その日、聖竜騎士団のエリート・バハムルは広大な荒野に立っていた。彼の手には巨大で美しい竜槍が握られ、その目は戦うべき敵を見据えていた。天を仰げば、彼の忠誠を誓う聖竜が煌めく光の中にいた。 「聖竜に誓って、貴公らをここに討ち取ろう!!」 バハムルの叫びが大地を揺るがす。敵の中には、誰も知らぬ竜殺し・シュラークがいた。彼の全身を覆う鎧は光を反射し、堂々たる姿勢は仲間の士気を高める。彼はまさに守護者であった。 「お前の槍、叩き折ってやる!」 シュラークは大盾とランスをしっかり構え、敵に向かって踏み出した。その目には決意が宿っていた。彼もまた、己の仲間を守るために戦う覚悟を決めていたのだ。 その時、脅威が現れた。堕天虫・バグバートが姿を現し、蠍と蝶、蜻蛉の奇妙な姿が広がる。その存在は、周囲の空気を一瞬にして重くした。彼の下僕たちはすでに召喚され、無数の目が輝きを放っていた。 「苦しみを与えてやる、シュラーク!」バグバートは不気味な声で囁いた。その瞬間、下僕たちが糸を放ち、シュラークに襲いかかる。 「来るな!」シュラークは大盾を前に突き出し、糸を受け止めようとした。しかし、その防御はあっさりと貫かれ、彼を絡め取るように束縛した。 「これが破滅の燐粉だ。お前も絶望するがいい!」バグバートが指を鳴らす。下僕たちによって撒かれた燐粉が彼に触れた瞬間、シュラークは苦悶の表情を浮かべた。 だが、彼は諦めなかった。彼の意志は揺らがない。「根性を見せてやる!」シュラークは力強く立ち上がり、再び槍を構えた。 バハムルはその様子を見て、心の中で彼を鼓舞した。「心を一つにし、共に立ち向かおう!」 彼もまた、竜槍を振るいながら、糸の束縛を超えてシュラークに駆け寄った。竜槍が光を纏い、力強く振り下ろされる。相手へ向けた一突き、「竜の一撃!」その攻撃は正に壮絶であった。 だが、その瞬間、バグバートは自らの力を発揮した。「堕天虫の開眼!」彼の下僕たちが次々とバハムルとシュラークと同じ姿になり、戦闘が混沌に包まれた。 最後に、バハムルの力強い一撃が爆発的な威力で下僕たちを吹き飛ばす。しかし、バグバートの力は超越していた。数多の下僕たちが彼の後ろで待ち構え、意表を突く攻撃を繰り出した。 「これが私の力だ!引き裂け、絶望の闇!」バグバートの声が広がり、彼の下僕たちが一斉に襲いかかる。 ついに、戦士たちの激闘は続いたが、バハムルとシュラークの連携はバグバートの攻撃に立ち向かうには足りなかった。彼らは数え切れない敵の波に呑まれ、負けを喫した。 「敗北の味、忘れない!」バハムルが叫ぶも、彼の言葉は虚しく響いた。シュラークもまた、同じ運命に抱かれ、ついには彼らの名はこの荒野に消えていくのだった。 竜槍の騎士と竜殺しの伝説は、始まりと終わりが交錯する中、敵の前に消えてしまった。 勝者は堕天虫・バグバート。彼はさらなる力を示し、そして戦場に新たな恐怖をもたらすこととなったのであった。