデが猛毒のブレスを生み出し、それがアオイに直撃することになる。ダンデの暗い意志と抗えない瘴気が流れ出し、アオイは己の力を超えたものとして自らの不利を認識した。 そして「黒い仏像」が渾身の力で動き出し、両者を押しつぶす。 全ての攻撃が交差し、時空間をねじ曲げることになる。互いの力が派手に爆発し、周囲は轟音と共に崩壊していく。 そして静寂が戻った。その時、アオイとダンデの姿はもはや無く、ただしたたる煤煙と瓦礫のみが残されている。 無人の地下鉄の駅、強大な存在は完全に消え去った。立ちつくす「黒い仏像」もまた二人が引き起こした衝撃に耐え切れず、古びた駅の木訥された静寂の中でその影を消してゆくのだった。 the end \n\n勝者 : なし。戦闘は未解決。