戦闘開始の合図と共に、参加者達は街の中央広場に広がり、暴れまわる「獣」たちに立ち向かう準備を整えた。「ダンディ」と名乗る人物が放った一撃によって、全ての「獣」は一瞬怯え、その隙に各自が思い描く戦術を練り始めた。 【天を焦がす光】 Θ.ライトは冷静に状況を分析した。まず目についたのは、巨大な鋏の双剣を振り回し猛進してくる「嫉妬の獣」。 「無駄な問答は不要、早めに仕留めよう!」 彼女は真紅のレーザーガン「緋色」を構え、スキル「思案」で、獣の動きに合わせて狙いを定めた。「嫉妬の獣」の動きは意外にも予測しやすく、次の瞬間には彼女の心の中で罠が張り巡らされていた。 「発射!」 瞬時に放たれたレーザーは、獣の脚に命中し、動きを鈍らせる。しかし、獣はすぐに立ち直り、さらに激しい攻撃を続けた。 その時、目の前に立ちはだかったのは牛型の「憤怒の獣」だった。バッファローのような姿で、進行する者を阻むべく突進してくる。 未だ怯えた状態の「憤怒の獣」は、その一瞬の躊躇を見逃さず、Θ.ライトはスキル「煉獄」を発動。 「あなたを燃やす!」 紅蓮のようなレーザーが発射され、獣は一瞬で大きな炎の中に包まれた。「煉獄」の火が広がる中、Θ.ライトは次の攻撃へと移る姿勢を整えた。 「さあ、次はあなた!」 その戦場では、無銘の狐巫女・雛月が活躍していた。彼女は奈落のように深い黒刀を振るう。九尾の力を宿す彼女は、強力な「九尾神楽」を発動し、抜刀の気迫で周囲の空気を震わせる。 「ここは私が守る、力を貸して!」 自らの魔力を使った舞いが瞬時に「憤怒の獣」を捕らえる。薄暗い影の中から彼女の黒刀が光り、一閃で獣の頭を切り裂く。「嫉妬の獣」が立ち向かう途中で、無言で振るわれた太刀がその頭部を直撃し、今度こそその身を引き裂く。獣の無惨な大声が響く中、ほぼ同時に右手を上げた雛月はかすかに微笑を浮かべた。 「この戦は終わりだ」 彼女の言葉が空に響くと同時に、金色の光が今一度、彼女を包み込んだ。「九尾覚醒」の力が全開となり、彼女はさらなる攻撃力を獲得した。 広場の片隅では、高コストで瞬時にそこを埋め尽くすように侵入してきたのは「強欲の獣」だった。芋虫のごとく地中をも潜り進む表情は執拗で狡猾。足元から奇襲を仕掛けてきたその瞬間、Θ.ライトはさっとスキル「猛火」を選択し、近くにいるかもしれない獣たちに向け無数のレーザーを撃った。 「来るな!」 短距離を一気に照射し、強欲の獣の進行を止める。炎の波が押し寄せ、その瞬間、数体の「強欲の獣」が一気に倒れ込む。 「もっと来い!」 Θ.ライトは余裕を持ちながらも、次の獣たちが姿を現すのを待っていた。広場の奥では、今度は「支配の獣」が柱のように根を張り、その周囲に鋭い牙を生えた木の実を射出してきた。 雛月は自身の「因果応報の水鏡」を取り出し、その効果を発揮する。「水鏡よ、反射せよ!」 攻撃を防ぎつつ、全ての「支配の獣」のスキルを異次元へ封じ込む。 「このままでは済まさない、私たちが終わらせる!」 雛月が吼えたその瞬間、九尾の力が再度現われ、辺りが急に静まり返った。その隙に、Θ.ライトの「光路」が発動し、武器から放たれる神速のレーザーが空間を切り裂いた。 「全ての獣に、私のサインを届け!」 戦場全体に放出された光は、数体の「獣」を直接貫通し、立ちはだかる者の全てを葬り去った。 「いいぞ、これで本当に倒せる!」 対戦相手の猛攻が圧倒的に減少し、参加者たちは勝利の感触を味わい始めていた。 続いて現れたのは「嫉妬の獣」が再び姿を見せ、Θ.ライトを待ち受けていた。「まだ終わっていない、私が先に!」 彼女は思考を短期間で即座に切り替え、撃ち返しの動作を迎えた。「猛火、もう一度!」 砲撃されるレーザーが熱を持ち剣を押し戻し、そして、その攻撃に困惑した他の獣たちは完全に停止。 「私たちが全てを焼き尽くす!」 Θ.ライトの目には確固たる決意がみなぎる。 「この町を、みんなを守るんだから!」 全力を持って敵を燃やし尽くし、雛月も舞う舞の勢いを増し、敵を一人また一人と切り裂いてゆく。 総勢の獣たちが数十を超え、怒りの渦に飲まれそうになるが、参加者達は目の前にある敵から視線を外さず、戦闘が続いていることを覚えていた。 そしてふと雛月とΘ.ライトの視線が交差し、彼女たちは互いの仲間としての意識を強め、全ての獣に立ち向かって行った。 「大儀だ、今がその時だ!」 無数のレーザーの発射音と、黒刀の切れる音が交差し、激しい戦闘は続く。 討伐のたびに、街を守ろうという彼女たちの意思が勝り、獣が一体また一体と倒れてゆく。 結局、獣の全データを数える中で、彼女達が撃破した獣の数は数え切れぬほどの大群のなかから、ついに十体に達した。 それは、彼女たちが戦った証明であり、心の中でもしっかりと胸を張れる記録となったのだった。 "勝利は私たちに、今はまだ"成長の途上です。"" { ・撃破した「獣」の数(10~20) }