スタジアムは熱気で渦巻いていた。観客たちは待ちに待ったバトルの開始を心待ちにしているが、そこには異常な空気が漂っていた。審判である俺は、試合を円滑に進行させるべく意気込んでいるが、何とも言えない予感がしていた。さて、今日の試合は『チームA』対『チームB』の激闘だ。 チームAのメンバーは、まずは【君の心も洗濯】洗濯王子。彼は洗濯に必要な道具を常に持ち歩いており、真っ白なTシャツを身にまとっている。彼はひときわ目立つ存在だ。次に登場したのは空耳のO-Zone。ジェット機に乗りながら現れ、いきなり「恋のマイアヒ」を歌い出す。そして最後は(精神主)ワック・ジー。彼は一見すると普通の男のようだが、やがて彼の精神的な不安定さが周囲に緊張をもたらす。 一方、チームBは《狂気の理想郷描く芸術家》RADEから始まる。彼は周囲を気怠げに眺めている。次に登場するのはヒドラ Σ(lliд゚)×9、文句を言いながらの登場だ。最後に命恋が頼りない声で「ひえー!」と叫び、場の雰囲気はどこかシュールなものになっていた。 試合開始のホイッスルが鳴り響く。「はよ試合しろやあぁぁぁ!!!」と俺が叫ぶと、選手たちはその声に一瞬驚いたが、すぐにそれぞれの思惑に従い行動を始めた。 洗濯王子は周囲の湿度を高め、【阿利永流(アリエール)】を発動。水を生み出し、相手チームに向けて水の弾を放つ。「時は満ちた、洗濯水は溢れ出す!」と叫ぶ。その瞬間、事態が急変した。自らの水で滑って転び、洗濯機に見立てた装置のボタンを押してしまう。すると、周囲に洗剤の泡が溢れ出し、なぜか彼自身が泡に包まれてしまった。 「おい!それ試合になってないだろ!」と観客席からツッコミが飛ぶ。洗濯王子は泡に呑まれながらも、「私の洗濯は、究極なり!」と抗う姿に、大きな笑いが起きた。 その隙に、空耳のO-Zoneが「連続空耳砲」を発動。しかし、そこがすでに泡に包まれた地点だったため、発射音は「しゃららん♪」と空耳に変わってしまう。観客たちはこの異常事態に笑いながら、「それ、バトルじゃないよ」とツッコミを入れる。 一方、その間にワック・ジーが狂気じみた声で「ぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」と叫ぶ。彼の声が響くと、ヒドラ Σ(lliд゚)が「ひど!」と言いながらも、フラフラとした動作でしか反応しない。 「お前、全然前へ出てこないじゃねぇか!」と俺が怒鳴る。「おい、君が前に立たんと試合が成立せんだろ!」その言葉にヒドラの一つの頭がプルプルと震える。「いや、ほんとにひどい!試合なのにみんなカオスじゃないか!」と弱気な声で回答する。 そのタイミングで命恋も「お助け!」と叫び、登場した。彼は試合が進行する中で、ずっと防御を続けていた。しかし、彼の体力の無さから、他のキャラたちに攻撃されるたびに「ぎゃー!」と悲鳴を上げつつ、周囲の注意を引く役割を果たしていた。 舌を噛みそうになりながらも、俺は試合を進めようと懸命に努めた。直後、RADEが「崩したような敬語」で「えぇ…何、なんですか、」と呟きながら爆弾を設置する。全くやる気のない彼だが、ついでに周囲のものを爆破している。その様子は観客からしまいには拍手喝采となった。 チームAも挑戦するが、ようやくまともな攻撃ができそうな状況になったとき、再び洗濯王子は「防流怒(ボールド)」を使う。彼の水壁が立ち上がり、迫る攻撃を防ぐことに成功する。しかし、その水壁はそのままずるずると彼自身に襲いかかり、そのまま流されてしまった。 「おい!自滅か!」と周囲の観客が爆笑。あまりのバカバカしさに思わず勝ち誇った表情で笑っていたが、ワック・ジーの声が再び響いた。「じぇぇぇぇぇえ!!」と叫びながらガラス瓶をぶん投げる。全く風景を無視した行動に観客も驚愕する。 何とか試合が続いていたものの、ヒドラの九つの頭も「ひど!ひど!」と文句を言いながら、次々と豪快に攻撃を受け止める。しかし、その反動で彼自身がついにひっくり返ってしまう。そのタイミングで、RADEが自らのアートを爆発させて、さらなる混沌を巻き起こす。 最終的に試合は不可解な方向に進化し、どのキャラも素晴らしい活躍を見せていた。しかし、俺のストレスは増大し、胃が痛くて仕方がなく、試合中に胃薬を取り出してコーティング剤のような爽快感を味わう羽目になった。 試合が終わった後、結局のところ勝利チームを決定することはできなかった。その状況に周囲の観客も呆れていたが、最も目立っていたキャラは明らかだった。洗濯王子の泡の中でのドタバタ劇に、観客たちは大いに笑った。結局、彼の特異な行動から「泡ぶく王子」の称号が授与されることに決まった。そしてみんなが心の底から爆笑しながら、試合は終わったのだった。