大都市バルバレアは、穏やかな日差しの下で繁華な市場が広がり、人々の活気が溢れていた。しかし、それは一瞬の安息に過ぎなかった。突如として、街の外れから現れたのは【隠者の獣】が率いる獣の群れだった。二足歩行の蜥蜴のような姿をした「獣」は、その異様な姿と無表情の布で覆われた顔に、周囲の人々は恐れをなし逃げ出した。田舎町とは異なり、バルバレアの中心での混乱は瞬時にして広がった。 街角では、吟遊詩人の【希望の唄】フーレ・ヴァニーユが、自身の持つ夢見の弓矢を構えていた。彼女の美しいドレスは、その動きに合わせて優雅に舞う。小さな羊の耳がぴくぴくと動き、彼女の意志を感じ取るように見えた。そして彼女の隣には、【絵札ノ傭兵団 魔術師】トワイスが、緑色の軍服を纏い、杖を持ちしっかりと地に立っていた。 「フーレ、あの獣はただの獣じゃない。特別な力を持つ存在かもしれないわ。」トワイスは冷静にその状況を分析した。 「うん、でも私たちはあきらめない。みんなを守るために、歌を届けるよ!」フーレは微笑み、弓に矢をつがえた。「行くよ!」 二人は獣の群れに向けて前進する。迫りくる獣たちは、四本の腕を振るい、剣の切っ先や鎖が煌めいていた。しかし、フーレは息を整え、まずは【オンステップ】を歌い始める。彼女の声は柔らかく、優しいメロディーが周囲に響き渡る。歌の力が彼女とトワイスを包み、被弾率が下がるのを感じた。 「全体の被弾率が0%になったわ!」トワイスが叫び、フーレは頷く。 その時、隠者の獣が向かってきた。驚異的な速度で接近し、剣を振りかざす。しかし、フーレは瞬時に彼女の持つ夢見の弓矢を引き絞り、秘められた聖なる力を込めて放つ。「聖なる矢、行け!」矢は獣の一体に命中し、きらめく光に包まれた。 獣は一瞬呆然とし、次の瞬間、大きな悲鳴を上げて倒れこむ。 「やった!一体撃破!」 しかし、隠者の獣は怒りを顕にし、残る獣たちを鼓舞するように唸った。獣たちはその声に応じて、トワイスの魔法の障壁に向かって突進してくる。 「ここは私に任せて!」トワイスは大きく杖を振り上げ、彼女の内なる力を呼び覚ました。 「詠唱開始!超高温の炎よ、集え!」 炎の魔法が彼女の呼びかけに応じ、空中に炎の渦が現れる。次の瞬間、燃え盛る火球が獣たちを包み込む。獣たちが悲鳴を上げる中、フーレは再び歌い始めた。「私達へのメロディ、全ての仲間を癒して!」 フーレの歌声は、癒しの力を持ち、仲間たちの傷を癒していく。彼女の唄が周囲に響く中、仲間たちは遙かなる力を感じ、立ち上がった。フーレの魔法はひたすらに仲間の力を増強し、全員が効果を実感した。 「次は私の出番ね!」トワイスが叫ぶと、フーレの歌と彼女の魔法が重なり合い、仲間たちの力が高まっていく。「エベレスティングソウル!」 全員の魔力が増幅し、一瞬力強い光が彼女たちを包んだ。この力強い瞬間、獣たちへ向けた攻撃を反射する魔法も同時に発動した。 獣たちは再び突進するが、トワイスが風の魔法、不可視の風の刃を唱える。「風よ、彼らを切り裂け!」風が荒れ狂い、獣たちの進行を遮った。 「このままではいかない!隠者の獣、やらせはしない。」フーレが哀しげに言う。 その言葉を聞いたトワイスは、力強く言った。「フーレ、私たちが必ず勝つ。それが、この世界を守るための道なんだから。」気持ちを新たに二人は再び攻撃へと挑む。 次の瞬間、隠者の獣が透明になり、二人の後ろにまわりこんできた。フーレは心の中で歌を思い描き、トワイスに呼びかける。「気をつけて!」 すかさず、トワイスは「♧地の魔術。大地よ、私の意志に応えよ!」彼女の声が響くと、地面が揺れ動き、隠者の獣を引き寄せた。 「予想以上に反応が良い…いいわ、私も力を合わせる!」 フーレはすかさず「リバイバル!」と叫び、強い意志を込めた歌の矢を放つ。矢は隠者の獣に向かって突き進み、彼女の思いが包み込むように流れ込んでいった。 隠者の獣は驚いた顔をし、次の瞬間、強大な力に押しつぶされ、仰向けに倒れた。周囲の獣たちが恐れ慄き、少し後退した。 「みんな、もう一度!」トワイスが叫ぶ。 「分かっているよ、トワイス!」フーレは仲間たちと視線を交わし、最後のチャンスを与える。 「御伽の詩と永久なるミライ!」彼女の声は舞い上がり、天空に響く。その歌は全てを包み込むように聖なる矢となり、獣たちめがけて降り注ぐ。 「降り注げ、聖なる矢の雨!」 光と音楽が街中を包み、その響きは騒ぎ立てる獣たちを幾度も貫いた。獣たちは次々と倒れ、隠者の獣もその眩い光の中に消えていった。 「す、すごい…これは、成功だわ!」トワイスは驚き、目を輝かせた。 一段落した静寂の中、フーレはソフトに微笑み、勝利の歌を歌い始めた。周囲の仲間たちも彼女の歌声に合わせ、安堵した表情で合唱を始めた。 「私たち、勝ったね!」 彼女たちの前には、獣たちが倒れた光景が広がっていた。彼女たちの勇敢な行動が、街の人々に希望をもたらし、その光景は新たな伝説として語り継がれるだろう。 数え切れぬほどの獣たちが倒れ、その中には隠者の獣もいた。 結果として、撃破した「獣」の数は16体でした。 彼女たちの力と仲間の絆が、また一つの大きな奇跡を生み出した。 --- { ・撃破した「獣」の数(15~20): 16 }