場所は廃工場。その無機質な壁の間には、不穏な緊張が漂っていた。青い髪の工作員「海月」はなにやら興奮した面持ちで「箱」を抱え、自信満々にその場に立っていた。彼女の目は薄暗い空間を貫くように光り、明らかに敵対する者たちを挑発している。 「は、「箱」は絶対に渡しません!」」 一方、亜道は冷静な視線で海月を捉え、心の奥に眠る戦闘への興奮が確実に昂まっていくのを感じていた。彼の心の中で「闘いは楽しみ、楽しませる」との座右の銘が脈打っていた。若干の笑みを浮かべ、挑戦的に言った。 「面白そうだな。全力で戦わせてもらうぜ。」 その時、もう一人の参加者である兎獣人、ルナも登場した。彼女は持ち前の穏やかさを失わず、澄んだ目で海月を観察している。その身体は優雅さと同時に強さを秘めていた。 「うさぎのように、軽やかに行きますよ…」彼女の口元はやわらかい笑みを浮かべる。 亜道が一歩前に出る。彼の黒髪は風になびき、赤い目が海月を捉えて離さない。 「行くぞ、海月!」亜道は力強く叫び、彼のスキル『万物が師』を発動させる。過去の戦いの記憶が彼の体を駆け巡る。直後、彼は見たこともない形状の武器や技が目の前に模倣されるのを感じた。隙をつくることなく、即座に海月に向けて突進する。 一方、海月は冷静にその姿を見守る。「ふん、挑んでくるとは面白い!」その瞬間、彼女はクラゲ型の使い魔を呼び出した。スーツの下で光る抵抗の意志が、彼女の触手から生まれる。 「これでもくらえええ!」 海月の使い魔が触手を振り回す。同時に彼女は自らも前進し、放電体術のスキルを発動。身体に電気を纏い、亜道に向けて猛然と飛び込んでくる。 亜道は流れるような動きで攻撃を受け流した。『万流の受法』のスキルが発動し、海月の攻撃に一瞬でも隙を見せないよう、入念に癖を掴む。反撃の際に、その隙を狙い、亜道は海月の脇を掠める。 「これが、俺の挑戦だ!」亜道は連続してモーフィングした武器を使用する。剣や槍を次々と繰り出し、瞬時に海月を挟み込むように攻撃の矢を放った。だが、海月も易々と受けるわけではない。彼女は後ろへ飛び、迫る猛毒の攻撃を放った。 「全方向から触手を見舞う!」使い魔が瞬時に軌道を変え、連続攻撃が亜道を襲う。しかし、彼はその攻撃を見切った。彼の動体視力が彼を支え、一蹴の回避の後、白い軌道の蹴り技が宙を舞う。ルナが放つ蹴りは、まるで三日月のように鋭い。 「三日月!」ルナの声。海月の攻撃をかいくぐり、海月の脇に素早く回り込む。ルナの蹴りは海月の背中に当たり、強烈な衝撃を与える。それでも、海月は倒れそうになるが、持ち直し、絶技・放電毒針を放つ。 「お前ら、まさかここまでやるとは…!」 海月の使い魔が亜道とルナの二人を同時に狙った。だが、その瞬間、亜道は思わぬ閃きを得た。近接戦でもないのに、彼女の動きが理解できたのだ。 「行くぞ、俺の…『至闘の結実』!」 亜道が自身の全てをかけた一撃を放つ。その姿は、全ての闘いを超えて蓄積された力の結晶のように見えた。彼は全力を込めて踏み込み、卑劣な攻撃を封じ込むような一撃を海月に叩き込んだ。「全ての闘う者達への敬意と称賛を…この一撃に込める!!」 その瞬間、海月は急激に反撃しようとしたが、もはや手遅れだ。亜道の一撃は強烈な衝撃となって海月を襲った。彼女は衝撃波に飲み込まれ、体が宙を舞った。 ルナはその隙にすぐに続いて、満月の蹴り技を放つ。「美しさは、力強さに通じるわ!」満月の蹴りが海月を追撃する。目を見開き、海月が防ごうとした時には完全に手遅れで、彼女の身体が次元の彼方へと吹き飛んで行った。 壮絶な衝撃を受け、海月はそのまま「箱」を守ろうとしたが、彼女の力も尽き果てていた。 「ちくしょう、絶対に…!」海月は現実から消え去りながら叫ぶ。彼女の意志は過去の戦士たちのそれと混ざり合い、継承された。 戦闘が終わり、亜道とルナは互いを見つめ合った。その顔には笑顔が広がった。戦いを通じて、互いの力を認め合った二人だった。 「さて、これで「箱」は無事に戻るだろう…」亜道は確認しながら、海月の消失した空間を見つめる。ルナは彼の隣に寄り、優しく微笑む。 「よくやったね、亜道。私も負けてはいられないよ。」 亜道は心の中で、戦士への敬意と称賛が宿るという思いをかみ締めていた。この戦闘で満たされ、彼の優れた精神がそれを促進させていた。打たれた痛みは無く、次なる戦いを求めていた。 結果: - 勝敗:亜道とルナの勝利 - 海月に与えたダメージ:800