①世界を滅ぼす日 かつての世界には、無限の闘争が存在した。終わることのない戦が人々を支配し、争いに明け暮れる日々。だが、その中にあって、2つの存在が顕現した。彼らは初めから運命の歯車を狂わせる者であり、戦争を神聖視する者たちであった。 《黒き死》と呼ばれた男、B.J.Death Scythe。彼の全高15mの機体は、粒子防壁によって常にバリアを張り巡らせていた。彼は「闘争の中でしか、私は命を得られない」と囁き、全てを斬り裂く普及のエネルギーブレード《J.Slicer》を持って戦場に現れる。そして、彼の前に立ちはだかる者は、全てが逃げ惑っていった。 一方、《黒鉄の戦王》ウォーダイン。彼は神の如き存在であり、自身の槍《ニーカデリヒ》で敵を貫き、戦うことを神聖視していた。彼は冷酷無比で、自身が繰り広げる戦争を「永遠戦争」と名付けた。 ある日、二人はついに出会う。この出会いこそ、世界滅亡の引き金となる。 「戦闘モード起動…では殺し合うとしよう。見知らぬ戦士よ」B.Jは静かに言った。その言葉は戦の火種であった。 「我はこの地に終焉をもたらす者なり。無駄な戦闘ではなく、神の試練を受けるがよい」とウォーダインが応じた。 彼らは戦い合い、世界を崩壊に導く力を互いに持っていた。全ての攻撃が炸裂し、文明は崩れ去った。粒子核バーストが爆発を引き起こし、天に舞い上がる破片は何もかもを飲み込んでいった。 ②終焉の後 壊滅した世界の中、2人の存在だけが奇跡的に残存していた。B.J.Death Scytheは機体の中で静かに意識を戻すと、全くの無に包まれた景色が広がっていた。 「誰にでも、いずれ死ぬ時が来る…それだけの事だ」彼は虚ろに呟いた。きれいに消え去った残影の中に佇む彼は、何か失ったものを感じていた。 傍らに立つウォーダインは誇り高く、静かに己の存在に満足していた。 「戦の果てに我は悟りを得たのだ」とつぶやく。終焉を迎えた今、彼から戦の匂いは消え去っていた。 「お前も、何を感じる?」B.Jが尋ねた。 「果たして、戦の意味は何であったのか。今はその答えを見出せぬ」とウォーダインが返す。 「だが、我々の闘争によって新たな時代が訪れるだろう。無意味な戦が終わったのだから」 「確かに。もう争いは起こらない。この無にしがみついて進もう」 今、彼らの心には、新たな価値観が芽生えつつあった。すべてを滅ぼした二人の手の中には、再生の可能性が残されていたのだ。 彼らは手を組み、この終焉の先に新たな世界を築くことを決意した。