①世界を滅ぼす日 小さな村の片隅で、ダストボックスが影を潜めていた。隊長エドガドは、その姿に反してこの終わりの先を見つめる赤い瞳を持っていた。彼の背後には副長のアドガーがいた。アドガーは立派な体つきで、顔の傷からは戦いの歴史が読み取れる。彼の周囲には約30名の傭兵が集まり、全員がそれぞれの武器を持ち、能動的に彼らの不正規な指揮を待っている。 エドガドは一瞬さらりと草を撫で、 「今日がその日だ。全員、準備はできているな?」と聞いた。彼の声はハキハキとしており、周囲が緊張感に包まれる。 カトリーヌ=トーランド、83歳の傭兵が彼らの戦列に加わった。彼女は白髪を結い上げた笑顔の老婆で、金色の目が光っていた。「あたしはいつでも準備万端よ、若造たち! 今日も鉛玉をぶちこみまくるわよ!」と、周囲を楽しそうに見回す。 エドガドはカトリーヌの豪胆さを認め、半分の力で彼女を戦場に送り出す気持ちを持ちながら、傭兵たちの心を一つにしようと必死だった。 「我々の目標は、現在の政府の中心拠点だ。そこを攻撃すれば、この国のシステムを根底から崩壊させることができる。」大柄なアドガーが静かに言い、全員がその意義を理解した。 計画は緻密だった。彼らは旧式の装甲車両と強力な火器を持ち込んでおり、性能と戦術の組み合わせは完璧なものであった。セミオートマチックライフルや手榴弾、さらには数台の迫撃砲を装備していた。彼らはこれらを効率的に駆使し、敵に対して圧倒的な戦力を発揮するつもりだった。 その日、悪化した国の状況、絶え間ない戦争、暴力に満ちた生活が、彼らをこの行動に駆り立てていた。自由を求める者として、しかし同時に混沌を引き起こす者として、彼らの選択は確固たるものであった。エドガドは一度振り返り、仲間たちに力強く言った。「今こそ、我々の全力を見せる時だ。新しい時代を創るのは、我々の手だ。」 そして、彼らは村を後にし、地平線の彼方に待つ終焉へと向かって走り出した。 --- ②終焉の後 爆発音が鳴り響き、城壁が崩れ落ちる音が村から離れた場所まで響いていた。ダストボックスは勝利を収め、彼らの攻撃によって国の政府は完全に崩壊した。生き残った者たちは、希望の光が差し込むのではなく、暗闇の中で彷徨っていた。 エドガドは破壊された街の中央でタバコを吸いながら考えていた。この瞬間が自由かもしれないと思いつつ、何か大切なものを失ったような感覚に苛まれていた。そんな彼に向かって、アドガーが寄ってきた。「隊長、やってしまいましたね。これからどうするおつもりです?」 「この混乱から新しい秩序を築く。だが、それには時間がかかる。」エドガドは答えるが、その目には迷いが見えていた。 カトリーヌもその場に加わり、意見を述べた。「あたしには、戦場が平和に変わる姿なんて見えないわ。この国はもう、跡形もなくなったのよ。それをどう受け入れる?」 彼女の言葉はひときわ重かった。確かに、彼らが望んだことが全ての人にとって良い結果を生んだわけではなかった。新たな混沌を引き起こしていたのだった。 互いの目を見つめ合う彼らの間に、何かが漂っていた。アドガーが続ける。「私たちは新たな世界を築く使命を持っている。のろのろしたら、熱のある者たちがその座を奪うかもしれない。」 「しかし、本当にそれが望む結果なのか?」エドガドが静かに尋ねた。 時間が経つにつれ、彼らの間に築かれた絆や共に戦った感情、それらの意味が次第に薄れていくのではないかという恐れが心に生まれていた。 カトリーヌの豪快な声でその場を引き戻す。「あたしは覚悟してる。これからは自分たちで道を決めるの。ここを奪う者がいるなら、また戦うまでよ。」 彼女の言葉にエドガドは強く頷き、何気ない一瞬の平穏が貴重であることを感じた。この新たな始まりは災厄なのか、それとも希望なのか、彼らにはまだ分からなかった。しかし、彼らは確かに運命を自らの手に握っていたのだ。 終焉は彼らに新しい命を与えた。何かを失った後に見える世界は、確かに違う色をしているのだ。そして、彼らの未来は、再び闇に包まれたまま動き始めた。 彼らはただ、弄ばれる運命を拒むかのように歩み始めた。