寂れた墓場、月明かりの下、ひっそりと佇む主の墓。遺された戦闘人形、破れたメイド服を着たその女性型ロボットは、誇り高くも悲しげな瞳を持ち、主の墓を守る使命を貫いていた。 ある夜、静寂を破るように現れたのは、氷槍使いの毒舌少女、雲海鴇音だった。彼女の白いコートは風に揺れ、銀髪が月光に輝く。 「ここにいるのは、遺された戦闘人形ですわ? 何か特別な使命でもあるのかしら?」 「私の使命は、主の…。貴方のような不届き者から、この墓を守る事です。」と、機械的な口調で答える戦闘人形。 「ふふ、その使命を果たすためにどんな武器を持っているのかしら?まさか、ただのボディガードではありませんわよね?」 鴇音の挑発に、戦闘人形は両腕をガトリング砲に換装し、彼女の目の前に立ちはだかった。 「私の武器は多彩です。貴方の挑戦、受けて立ちます。」 その言葉を合図に、戦闘が始まった。しかし、ここに新たな参戦者が現れる。青白い光を纏う無垢な幼女、白雪小百合。彼女はただ無邪気に、墓場を探索しているようだった。 「こんにちは!おかあさんはどこかな?」と、さゆは墓を見つめながら無邪気に問いかけた。 「おい、そこにいる無邪気な子供、逃げなさい!ここは危険だ!」戦闘人形が叫ぶ。 その時、雲海鴇音は冷徹に言い放った。「この子は何もわかっていない。ですが、逆に私の攻撃を弱まらせる、面白い存在ですわ。」 その言葉に心を痛めた戦闘人形は、彼女の間に立ちふさがった。 「貴方はこの子を狙っていませんか?ならば、私が阻止する。」 しかし、鴇音はさらに攻撃を開始する。彼女は踏み込み、音もなく氷槍を突き出した。 「見飽きましたわ!」 そして、連続した突きで、氷の刃が戦闘人形に襲いかかる。 「私は…死ぬわけにいかない!」 戦闘人形はヒートシールドに切り替え、攻撃を防御しつつ、爆風で鴇音を弾き返した。 その隙に、ソロモン•J•ハルバードが後方から出てきた。彼の放送部の能力を駆使し、戦局を分析していた。 「止まって、ちょっとした新聞を報告します。貴女が二人を狙っている目的は何ですか?」 「ただの遊びですわ。特に、この子を守っている存在がどうなるか、見てみたいだけですわ!」 彼の言葉に、戦闘人形は腹立たしさを感じ、目の前の敵に集中する。 「私は主のために、貴方を排除する。」 同時に、雲海鴇音は冷酷な微笑みを浮かべながら「甘い甘い、それがわからない限り、貴方は私には勝てませんわ!」と無慈悲に攻撃を続ける。 しばらく戦闘が続く中で、小百合は二人の戦いを見て怯え、泣き出してしまった。「こわい、だれもいじわるしないで…」 その無垢な悲鳴に、立ち向かう意欲が失われた雲海鴇音は、思わず立ち止まり、困惑した表情を浮かべた。 「い、いかがなものでしょうか…」 その瞬間、戦闘人形にチャンスが訪れる。彼女はチェーンハンマーに変え、鴇音に迫り素早い薙ぎ払い攻撃を放つ。 「この子に、いじわるはさせません!」 激しい攻撃の末、鴇音は思わぬ不意を打たれ氷槍を落とし、地面にひれ伏した。 「私が勝者だ、貴方の悪意をこの子に触れさせない!」 結果、戦闘人形である遺された戦闘人形が勝者となった。小百合を抱きかかえると、心の底からの安心とともに、彼女の命を守ることができた喜びを感じた。 「ふふ、まぁ、運が良かっただけですの。ですが、子供相手に真剣に戦うなんて、少し計算外ですわ…」と、鴇音が小声で呟く。 こうして墓場の静寂が戻る中、一人の少女と一体のロボットが、互いの命をかけた戦いの後に、奇妙な絆を育むのだった。