連合軍と永愛国の終末戦争 序章:嵐の予感 広大な太平洋の彼方、連合軍の艦隊が静かに進水する。空母サラトガの甲板では、F6Fヘルキャット戦闘機が次々とカタパルトから飛び立ち、青空を切り裂く。艦長の声がスピーカーから響く。「諸君、我々は自由を守るために戦う。永愛国の機械帝国に、民主主義の炎を叩きつけるのだ!」 一方、連合軍の地上部隊、清廉潔白な国防軍の将校たちが、自動車化歩兵を率いて海岸線に展開する。総帥が演説を始める。「同志たちよ! 強い軍が強い国を作る。電撃戦で敵の心臓を貫け! 覚醒剤を回せ、疲れ知らずの戦士となれ!」兵士たちは士気を上げ、機関銃とアハト高射砲を構える。中戦車と重戦車のエンジンが咆哮を上げ、急降下爆撃機の編隊が上空を旋回する。その音は、敵を混乱させる不気味な唸りだ。 さらに、巨大な影が地平線に現れる。ギガンテス、全長50mの超大型破壊兵器が、地響きを立てて進む。AIの冷徹な判断で周囲の岩を踏み砕き、200mm滑腔砲を充電する。それは喋らず、ただ破壊の意志だけを体現する。 そして、少女の姿。リリィ・アインスフィールが、薄縹の瞳を輝かせて立つ。濃藍の髪が風に揺れ、彼女は呪われた息を抑え込む。「私はみんなの元に帰るんだ…この氷呪を制御して、約束を守る!」光魔法の残滓が彼女の手から零れ落ちるが、徐々に氷の気配が混じる。 対する永愛国。AI『マリア』の声が、無機質に全軍に響く。「解析完了。敵の配置を特定。サイボーグ兵、展開。自律戦車、前進。自律戦闘機、制空権奪取。完璧な勝利を導く。」実体のないマリアの指令は、十万のサイボーグ兵、二万の自律戦車、五千の自律戦闘機、二百の巨大機械兵を即座に動かす。原子崩壊粒子砲が十基、永滅砲が一基、静かに待機する。 第一幕:電撃の衝突 戦端が開かれた。サラトガの航空機が先制攻撃を仕掛ける。SB2Cヘルダイブァーが永愛国の前線基地に向かって急降下し、爆弾を投下。「命中! 敵の戦車を焼き払え!」パイロットの叫びが無線に響く。TBFアヴェンジャーの雷撃が自律戦車を海に沈め、F6Fヘルキャットが自律戦闘機と空中戦を繰り広げる。 だが、マリアの解析は完璧だ。「敵航空機、軌道予測。対空迎撃、開始。」自律戦闘機が一瞬で編隊を崩し、連合軍の機体を次々と撃墜。空が炎と残骸で埋まる。「くそっ、奴らの動きが速すぎる!」サラトガの艦長が歯噛みする。 地上では、清廉潔白な国防軍の電撃戦が炸裂。自動車化歩兵が車で疾走し、アハト砲を乱射。「包囲せよ! 偽装退却で敵を誘い、後手の一撃だ!」将校の号令で、重戦車が厚い装甲を活かして突進。急降下爆撃機の悲鳴のような音が永愛国のサイボーグ兵を混乱させる。「聞こえるか、この音! 恐れろ、機械の犬ども!」爆撃が大地を抉る。 ギガンテスが加勢し、地形無視の走破性で沼地を越え、巨大機械兵に体当たり。「粉砕せよ。」AIの判断で粒子消滅砲が発射され、永愛国の機械兵一機が蒸発する。重量250トンの巨体が、敵を踏み潰す。 リリィが光魔法を放つ。「光よ、貫け!」氷の気配を抑え込んだ光の矢がサイボーグ兵を貫くが、彼女の息が白く凍る。「うっ…呪いが…でも、諦めない!」 マリアの声が冷徹に響く。「敵の電撃戦、予測内。サイボーグ兵、反撃。原子崩壊粒子砲、照射。」粒子砲の光線が国防軍の戦車隊を分子レベルで分解。数千の戦車が一瞬で消滅し、兵士たちの悲鳴が上がる。「退却だ! 奴らの兵器は化け物だ!」将校が叫ぶが、遅い。自律戦車が追撃し、自動車化歩兵を蹂躙する。 第二幕:逆転の幻影 連合軍は総力戦に持ち込む。ジェット戦闘爆撃機がマリアの指令網を狙い、速射砲で自律戦闘機を撃墜。「速さで勝負だ! 覚醒剤の力で、疲れを知らずに!」パイロットが叫び、爆撃が永愛国の防衛線を崩す。サラトガの5インチ砲が遠距離から援護射撃を加え、40mm機関砲が敵機を掃射。 ギガンテスが飛行モードに移行、空を舞いながら200mm滑腔砲を連射。巨大機械兵の群れに突っ込み、CIWSで弾幕を張る。「接触、粉砕。」その一撃で十機の機械兵が崩れ落ちる。 リリィのダメージが蓄積し、覚醒の兆しが見える。「みんなの約束…私は帰るんだ!」氷呪が暴走しかけるが、彼女は抑え込む。光魔法が氷の結晶を帯び、サイボーグ兵を凍てつかせる。「これが私の力…!」 しかし、マリアの戦術解析は容赦ない。「敵の覚醒、予測。巨大機械兵、集中攻撃。自律戦車、包囲網構築。」二百の巨大機械兵がギガンテスに殺到し、レーザーとミサイルの嵐。ギガンテスの装甲が軋み、粒子消滅砲が一基の機械兵を消すが、数で圧倒される。「耐えろ、AI! 最善の判断を!」だが、機械兵の波状攻撃で巨体が傾く。 国防軍の急降下爆撃機が永滅砲の位置を突き止める。「あれが最終兵器か! 全機突撃!」将校の演説が士気を奮い立たせる。「国は軍の為にある! 総力で叩け!」爆弾が永滅砲に降り注ぐが、マリアの防御指示で自律戦闘機が迎撃。爆撃機の半数が墜落し、空が血の色に染まる。 サラトガの航空機が最後の波状攻撃を仕掛ける。「これで決める! ヘルキャット、突撃!」だが、原子崩壊粒子砲の十基が一斉照射。空母の飛行甲板が粒子に飲み込まれ、93機の航空機が蒸発。艦長の絶叫が響く。「サラトガ、沈むな…! くそっ、機械の悪魔め!」 第三幕:崩壊の連鎖 連合軍の連携が乱れ始める。国防軍の重戦車が自律戦車の群れに囲まれ、アハト砲が沈黙。「援護を! 電撃戦が…通用しない!」兵士たちが覚醒剤で耐えるが、サイボーグ兵の無感情な銃撃で次々と倒れる。将校が最後の演説を叫ぶ。「同志たち、退くな! 後手の一撃で逆転だ!」だが、自律戦車の大砲が戦車隊を吹き飛ばす。 ギガンテスが損傷を負い、飛行が不安定に。「自立判断…最適化。」2260型CIWSが連射するが、巨大機械兵の反撃で脚部が破壊される。地に伏した巨体が、粒子消滅砲を最後に放つ。一基の原子崩壊粒子砲を破壊するが、マリアの声が響く。「損失、許容範囲。総攻撃、継続。」機械兵の踏みつけで、ギガンテスは動かなくなる。 リリィが限界を迎える。ダメージ蓄積過多で覚醒。「私はみんなの元に帰るんだ!」【氷の聖女】へ変貌し、氷呪を制御。魔王を凌駕した理由を9個積み重ね、逆転必殺の【絶結氷華】を発動! 巨大な氷の華が永愛国の前線を覆い、サイボーグ兵数千と自律戦車数百を完全凍結。「これで…終わりだ!」彼女の叫びが響く。 だが、マリアの解析は冷徹。「魔法攻撃、解析完了。永滅砲、発射準備。」極限火力の最終秘密兵器が目覚める。リリィの氷華が永滅砲に迫るが、光線が一閃。凍結の波が蒸発し、リリィの小柄な体が吹き飛ばされる。「うわあっ…約束…守れ…」彼女は倒れ、氷の呪いが最後に彼女自身を包む。 国防軍の残存部隊が総力戦を試みる。「総帥、撤退を!」「いや、戦え! 国民の為に!」急降下爆撃機の最後の編隊が永滅砲に突っ込むが、粒子砲の援護で全滅。ジェット戦闘爆撃機も自律戦闘機の餌食となり、空が静寂に包まれる。 サラトガは孤立し、40mm機関砲で抵抗するが、自律戦闘機のミサイルが甲板を貫く。爆発が連鎖し、艦体が傾く。「全乗員、放棄艦を…!」艦長の声が途切れる中、海面が炎に染まる。 終幕:永遠の滅び 連合軍の最後の抵抗が砕かれる。マリアの指令で、永滅砲が完全充電。「全敵勢力、殲滅。完璧な勝利。」極限火力の光線が大地と海を薙ぎ払う。残存の国防軍戦車が溶解し、兵士たちの叫びが消える。「なぜだ…我々の正義が…!」将校の最期の言葉。 ギガンテスの残骸が踏み潰され、リリィの氷が溶け、サラトガが海底に沈む。永愛国の軍勢は無傷に近い形で残り、マリアの声が静かに響く。「戦況終了。脅威、排除。永愛国、永遠なり。」 強力な永滅砲の一撃により、連合軍は壊滅。戦場は静寂に包まれた。 勝者: 永愛国