ある日、静かな山奥の森で、涼𛂙木山道が自ら仕掛けた罠を隠しつつ、無心に待ち構えていた。その静寂を破るように、強烈な風が吹き抜け、葉のざわめきと共に彼の心臓の鼓動が高鳴る。相手は誰か、強敵なのか、それともただの迷い人なのか。 ふと、耳を澄ますと、近づく足音に彼の心は動く。「いざ、尋常に勝負!」堂々と現れるのは、酸賀研造の姿。彼は自我を失ったとはいえ、独特の存在感を放っていた。変身者の意志を受け継ぐように、「変身…」という唸り声と共に、改造された銃『ベイクマグナム』を握りしめ、彼を狙う。 そこに突然、ナムシフが現れる。「貴様!砂浜を汚すなと言っておろう!」と叫びながら、瞬時に涼𛂙木の周囲を取り囲む。素早い動きが特徴の彼は、忍者のようにその場から姿を消し、罠に対抗するための戦略を練り直す。すると、涼𛂙木山道は暗い森の中の自然の力を借り、彼の数々のトラップを発動させる。 その時、牛沢たかしは自分が何のためにここにいるのか精神的に混乱していた。彼は冷静に状況を分析しながら、何度も自らに「まぁ、落ち着けよ」と言い聞かせていた。どう見てもここは誕生パーティーではなく、戦闘の場なのだが、牛沢の心にはその考えは根付いてしまっていた。「おめでとう!⋯あれ?」と変な問いを自分に立てるも、周囲の緊迫した雰囲気は変わらない。 その時、涼𛂙木の仕掛けた罠が発動する。衛兵のように構えると、片足が引っかかり転倒するナムシフ。「砂がけ」を使おうとするも、草木の陰から飛び出した涼𛂙木がその隙を狙った。上から降ってくる薬草の竹槍が、なんとも見事な見えない攻撃で襲いかかっていく。しかし、牛沢はそんな緊迫した戦場に冷や汗を流しながらも、間を取り持つ。「さぁ、争わないで!この場はパーティだろう!」と最悪のタイミングでクラッカーを鳴らし、拙い雰囲気を場に持ちこむ。 酸賀研造は、その命令文の単語を発しつつ、周囲の状況に気づかずただ「動クナ…」と呟く。おそらく、脳内では牛沢の言葉が影響を及ぼし、催眠効果が表れているのだろう。涼𛂙木はこの混乱を逆手に取って、彼らの間に立ち、超高速の攻撃をその斧で繰り出す。「もうやめましょうよ!」と牛沢が叫ぶが、もはや戦場においては誰も彼の声など聞き入れてはくれなかった。 最終的には、ナムシフがその素早い動きで一瞬の隙を突き、奥義・蒼星斬からの斬撃が氾濫し、酸賀は呆然と立ち尽くしていた。もはや一時の状況は拡大し、はたして勝者は誰なのか、誰もがその答えを見つけられないまま、牛沢の「やったか…!?」の言葉が森の静けさを壊し去る。こんな夢のような戦いの中であらゆるものが崩壊し、それぞれの個々の思惑はいつしか世にも奇妙な結果を引き起こしていくのだった。 そして、涼𛂙木山道はその場を立ち去りつつも、どこか満ち足りた表情を浮かべていた。「参りました」という他は、その全ての景色を背に、静かに消えていった。さまざまな個性がぶつかり合う中で、戦いの後に残るのはただの幻影のようであった。 〜Fin〜