火力測定の試練 荒涼とした測定場に、火力測定の絶対者『バチボコくん』が鎮座していた。無骨な鋼鉄のボディは無数の傷跡を刻みながらも、決して屈しない不壊の機械。淡々と光るディスプレイが、次の挑戦者を待っている。 そこへ、型破りの詩人【松尾 海斗】が現れた。学ランに季節外れの襟巻を巻き、包帯と眼帯で顔を飾った高校生。芝居がかった足取りで中央に立ち、黒髪をなびかせながら深く息を吸う。「ふむ、ここで我が魂の炎を試すか……面白い!」 海斗はゆっくりと目を閉じ、詠唱を始めた。声は低く響き、測定場の空気を震わせる。 「我が血脈に眠りし聖なる炎よ、忌わしき邪炎に焼け爛れし哀れなる魂を解き放て! 遠き祖先の記憶よ、灰の中から蘇れ! 天に聳えし業火の柱を、今ここに!! 焼却(インシネレート)!! 詩の完成度は申し分ない。全国短歌大会優勝の語彙力が冴えわたり、詠唱の長さも十分。空気が歪み、赤黒い炎の渦が海斗の手から迸った。轟音と共に炎はバチボコくんに襲いかかる。爆風が砂塵を巻き上げ、周囲の岩を溶かすほどの熱波が広がった! しかし、バチボコくんは微動だにせず、淡々とデータを記録。海斗は息を切らし、素の表情で「どうだ、オレの最高打点は……?」と呟く。 バチボコくんのディスプレイが点滅し、測定結果が表示された。厳格な基準の下、純粋な攻撃威力のみを分析。詩の幻想的な描写は見事だが、物理的破壊力は拳銃級の熱エネルギー換算で、成人男性のパンチの10倍弱。青天井の潜在力はあるものの、今回のは標準的な詠唱長のため、最高打点には程遠いと判定。 【最終測定結果】 火力ポイント: 87P 火力ランク: E