薄暗い魔の聖域の中心、濃い霧が漂う中、二人の参加者の対戦が始まる。まず一人は、形無しの霧、川澄。彼はその名の通り、具象化することなくただの無色透明な霧として存在している。川澄の霧は、瞬時に形を変え、幻想的な姿を次々に展開する能力を持っていた。その姿は、今は濃い霧の中でゆらゆらと揺れ動き、様々な姿が浮かび上がる。 一方、相対するのはワゴンブラザーズM&W。彼らは二人組の兄弟で、マシン・マッスルを融合させた姿勢がその特長だ。二人とも、筋肉質で鋼鉄のような体を持ち、ワゴンに似た高性能な機械的な装置が彼らの後ろに構えている。彼らは今、薄霧の中にいるが、明るい色彩が際立っている。 「兄、あの霧、いつもの技を使ってきそうだ!」 「ん、ああ!」 兄の方が返事した。「でも、俺たちはワゴンブラザーズだ。どんな霧でも、駆逐してやるぜ!」 すると、川澄は気配を感じ、突然とても濃い霧が場を覆った。霧の中には、いろいろな姿が現れた。見せかけのドラゴン、ヒュドラ、そして瞬時に古代の英雄へと変わる。言葉を発する霧の声が広がる。「ワゴンの兄弟よ、私の形は無限だ!逃げられると思うな!」 この奇怪な声に反応し、ワゴンブラザーズは一斉にエンジン全開で、ブレーキをかけずに霧へ突進する。「行くぜ!ワゴンスマッシュ!!」と叫びながら、ワゴンの一番前の部分が霧へヒットし、強力な衝撃波が霧をわし掴んだ。 「だが、無駄だ!」川澄は、霧の中で光を屈折させ、突然真の姿である剣士へ変化した。「この剣の舞は、どんな力強さをもたらす!」 その瞬間、ワゴンブラザーズは霧の中へ突っ込み続け、攻撃を試みる。兄弟は連携して「ワゴンブレード」を展開し、刀のように鋭いワゴンの側面で何回も斬りかかる。川澄の形を変える速さとは裏腹に、あまりの攻撃の回転速度に翻弄されてしまう。 「あいつは変幻自在だが、俺たちのコンビネーションなら恐れない!」弟は叫び、次に「ワゴンドリフト」のスキルを使い、霧を抜ける瞬間的なドリフトが発動した。敵の動きを封じるように霧を巻き込み、被害を減少させる。効果的な戦術だ。 「まだだ、まだ終わらないよ!」川澄は「五里霧中」の状態で周囲を白く包み込み、光の屈折をコントロールし、明確な敵の位置をぼかす。「お前らには私の蒸気のように透明な攻撃がくる!」 どうやら、霧の濃度により視界が失われ、ワゴンブラザーズは危機に陥っている様子があった。だが、彼らには一つの策がある。「そうだ、エンジン投げを使えば!真上からだ!」 兄弟は協力し、「エンジン投げ」の動作に入る。エンジンブレードとしてその圧倒的パワーを送り、雲を突き抜ける。川澄は霧の力を最大限に使おうとはするが、間に合わないだろうと感じたその時、霧が激しく崩れた。 霧の中から発せられた統率の取れた動き。どちらが勝つのか、最後の瞬間、拮抗していた力が劇的に露わになる。