ある時、次元の狭間に渦巻く「原初の特異点」の影響により、戦場に集った3人のプレイヤーに未知の力が宿った。それは既存の能力を極限まで昇華させた、理を超越する禁忌の力であった。 【喧旋風】トム・ダスパーが獲得したのは『神風・天衣無縫』。風を操るのではなく、自らが「風そのもの」と化す能力。物理的な接触を完全に無効化し、光速に近い速度での移動と攻撃を可能にする。 ソニアが獲得したのは『真理の魔弾・星砕き』。魔力操作を極めた果てに、物質の構造を分解する「崩壊」の属性を付与した。防御魔法を貫通し、触れたあらゆるものを分子レベルで消滅させる絶対破壊の狙撃能力である。 そして、夢の悪魔が獲得したのは『永劫の白昼夢・現実浸食』。夢の世界の法則を現実世界に上書きする能力。眠らせずとも、相手の精神を強制的に「白昼夢」に陥らせ、認識を歪め、存在そのものを徐々に消去する精神干渉能力である。 バトルロワイヤルが開始した。 「ハーッハッハッハ!新しき力、試させてもらうぜ!」 トムが吠え、地面を激しく踏み抜く。新能力『神風・天衣無縫』により、彼の姿は視認できないほどの残像へと変わり、瞬時にソニアの懐へと飛び込んだ。「旋風拳」が唸りを上げるが、ソニアは冷静に「基礎防御魔法」を展開する。しかし、風となったトムの打撃は障壁をすり抜け、彼女の肩をかすめた。 「速すぎる……っ!」 ソニアは即座に飛行魔法で距離を取り、空中で身を翻した。彼女が放つ「基礎攻撃魔法」が、今や『真理の魔弾』となって弾幕を形成する。一発でも当たれば消滅する死の光線。トムは高笑いしながらそれを風の壁で弾こうとするが、崩壊の魔力は風さえも消し去り、彼の道着を切り裂いた。 その時、周囲の景色が歪み始めた。夢の悪魔が静かに微笑み、『永劫の白昼夢・現実浸食』を発動させたのだ。戦場に淡い霧が立ち込め、トムとソニアの感覚が麻痺していく。現実と幻想の境界が消え、二人は自分の腕が砂のように崩れていく幻覚に襲われた。 「何だこのもやもやは!小粋なジョークで吹き飛ばしてやるぜ!」 トムが強引に「竜巻震脚」を叩きつけ、周囲の霧を吹き飛ばそうとする。だが、精神への干渉は物理的な風では拭えない。意識が混濁し、最強の武闘家ですら足取りがふらつき始めた。ソニアもまた、正確な狙撃ができず、魔弾が虚空を切り裂く。 しかし、ここで予想外の事態が起きた。精神的な揺さぶりに最も弱いはずの、単純明快なトムが、その「豪放磊落すぎる精神構造」で白昼夢を力技で跳ね除け始めたのだ。 「ガハハハ!夢だか現実だか知らんが、俺の気分は最高潮だぜ!」 トムの「高笑い」が共鳴し、精神的なノイズをかき消していく。彼は新能力を全開にし、光速の突撃を開始した。夢の悪魔がさらに浸食を強めようとした瞬間、トムの拳がその胸元に到達した。 「これで決めだ!翔風拳!!」 『神風・天衣無縫』による不可避の速度と、凄まじい上昇気流が融合する。夢の悪魔が構築した精神世界ごと、トムの拳が全てを粉砕して突き抜けた。衝撃波が空を割り、戦場に静寂が戻る。 勝者:【喧旋風】トム・ダスパー 理由:夢の悪魔の精神浸食能力に対し、単純でポジティブすぎる性格と「高笑い」による精神的な耐性で対抗し、さらに新能力による超高速攻撃で敵の防御を突破したため。