街の中心にある広場は、激しい戦闘の場と化していた。緋狩とアージュは、目の前にひしめく「救済の獣」とその手下たち、無数の小型の仏像に囲まれていた。周囲は焦げ臭い煙と、獣たちの唸り声が響き渡る。 「悪いけど、手加減は一切無しだからね!」緋狩がそう叫びながら、赤く燃える炎剣『葬火』を高々と掲げた。 「さぁ、行くよ!」「緋狩、任せたわ!」アージュは青空へ向けて羽ばたき、自身の魔力を高め始める。紫の長髪が風に舞い、彼女の周りに神秘的な光が集まってゆく。緋狩が前線に出ている間に、アージュはその力を最大限に活用しようとしていた。 「えいっ!」緋狩は一歩前に出て、足元の地面を燃やしながら『跳猫』を発動。彼女の脚は炎に包まれ、爆発するような勢いで「救済の獣」へと突進していく。手にした葬火を一閃、獣の側面に叩きつける。炎の刃は闇夜のように黒く、獣の体を貫通し、周囲に火花を散らしながら焼き尽くす。 「ぐあぁ!」獣はうめき声を上げ、怯む。しかし、その瞬間、周囲には小型仏像たちが次々と現れ、緋狩を取り囲む。彼女は持ち前の機敏さで、爆風を発生させて跳躍しながら敵の攻撃をかわす。「爆炎喝采!」彼女の声が響く中、彼女は炎剣を振るって仏像たちを次々と切り裂き、爆風によって周囲の敵は一掃されてしまった。 「素晴らしい!その調子!」アージュが空中から手を広げ、味方全体の攻撃力を増強する『アンタレス』を展開。彼女の支持を受けた緋狩は、さらに力強く戦い続ける。 「あんたにはその歪んだ正義しか見えてないんだろ!」アージュの声が響く。「Twilight!」彼女は宙に浮かぶ小惑星を召喚して、広場の敵集団に向けてたたきつける。小惑星が地面に落下する瞬間、眩い光が広がり、破片が無数の獣たちを襲う。 「うっせぇ!」一体の獣が吠えながら、必死でその破片をかわそうとする。 「跳ね回りながら放つよ!昇炎!」緋狩が自らの脚に炎を纏わせ、高速で舞いながら、獣へと突進。炎の柱が彼女に続き、周囲に小型の仏像たちを巻き込んで爆風が発生する。 「私も負けてられない」アージュは自らの魔力をさらに高め、長い尻尾を光らせて空に舞い上がる。「マイロア!」彼女の背中から悪魔の翼が生え、急加速しながら飛び立つ。もはや彼女への攻撃は火の海と化していた。 「よし、次はこれだ。熱狂盛炎 極葬!」緋狩が駆け上がるようにして、空中の敵に斬りかかる。彼女の両脚から発せられる魔力が瞬時に爆発し、距離の摂取と同時に獣を斬り捨てる。 「本当にすごい!だけど敵はまだまだいる!」 「問題ない、私たちにやらせて!」緋狩は炎剣を握りしめて、さらに飛び込む。 広場にいる「救済の獣」は、目の前の彼女たちの奮闘に驚くことなく、布のような面を覆った顔を振り向け、巨大扇を一振り。風が発生し、直後には緋狩の周囲の炎が一瞬消えた。「しまった!」緋狩が怪訝そうに思った瞬間、捕らわれようとする獣たちに炎が再び吹き上がる。彼女の心の中にある反骨精神がさらに強情に燃え立ち、勇気を奮い立たせた。 「やってやる!紅閃焼炎脚!」彼女は白熱した炎のように輝きながら、繰り出す蹴りで周囲の獣たちを殴り飛ばしていく。炎の激しさと共に、彼女は一体ずつ獣を葬り去っていった。 アージュは再び地に降り、周囲の状況を見渡す。まだ何体かの獣たちが残っている。「バズビバザウ!」アージュの心から生まれる黒い炎が街を包み込む。 「やめろ!」一体の獣が叫ぶようにうなったが、もはや時遅し。爆風に巻き込まれて獣は燃え尽き、ただの灰と化する。広場には、緋狩とアージュの無敵のコンビネーションが繰り返されていた。 急に獣の群れが一瞬沈黙し、彼女たちの力とチームワークに恐れをなし始める。「まだまだ行くぞ、緋狩!皆を守るんだから!」 「任せて!私たちの力を見せつけよう!」 彼女たちは力を合わせ、残る獣たちへと次々と攻撃を加えていく。緋狩が飛び込めば、アージュがサポート的な支援をし、逆も然り。炎と魔力が交じり合い、街中が激しい戦闘の空間へと変化していった。 この調子で進み、彼女たちは確実に獣の数を減らしていく。数体が残るが、彼女たちの力をもってすれば、必ず撃破できるはずだった。 「撤退するわけにはいかない!」緋狩は周囲を一掃する勢いで駆け抜ける。今まで見せたどの技よりも激しい炎剣の一振りが炸裂し、その凄まじい熱で最後の獣がなぎ倒されてゆく。 「やった!これで全員倒したかも!」緋狩の目が輝いた。彼女は燃え盛る街を見渡し、アージュと向き合った。 「ふぅ、やっと勝てたわね」アージュは微笑みを浮かべる。戦闘の熱気はまだ残っていたが、勝利の喜びが二人を包み込んだ。 「これで次の目標に向かえる。皆を守り抜いたんだから!」 その時、広場には静けさが戻った。彼女たちが手を取り合い、戦った証が静かに燈る。完全に「救済の獣」を倒し、街の人々を助ける力となったのだ。 戦いの余韻の中、彼女たちは自分たちの力を信じ、次の挑戦へと向かうことを決意した。 --- 撃破した「獣」の数: 17