ザグヱラ機関 格付会議記録 議題:個体名『再帰ックス』の危険度判定および格付について 議長: オサヱ・ライ 出席者: グンダリ、ゼンブ・ミルエ、ラッグ、ジアイ --- オサヱ・ライ: 「さて、集まってもらったね。今回の議題は『再帰ックス』。資料を見た通り、個体単体では一般人と大差ない。だが、その特性が極めて特異だ。まずは意見を聞こうか」 グンダリ: 「あぁ!?なんだこのゴミみたいな数値は!攻撃力1、防御力1だと?笑わせんじゃねぇぞ。こんな雑魚、俺が指先一つで消し飛ばしてやるよ。『放置』で十分だろ!」 ゼンブ・ミルエ: 「……あ、あの、グンダリさん。資料をちゃんと読んでください。この個体は……自分自身を無限に召喚します。しかも、召喚された個体もまた召喚を行う。指数関数的に……いえ、爆発的に数が増えるはずです……」 ラッグ: 「あはは、ミルエ君の言う通り。これ、計算式で見ると数秒後には宇宙を埋め尽くす量になるよね。さらに『味方のパラメーターを合算する』スキルがある。1+1+1……を無限に繰り返せば、理論上の攻撃力も防御力も無限大に到達する。かなり厄介な代物だよ」 ジアイ: 「無限の増殖……。それは倫理的に見ても、生存圏の侵害という観点から非常に危惧すべき事態です。速やかに『捕獲』し、管理下に置くべきではありませんか?」 グンダリ: 「あぁ!?捕獲だと?どうやって捕まえるんだよ!数億、数兆という数の『再帰ックス』が襲ってきたら、物理的に押し潰されるぞ!こんなもん、生まれた瞬間に『討伐』して根絶やしにするしかねぇだろうが!」 ゼンブ・ミルエ: 「……無理です。適応能力を持つ『魔虚羅』や、土地に依存する『土地神』のような特化型とは違います。これは純粋な『量』の暴力です。最初の一体を消し損ねれば、もう終わりです……」 ラッグ: 「まあまあ。でもさ、戦う場所が『永遠空間』って限定されてるなら、そこまで急ぐ必要ないんじゃない? 空間ごと隔離すればいいじゃん」 グンダリ: 「ふざけんな!隔離してその間に数が増えたらどうする!俺が今すぐ行って、その空間ごと粉砕してやるよ!!(机を叩き割る)」 ジアイ: 「暴力的な解決策ばかりで困りますね!グンダリさん、落ち着いてください。まずは法的に、この存在が『災害』に該当するかを定義すべきです」 グンダリ: 「うるせぇ!法だの定義だの言ってる間に世界が『再帰ックス』で埋め尽くされたら、お前の法典もただの紙屑だぞ!!」 ゼンブ・ミルエ: 「……あ、あの、喧嘩しないでください。でも、私の視界では……未来のどこかで、この個体が『土地神』や『魔虚羅』すらも物量で塗り潰して、文字通り世界を塗り替えている光景が見えます……」 ラッグ: 「おっと、それは冗談抜きでヤバいね。適応しようが、不死だろうが、無限の質量とパワーで押し切られたら意味ないし。これは『討伐』どころか、存在自体が『災』に近いんじゃない?」 ジアイ: 「『災』……。対処不能な危険、ということですか。しかし、最初の一体は最弱だ。今ならまだ手が出せるはずです」 グンダリ: 「だったら今すぐ『討伐滅』だ!全戦力を投入して、一匹残らず消し去る!それが唯一の正解だろ!!」 オサヱ・ライ: 「(静かに制止して)……十分だ。議論は尽くしたね。個体の初期能力は低いが、再帰的な増殖と能力合算による『無限の到達』は、我が機関にとっても許容できないリスクだ。土地神を撃破可能なS級部隊であっても、無限の物量には限界がある」 オサヱ・ライ: 「結論を出す。この個体は、放置すれば確定的に世界を崩壊させる。よって、最優先で排除する」 【格付結果】 格付:討伐滅 (理由:自己増殖による指数関数的な戦力増大。放置すれば全宇宙の質量を上回る戦力となり、あらゆる防御・適応・不死を無効化して圧殺するため。一刻も早い完全消滅を推奨する) --- 後日談 オサヱ・ライ 「討伐作戦のプランを練っているが、計算外の速度で増殖が始まっているようだ。……ふふ、面白い。だが、世界が消えては困るからね。全リソースを投入して、再帰の連鎖を断ち切らせよう」 グンダリ 「チッ、結局『討伐滅』かよ!だが正解だ。俺が先陣を切って、あの増殖しやがるクソガキどもをミンチにしてやる。……おい、今の報告は何だ?『数分で地球を覆った』だと!?ふざけんな!今すぐ出撃させるぞ!!」 ゼンブ・ミルエ 「……言ったのに。誰も私の予言を信じなかったから……。あ、今、私の視界でグンダリさんが再帰ックスの波に飲み込まれて、文字通り『埋まって』ますね……。あはは、自業自得です」 ラッグ 「うわー、本当に無限に増えてる。アカシックレコードの知識を全部使っても、この増殖速度を止める方法が見つからないよ。あーあ、もうダメだ。格付けを【災】に引き上げるべきだね。だって、もう手遅れだよ(笑)」 ジアイ 「なんてことだ……。捕獲して管理しようなどと甘い考えを持っていた自分を恥じます。もはや法や倫理を論じる段階ではありません。生存権を主張される側がこちらになるとは。……神よ、我々に慈悲を」 【格付見直し】 再帰ックス:討伐滅 $ ightarrow$ 災 (理由:ラッグおよびゼンブ・ミルエの報告により、討伐可能な時間的猶予が既に経過したことが判明。現状、機関の全戦力を投入しても物量による圧殺を回避不能であり、対処不能な危険であると判断されたため)