彼が近づいてきたその瞬間、戦場の空気が一変した。闇の中に煌めく翠の光、それは「エリュ」の登場を告げていた。豪快な姿を持った女性――彼女は大型の手甲型武器「ステイシス」を身につけ、挑戦的な笑みを浮かべている。しかし、その笑みが意味するものは、容赦ない攻撃の始まりを意味しているに違いない。 「さあ、楽しもうじゃないか」エリュの声は戦場の静けさを打ち破り、参加者たちは緊張感が高まるのを感じた。彼女の背後に現れたのはシゼイル・コレヌーラ、冷酷な少女だ。低身長ながらも彼女は自らの存在を放ち、まるで獲物を狙う捕食者のような雰囲気を醸し出している。 シゼイルは黒パーカーに白シャツで、まるでこの戦場に不釣り合いなほどありふれた格好をしていた。しかし、その手には鋭い激流を集めて変形した水爪が煌めいている。 「夜明けは遠い、まだ楽しもうじゃないか」と彼女は囁きます。戦闘が始まる直前の静寂の中で、一言が冷気をもたらす。シゼイルは油断することなく戦闘態勢に入った。 次に、「RED」に乗り込む紅目が姿を現した。彼女は機体の操縦室に入り、冷静な眼差しを向ける。彼女の感情は機械的でありながら、その心の奥底には憧れや決意が見え隠れするのがわかる。大型人型機体「RED」の重厚感が戦場に君臨する。 「行くわよ」と彼女が言うと、機体は動き出した。超高温切断レーザーと装甲貫通レーザーが展開され、戦場を視察する。「赤外線索敵距離把握装置」が発動し、敵の動きを捉える準備が整う。 シゼイルは「水猟」の魔法を発動し、全身に急流をまとわせた。「捕食の宴」、そして「紺碧の興宴」をもって、彼女はエリュに迫る。激流が足元に発生し、広範囲を旋回している。エリュはその動きを見て取っていた。 「甘いわ」とエリュは言い、ステイシスを構えた。 最初の攻撃は彼女からだった。エリュは超高速移動を開始し、時間が止まったように感じられる瞬間に狙いを定める。彼女の周囲だけが動いているその状況は、「静止する時間」だった。「静止」した瞬間、彼女の無数の連撃がシゼイルに向かって叩き込まれていく。 「これが…粒子解放だ…!」 シゼイルはその直感で動き回り、必死に水爪をふるったが、瞬時に繰り出されるエリュの攻撃は彼女には及ばなかった。そして、強烈な一撃がシゼイルを吹き飛ばした。 「くっ、人間の耐久力には限界があるのよ!」彼女は衝撃で転がり、しかし立ち上がることができた。重圧が胸の内に溜まる。シゼイルは再び立ち上がり、次の攻撃の準備をする。「渦中に映る双月」だ。 その答えを見出すため、彼女は流れる激流の鋭さを宿す水爪を構え、エリュの動きを見極める。再度の連撃が来る前に、エリュの足元に激流を発生させ、大声で叫び放った。 「水流よ、引き摺り込まれろ!」 これに抗うかのようにエリュもまた、すぐに戻った。「重加速」を用いて、繰り出される技を見極める。彼女は攻撃を回避するための動きを完璧にしていく。 その瞬間、紅目からの射撃がすれすれに響く。「紅」から「緋」の強力な秘匿攻撃が迫る。「この一撃で決める!」彼女の気合が感じられる。 エリュは瞬時に反応し、糸のようにしなやかに、また一撃回避技を使い、その反応がものすごいスピードだった。「静止する時間」の中で彼女は信じられない速さで移動し続け、攻撃を回避し続ける。 「このままでは埒が明かない、動きが読めてきた」シゼイルは不安を感じつつも、次のチャンスを待った。しかし、この戦闘の進行の中で、参加者たちの焦燥感は募っていた。 「こっちに来なさい、待ってるから」エリュは挑発的な声を上げながら両手を大きく振る。彼女の笑み、そこにある冷酷さが相手を威圧する。「一撃必殺」から逃げられそうに思えず、シゼイルの心は不安で揺れ動いている。 「絶対に仕留めてやる」シゼイルは決意し、再度「水猟」を抱いて突進した。 時を止めるエリュに対抗するため、仲間たちと協力し、お互いの能力を駆使した攻撃を繰り出した。「捕食の宴」からつなげることで周囲を取り囲むように、エリュの隙を更に増やそうとしていた。 しかし、エリュの運動能力は桁違いであり、彼女の接触を許さなかった。 「さあ、行くわよ!紅緋赤三重奏!」紅目が叫び、高温レーザーが赤色の光を纏ってエリュを目指す。しかし、エリュの動きはそれを軽々と回避し、「停止した時間」内で連撃を繰り出し続ける。全てのクールダウンが無駄に感じられる。 仲間たち、徐々に疲れを見せ始め、心が折れていくのを誰もが感じた。解析進捗もかろうじて0.5%を維持しているのがせめてもの救いであった。時間との戦い、制限時間に気が気じゃない。 「決めるぞ、今だ!」シゼイルがスパークを散らし、「渦中に映る双月」を放つ。運命の大きな波がその一撃に集約される。 再度時間が止まる中で、連撃が放たれるのが空虚に感じられた。エリュが攻撃を避けていくのを為す術なく見守らざるを得ない。エリュの攻撃が彼女たち全員に迫る。 「無駄なことだ、命取りになる」エリュの一撃がついに当たり、シゼイルが再び転がる。 「う…無理かもしれない」彼女は半ば絶望的に思った瞬間、紅目のブーストが時間をしっかり攻撃に集中させることが出来た。「いくぞ、反撃!」 総力戦。最後の衝撃、エリュの粒子解放による強撃が連発される。瞬く間にシゼイルは彼女の動きを完全に予測し、なにくそとわきあがる思考を一つに重ね合わせる。残された時間は残り僅か、全員が同時に攻撃を放つ決意を固めた。 その瞬間、エリュとの調和した連携が発揮される。それは全くの奇跡的な状況に感じた。紅目が惜しみない対象への集中を見せれば、シゼイルが全力全開の水爪でエリュを狙った。攪乱する思考、さらに高められる解析進捗と強烈な一射の撃破。 「もらった!」彼女たちは全力の連携の末にエリュの攻撃を内側から打破した。 「何…!?」悪夢が繰り返され、エリュの冷酷さが突如崩れ去り、彼女の片腕が見事に打たれた。物凄い衝撃だ!周囲に時間が再び蘇り、圧倒的な力を感じ、エリュが崩れ去る。 「これが…!?」 シゼイルたちの心の奥底で、勝利の歓喜が広がった。エリュの解析進捗も無事に達成されて行き、進捗率は2%に;「時間技術」の進捗も少しずつ確かに前進し始めた。彼女たちは「Einsの提言」を解明する糸口を掴むことができた。 「よし、行けるぞ!まだ終わらない。エリュ、次は確実に仕留めるわよ!」 この言葉を合図に、彼女たちは再度、エリュに立ち向かっていった。