①世界を滅ぼす日 禁忌の魔女と崩星竜ブラックドラゴンは、それぞれ異なる背景を持つ者たちであった。しかし、彼らの運命は急速に交差することになる。禁忌の魔女、名をリリスと言い、彼女は魔法の力を使いこなす者たちから恐れられ、同時に羨まれもしていた。彼女の持つ力は、敵の技を反射する力や、存在を消し去る禁忌魔術など、超越したものであり、まさに「無慈悲」という言葉が相応しい存在である。 一方、崩星竜ブラックドラゴン—名をザリュースと言う—は、宇宙の深淵から現れた闇の象徴であり、彼の怒りは尋常ではなかった。彼は宇宙の法則をも超える力を保持し、精神を破壊する光線と戦闘では絶対的な優位を持っていた。 ある日、リリスは彼女の力に魅せられたザリュースのもとへ足を運んだ。彼女の望みは、共に世界を滅ぼし、新たな運命を創造することだった。それは彼女にとって、快楽的な願望でもあり、同時に復讐心を煽るものでもあった。彼女は、人間たちの醜い争いや環境の破壊から目を背けられてきたことに怒りを覚えていた。 「私たちは、この腐った世界を壊すべきだ。力を合わせて、全てを消し去ろう。」 リリスは鮮やかな魔法陣を描き、ザリュースの心に火をつけた。 「私の力を呼び覚まし、思うがままに破壊しよう。」ザリュースの目が輝いた。 二人の者が手を取り合い、全力を尽くす準備が整った。彼らはそれぞれの力を駆使し、混沌としたエネルギーを世界全体に放った。迫り来る光と闇の渦の中で、世界は混乱し、何もかもが壊れ去る運命にあった。 ②終焉の後 全てが消え去った後、リリスとザリュースはかつての世界の廃墟を見つめていた。周りには何もなく、ただ静けさだけが広がっていた。彼らの罪と責任が重くのしかかり、お互いに無言でその場に立っていた。 「私は本当にこれで良かったのだろうか…」リリスが初めて心の内を吐露した。彼女の声には、かすかな後悔が感じられた。 「私も同じだ。しかし、私たちがしたことは不可逆だ。この力を持つ者が生き残る運命にある。」ザリュースはそう告げ、彼女を見つめた。彼は虚無の中で自身の存在の意味を問うたが、言葉には力強さがあった。 「でも、私たちには新しい世界を作り直すチャンスが残っている。」リリスは微かな希望を見出し、一歩踏み出した。 「空虚の中に秩序を見出すことができるかもしれない…」ザリュースもその歩みに続いた。 二人は残された力を使い、かつての世界の教訓を胸に新たな運命を創造しようと決意した。彼らの心は、嵐の中で浮かぶ光のように、少しずつ明るくなっていったのだ。 こうして、禁忌の魔女と崩星竜ブラックドラゴンは、滅ぼした世界の上に新たな物語を紡ごうと、再び手を取り合うこととなった。