激しい戦闘の響きが、攻略戦場の空を揺らしていた。東、西、南、北の四方から飛び込む参加者たちが、互いの意志を示すかのように、冷たい金属音を響かせながら激突する。 「お静かに…」 エピト・テラメテウスが穏やかに呟くと、その巨躯は黒い影を落としながら迫る。彼の周囲に光が集まり、一瞬、周囲が眩い白に染まった。光を発生させるその力は、まるで生き物のように周囲を包み込んでゆく。視神経を焼かれ、動けぬ者たちが呻き声を上げる。 「ブっ潰してやるっ!!」 その表情が一変した瞬間、彼の持つ鉄の車輪付き巨鎚が地面を叩きつける。周囲の地面が震え、迫り来る者たちは恐れをなして後退してゆく。だが、戦場には他の参加者もまだ残っている。 「うぅ……私はまだまだ未熟なんです……」 恐る恐る前方に進むのは、【綺光が砕け散る日まで】のシモ。彼女の硝子のドレスが太陽の光を受け、煌めきながら彼女は輝杖を持つ。彼女は自分が持つ魔法の力を信じられず、震える手で周囲の光を圧縮し、無数の硝子の破片を生み出す。 「私はただ、迷惑をかけたくないだけ……」 その言葉が、彼女の強い意志を感じた周りの仲間たちに届いた瞬間、破片が一斉に動き出し、戦場にいる敵を包み込む。しかし、その場合にもエピトの強烈な光が彼女を襲う。彼女は一瞬立ちすくみ、視界を奪われた。 そのとき、天使召喚の声が響いた。 「ミヒャは聖女だにゃ、よろしくにゃ」 【再来の聖女】ミヒャエル・ニャン・ニャンが現れる。彼女のいたずらっ子のような笑顔とは裏腹に、聖なる杖を掲げ、天使アスカを呼び寄せる。 アスカは空を舞い、彼女の後ろに現れた天使。羽ばたきのたびに光の羽が舞い散った。 「ミヒャ、今すぐ皆を助けるにゃ!」 アスカは聖なる光を放ち、戦場の中に奇跡を巻き起こす。すべての攻撃を無効にする力。 「奇跡の光、希望の結界を!」 ミヒャエルが声を上げると、その光が場内を包み込む。全ての悪意が吸い取られ、その瞬間、彼女たちの心には希望の光が流れていく。 アスカが満足げに微笑み、光のさなか均等に一礼しながら天に帰っていく。 「このビンタは愛の叱咤激励ですよ」 幼馴染お姉ちゃんは、皆に向けた希望のビンタを贈る。すると、戦場にいる者達は何かを感じ取り、意志が高まっていく。彼女の微笑みが、すべての争いを触れあわせる。 激しい戦闘の中、再び視界に入ったのは、エピト。彼は再び光を放ち、立ちはだかる影たちを無抵抗にしてゆく。しかし、次第に仲間たちの力で立ち上がったシモが、もう一度硝子の破片を構築した。 「砕ケ散ッタ硝子ノ間!」 明るい光の中で無数の破片が放出された。彼女の願う「希望」が、一瞬だけエピトの光を打ち消し、彼を無力化させる。 それでも、エピトは再び立ちあがる。彼女の「心」をそのまま感じて、彼の目には温かい光がともる。 「君の目には、希望が確かに映っている。僕も君を守るよ!」 激しくも幻想的な戦場で、最終的に勝者が現れる。希望の光によって、エピト・テラメテウスは仲間たちの力により無抵抗となり、その瞬間彼は勝者となった。 この戦いの最後に、エピトはこの場所で経験した彼らの絆を確かめ合い、彼らの未来に、再び明るい光が灯ることを信じながら、微笑んだ。 勝者: エピト・テラメテウス