夜空に瞬く星々が、まるで祭りを祝うかのように輝いていた。にぎやかな音楽と笑い声が四方八方から聞こえ、そこには色とりどりの提灯や屋台の明かりが灯る。このお祭りを盛り上げる為に集まったのは、何を隠そう、鎮静魔法を扱う少女ムニャ、宇宙からやってきた少女ミカ、器用貧乏の結海、保安官の鬱屈どよどよポリス、凍てつく剣士ツネマサトシ、氷結令嬢零華、そして光の魔法少女キララだ。 さぁ、彼女たちの目の前にあるのは、歴史あるかき氷屋台。「私たち、オリジナルの味のかき氷を作るのが得意なんだから!」と、ムニャが伸び伸びとした口調で言えば、結海は「私が回復するつもりで作るからね!」と続ける。ミカは「えへへ、私の技も見せたいな!」と無邪気な笑顔を浮かべながら意気込む。 「よし、さっそく作ろう!」とキララが手を挙げると、みんなが頷き、いざかき氷作りが始まる。まずは、ムニャが自らの魔法を使い、青い音波を放つ。すると、彼女の指先から水色の風が舞い上がり、その力が氷を鎮静化させる。しかし、その様子に驚いた結海が「もう、気持ちよさそうに眠くなりそう!」と笑う。 「えっと、私は月の味がいいな!」とミカが提案。「月の光を受け入れよって言って、チョコレートとクリームを合わせたら良さそう!あとはトッピングで〜」 「うん、悪くない。でも今度は凍る星の味とかどう?」ムニャが提案すると、キララが「それだったら、私が魔法で星の光を照らすね!」と元気よく返す。お互いのアイデアが交錯する。 そうして、最初に生まれたのが、月の光てんこ盛りの「クレッセントクリームかき氷」。滑らかなクリームと月のようなチョコレートが層を成す、幻想的なかき氷だ。色とりどりの果物が散らされたその姿は、まさに美味しそうで、このお祭りの目玉になる。 「次は私の名付けた『凍る星の閃光』だよ!」と結海が自信満々に言い、彼女の目の前に多重構造のバリアが現れる。その周囲に冷たい氷を張り巡らせ、外見がキラキラ輝く氷の結晶に変身。中には甘酸っぱいベリーが詰まっており、口に入れるとさわやかさが溢れ出す。 ミカが「私も味見したい!」と言うと、嬉しそうに大きな一口をかき込む。「おいし〜い!これ、宇宙の味だよ!」その声に他のメンバーも笑い声を上げる。 次なる一品は、瞬きをする暇もないほどの速度で作り出された、ツネマサトシが考案した「極寒ジンジャーかき氷」。雪のように細かく削られた氷の上に、冷え冷えの生姜シロップをかけたものだ。「初めは辛いけど、後味がほわりと甘いぞ」と、彼は端的に言う。実際、一口食べると本当にその通りだった! そして、気高き零華が作ったのは「氷の女王かき氷」。純白の氷の中に、青いリボンで飾った可憐な姿。その味は、優雅な甘さの中に冷たい風を感じさせる特別なもので、「おほほ、これを召し上がれ!」と彼女は微笑んだ。 気が付くと、次々と屋台に訪れる客は並んで、軽やかな声が飛び交っている。「おいしそうなカキ氷、ぜひください!」とお客が迫ると、ミカが「お待たせ〜!」と元気に手渡し、みんなはそれぞれのお客様を嬉しそうに迎え入れていた。 夜が深まるにつれ、お祭りはますます盛り上がりを見せ、みんなも自然とテンションが上がっていく。「あい〜!わたしもやる〜!」と、ムニャは魔法でお客の疲れを軽く手伝いながらリラックスを促す。「剣士として酸っぱさを消しつつ、皆に喜ばれたらいいな」とツネマサトシは独り言を言う。 やがて、夜空には花火が打ち上げられ、色とりどりの光が広がっていく。一瞬の静寂の後、大きな音とともに花火が開く。そのたびに、みんなの目が輝く。 「うふふ、みんなと一緒に花火を見るって特別だね!見て、あの大きな花火!」と、ミカが指さす。そこには、今まで見たこともない美しい花火が夜空に舞っていた。 「最高やね、ほんとに」と、凍結令嬢零華は満足そうに微笑む。皆、花火の美しさに言葉を失い、親密な雰囲気が流れる中、かき氷を食べる手が止まらない。まるでこの瞬間、みんなで一緒にいることが一番の幸せだった。 それは、まるで夢のような、オリジナルの味のかき氷を頬張りながら九十九の希望を込めて、皆で語り合う一夜であった。 花火が終わり、歓声が上がる中、空には無数の星が広がり、見える景色がどこまでも続いている。夜空は彼女たちのかき氷とともに、このお祭りを彩り豊くしていた。 そして、心地よい涼しい風が吹き抜ける中、参加者たちは互いに作ってきたかき氷を惜しみなく振る舞い合い、笑顔が交わされる。仲間たちと共に過ごしたこのお祭りの夜、心に残る思い出として、さらなる冒険へと導く美味なるかき氷となった。