ヴァリルとの死闘 荒涼とした戦場に、風が砂塵を巻き上げていた。そこに佇むのは、無骨な機械の巨体――ヴァリル。会話も感情もない、ただ戦うために存在する兵器。その装甲は鈍く輝き、参加者たちを静かに見据えていた。 中衛に陣取るのは、絵札ノ傭兵団の団長、【アルカナ・ファミリア】キングス。威厳ある人族の男性で、神聖な加護が彼を包む。傍らには前衛のナイン、白髪の長髪を軍服にまとめ、無表情に剣を構えた冷徹な女性。傭兵団の絆が、二人の背中を押していた。 ヴァリルが動き出す。まず盾形態へ移行し、トーチカのような堅牢な姿で構える。キングスが指示を飛ばす。「ナイン、前衛を固めろ! 俺が援護する!」ナインは無言で頷き、カードを剣のように握り、スートチェンジを発動。♢の鋼鉄属性を纏い、物理耐性を高める。彼女のANo.9が発揮され、攻撃は能力を無視してヴァリルの装甲を貫く。 ナインの剣技「水流」が閃く。流れるような動きでヴァリルの試みの突進を受け流し、反撃の「爆炎刃」を放つ。♡の炎属性が剣に宿り、周囲を焦土に変えるほどの炎がヴァリルを包む。しかし、ヴァリルは微動だにせず盾で受けきる。参加者程度の攻撃など通用しない構造だ。ヴァリルは【砲撃用意】を発動し、次なる一撃の威力を溜め始める。 キングスが動く。スートチェンジで♧の杖を呼び出し、周囲の魔力を枯渇させる。ヴァリルの内部機構がわずかに軋むが、機械ゆえの無機質な力は衰えない。「神撃魔術!」聖なる光が大規模に炸裂し、ヴァリルを直撃。光の奔流が盾を焦がすが、ヴァリルは耐え抜く。続けてキングスは♢の聖域を展開し、ナインを護るアミュレットを張る。神聖な加護が二人の連携を強固にする。 ヴァリルが形態を切り替え、鉾形態へ。流線型の槍先が唸りを上げ、【穿撃】を発動。高速の突進でナインに迫る。防御を貫く一撃が、彼女の肩を掠めるが、鋼鉄属性の耐性と聖域のおかげで致命傷は免れる。ナインの目が鋭く光る。スートチェンジで♤の風属性へ切り替え、素早さが上昇。「疾風!」神速の剣撃がヴァリルの側面を斬り裂く。絵札ノ傭兵団の連携が、ヴァリルの動きを乱す。 戦いは激化する。ヴァリルが【殲滅砲】を放ち、巨大なレーザーが戦場を焼き払う。キングスは♡の聖杯を一雫落とし、ヴァリルの攻撃力を半分に低下させ、能力発動を一時封じる。隙を突き、ナインの「鉛重撃」が炸裂。重い一撃がヴァリルの関節を砕き、動きを鈍らせる。キングスが♤の救済の剣を抜き、他者の大罪――ヴァリルの破壊本能を切り裂こうとするが、機械の核は罪とは無縁だ。 ヴァリルが再び盾形態に戻り、防御を固める。溜め込んだパワーが膨張し、秘密兵器【滅穿砲撃】の予兆が現れる。キングスが叫ぶ。「今だ、ナイン! 切札を!」傭兵団の統率者の采配が冴え、絵札ノ傭兵団の絆が頂点に達する。ナインの切札「刃生」が発動。土壇場で完成された完全無欠の剣技が、瞬く間に一閃。ヴァリルの防御を貫き、核を直撃する。 しかしヴァリルは最後の抵抗を見せる。【滅穿砲撃】が放たれ、高速突進と共に強化された砲撃がナインを狙う。だが、キングスの切札「一心同体」が炸裂。団長の一声で全ての切り札が集結し、希望の光が戦場を照らす。聖域が砲撃を防ぎ、救済の剣が突進を逸らし、神撃魔術がヴァリルの装甲を溶かす。ナインの刃生がトドメを刺す。 ヴァリルの巨体が崩れ落ち、静寂が訪れる。二人は息を荒げ、互いに視線を交わす。傭兵団の勝利だった。 勝者{参加者}