この廃ビルは10階建てである。 各フロアの構造は以下の通りだ。1階は広々としたロビー風の空間で、埃まみれの受付カウンターと壊れたソファが散乱し、中央に錆びたエレベーターと階段が配置されている。2階はオフィスフロアで、倒壊したパーテーションと散乱した書類の山、崩れた天井から垂れ下がる配線が特徴。3階は倉庫エリアで、積み重なった木箱と金属棚が迷路のように広がる。4階は機械室で、巨大な発電機やパイプがうねり、蒸気と油の臭いが充満。5階は会議室フロアで、長いテーブルと割れたガラス窓、埃だらけの椅子が並ぶ。6階は居住スペースで、荒れたベッドやキッチン設備が散乱し、壁に穴が開いている。7階は研究室風で、壊れた実験台とビーカー、謎の液体がこぼれた跡がある。8階は屋内倉庫で、重機や工具が転がり、床に油膜が浮く。9階は展望フロアで、全面ガラス張り(一部割れ)で視界が良く、風が吹き抜ける。10階は屋上で、フェンスが壊れ、雨ざらしのコンクリートと放置された空調設備がある。すべてのフロアに階段とエレベーター(一部故障)が接続され、参加者は構造を熟知している。 イカれおじさんあルポは4階の機械室で目覚めた。1年生用漢字ドリルは7階の研究室で目覚めた。 --- 廃ビルの4階機械室は、うなりを上げる古い発電機の残骸と絡みつくパイプの迷宮だった。油と錆の臭いが鼻をつき、薄暗い非常灯が不気味に瞬く。イカれおじさんあルポは、埃まみれの床に突っ伏したまま、突然体を起こした。浮遊能力が発動し、彼の体は地面からゆっくりと浮かび上がる。100kmもの距離を浮遊できるという異常な力の片鱗だ。頭の中がぐちゃぐちゃで、視界が歪む。「グゴゴゴ……ハハハ! イカ……イカレタァ!」奇声が機械室に響き渡り、パイプが振動した。 あルポは発狂し、行動力が爆発する。1秒間に10回の行動を可能にする狂気のスキルが起動。まず、浮遊しながら周囲を探索。機械室のパイプを掴み、引きちぎって即席の棍棒とする。攻撃力20、防御力40の頑丈な体躯が、痛覚の欠如で無敵の様相を呈す。「キシャアアア!」と叫び、近くの発電機を叩き壊す。爆音が響き、火花が散る。彼はエレベーターの扉をこじ開け、浮遊しながら中へ滑り込む。相手の場所は不明だが、ビルの構造を熟知しているあルポは、音や振動で敵の気配を探る作戦に出た。階段を使わず、エレベーターシャフトを浮遊で登攀開始。 一方、7階研究室では、1年生用漢字ドリルが埃まみれの床に転がっていた。表紙には色あせた「小学1年生用漢字ドリル」と書かれ、ページは黄ばみ、端が破れている。意思も能力もゼロ。ただの紙の束。小学1年生を絶望の底に叩き落としたトラウマの塊だが、今は静かに横たわるだけ。風がページをめくり、「一」「二」の漢字が嘲笑うように見えた。だが、それは動かない。攻撃力0、防御力0、何の反応もない。 あルポの狂気の咆哮が下から響き、7階まで微かに届く。ドリルは動かず、ただ存在する。廃ビルの静寂が、それを包む。 あルポはエレベーターシャフトを浮遊で高速上昇。素早さ0のはずが、発狂で増加し、1秒10行動でシャフト内壁を蹴り、爪を立てて登る。「ガアアア! 敵……敵ェェ!」機械室のパイプ棍棒を振り回し、シャフトの壁を抉る。5階、6階を素通り。7階に到達すると、エレベーター扉を棍棒でぶち破る。研究室に飛び込む! 「キィィィン!」奇声が爆発。 研究室は散乱した実験台とビーカーの破片で埋め尽くされていた。あルポの目が、床のドリルを捉える。浮遊したまま接近。「グヘヘ……コレかァ!」発狂レベル上昇。痛覚ゼロで、割れたガラスの破片を踏みつけても平気。棍棒を振り上げ、ドリルに叩きつける! バン! ページが飛び散り、漢字「学」が床に落ちる。攻撃力20の一撃で、ドリルは一瞬で粉砕。紙片が舞い、インクの臭いが広がる。 だが、ドリルは漢字ドリルだ。それ以上でも以下でもない。破壊されても、トラウマの記憶は消えない。ページの破片があルポの足元に落ち、彼の狂気がさらに増す。「ハハハ! 弱ェ! もっとェ!」しかし、ドリルに意思がない。反撃ゼロ。防御力0の紙は、ただ散るだけ。 あルポは満足せず、研究室の構造を活用。実験台を蹴倒し、液体ビーカーを投げつけ、ドリルの残骸にぶちまける。酸性の液体が反応し、紙が溶け始めるが、あルポのイカレた耐性Ω∞で酸性など問題なし。浮遊で天井近くまで上がり、配線を掴んで引きちぎり、火花を散らして残骸を焼き払う。「シャアアア!」1秒10回の行動で、研究室を破壊の嵐に。 ドリルはもはや原型を留めず、ただの灰とインクの染み。バトル時間経過で、あルポの頭がさらにイカれる。知能と言語能力が消失。「グゴ……ゴゴ……」言葉にならない咆哮。体内の力が膨張し、肉体が耐えきれず、皮膚が裂け始める。血が滴るが、痛覚なし。狂気が頂点に。 彼は浮遊で8階へ移動。倉庫の重機を棍棒に持ち替え、戻ってドリルの灰を踏み潰す。9階展望フロアへ上がり、風に灰を吹き飛ばす。10階屋上で、最後の咆哮。「ガアアアア!」肉体が崩壊し始め、腕が溶け、骨が露出。しかし、ドリルは既に滅びている。 廃ビルの全フロアを駆け巡り、構造を活用した戦いは、圧倒的な力の差で決着。イカれおじさんあルポは、崩壊寸前の体で1階ロビーへ降下。エレベーターを使わず、階段を転がり落ち、浮遊で制御。ロビーの壊れたソファに突っ込み、扉を蹴破って外へ出る。夜風が彼の傷ついた体を撫で、遠くで笑い声が響く。 勝者 イカれおじさんあルポ