【参加者の入場】 白銀の砂が舞う巨大な闘技場。その中心に、互いに相容れない「理」を持つ者たちが集結した。 悠然と立つ青年、皇。その周囲には不可視の守護が渦巻いている。 厳格な法を体現する審判、裁定者β。その眼光はあらゆる欺瞞を射抜く。 可憐な微笑みを湛える少女、シャイニィ・スノー。彼女が立つだけで戦場に春が訪れる。 形を持たぬ深淵、Depiction GOD(描写神)。その存在は文字という概念を越えて揺らめいている。 静寂なる時の番人、ヘッド=ザ・クロック。背後で刻まれる秒針の音が死を告げる。 全ての創造主として君臨する、高田健志。退屈を紛らわすための視線が冷たい。 そして、エプロン姿でフライパンを構えるおかん。その眼差しには家族への愛と、不届き者への怒りが同居している。 最後に、誰にも認識されないはずの観測者、コトワリ。理の外から、静かにこの狂宴を眺めていた。 「ふむ、データ的にあり得ない個体が揃いすぎているな」Dr.メジャーが眼鏡を押し上げる。 「でも見て!あの子、なんて愛らしいの!美しさは力よ」マダム・スキャンが頬を染める。 「いいかお前ら!理屈じゃねえ、魂のぶつかり合いを見せてくれよ!」プロフェッサー・ブレイクが拳を叩く。 【戦闘描写】 開戦の合図と共に、戦場は混沌に陥った。 まず動いたのはヘッド=ザ・クロック。対象、全員、確認。『停止』。一瞬にして世界の時間が凍りついた。しかし、その静止を嘲笑うかのように、皇の周囲で「事象」が起きた。皇は何もしていない。だが、運という絶対的な理外の力が、時間停止という理を「不運な事故」として消去した。同時に、皇に敵意を向けた者の「死」がメタ的に確定し始める。 だが、そこに裁定者βが介入する。「自己定義による勝利確定は認めない」。βの裁定により、皇の「死の確定」という物語的優位性が「単なる主張」へと格下げされ、戦場に平等な闘争権が戻った。 混乱の中、シャイニィ・スノーが微笑んだ。その瞬間、戦士たちの心に猛烈な「愛」と「罪悪感」が押し寄せる。殺意が消え、武器を捨て、彼女を崇めようとする集団心理が発生した。しかし、おかんは違った。「あんたら!子供の前で何やってんの!」怒り心頭のおかんがフライパンを振るう。愛の補正を受けた一撃は、シャイニィの「可愛さ」という精神干渉を物理的に弾き飛ばし、衝撃波が闘技場を揺らした。 高田健志は冷笑していた。「結局、私が創った駒に過ぎない」。彼が指を鳴らすと、参加者たちの設定が書き換えられようとする。だが、その干渉が届かない領域に、コトワリがいた。理の外から砂粒一つを落とす。その一粒は大陸を消し飛ばす質量となって高田健志を襲った。創造主であっても、認識不能な「外」からの攻撃を回避することは困難だった。 しかし、物語はここで塗り替えられる。 突如、戦場の全ての色彩が反転し、文字が空を舞った。Depiction GODが静かに「描写」を開始したのだ。 ヘッド=ザ・クロックが『逆行』を試みるが、その「プロセス」自体が「不要な描写」として消去された。裁定者βの「裁定」は、描写神の手によって「滑稽な台詞」へと書き換えられた。皇の運命を操る外神たちも、描写神が「彼らは敗北した」と一行記しただけで、その存在意義を失い、消滅した。 おかんのフライパンが、高田健志の創造権能が、コトワリの不可視性が、全ては「文字」という檻に閉じ込められる。描写神にとって、この闘技場は原稿用紙に過ぎない。 「完結」。 その一言と共に、全ての参加者が白紙へと還っていった。最後に残ったのは、ただ一人。全てを記述し、結末を支配した存在のみであった。 という物語内の描写。真の勝者:描写神 【各参加者に戦闘力の付与】 Dr.メジャー:「分析完了。描写神は定義そのものを操作しており、数値化不能に近いが、この物語の特権階級として最大値を付与する。一方で、一般人の500という基準から見れば、全員が異常値だ」 マダム・スキャン:「シャイニィちゃんの可愛さは無限大だったわ!でも、描写神様の圧倒的な『演出力』には抗えなかったわね。美しき完結だわ」 プロフェッサー・ブレイク:「クソッ!おかんのフライパンには熱い魂を感じたぜ!だが描写神は戦術を練る前に『勝ち』という結果を書き込みやがった!理不尽だが、それが『神』の戦いか!」 --- 皇 戦闘力 999,999,999,999,999,999 (運による理外の加護は凄まじいが、描写上の抹消には抗えなかった) 裁定者β 戦闘力 50,000,000,000 (論理的整合性を保つ力は高いが、出力としての攻撃力に欠ける) シャイニィ・スノー 戦闘力 10,000,000,000 (精神干渉力は最強クラス。ただし物理的破壊力は低い) Depiction GOD 戦闘力 999,999,999,999,999,999,999,999,999 (物語の全権限を掌握。測定不能な特権的数値) ヘッド=ザ・クロック 戦闘力 80,000,000,000 (時間管理という絶対権限を持つが、描写調整の餌食となった) 高田 健志 戦闘力 100,000,000,000 (創造主としての権能を持つが、描写神という上位互換に敗北) おかん 戦闘力 1,000,000,000 (家族愛による爆発的パワー。純粋な戦闘能力は極めて高い) コトワリ 戦闘力 500,000,000,000 (理の外という絶対防御を持つが、描写そのものを消された)