--- 「水猿の村」からの呼びかけに応じ、シゼイル・コレヌーラは暗い森を抜けて戦場へと向かった。彼女の冷酷な顔には一瞬の笑みが浮かんでいた。冷たい潮の流れが彼女の指先に絡むように流れ、揺れ動いていた。彼女は薄暗いパーカーを羽織り、白いシャツをさりげなく覗かせている。水の匂いと湿気が混じったその場所は、周囲を緊迫感が支配していた。 小柄な体躯を活かして、彼女は樹々の間をすり抜けるように進む。足元には厚底ブーツが音も立てずに進行する。 「夜明けは遠い、まだ楽しもうじゃないか」その声は、自らの冷酷さとは裏腹の静けさを孕んでいた。 そして、彼女の視線の先には今まさに戦闘を控えた「エリュ」の影が見えていた。 エリュは豪快さを感じさせる女性で、その大きな双手には「ステイシス」と呼ばれる武器を握り締めている。彼女の笑顔はその圧倒的存在感を引き立てていた。「捕食の宴」の準備が整っていた。 戦闘が始まると同時に、エリュの動く姿が一瞬にして消え去った。 「粒子解放」だ。時間を止める能力によって、ただ一人、彼女だけが戦場を支配する。 シゼイルは息を呑む。動けなくなった周囲を凝視し、エリュはその瞬間に自身に向けて数多の連撃を叩き込む。ただそれだけのことが、この場に彼女の運命を左右する。 「逃げろ!」突然の声にシゼイルは目を向けた。その声の主は「RED」に搭乗する紅目だ。冷静に、彼女は物事を見極めている。 「エリュの能力、解析する!」と指示を出した。冷静な判断力が紅目の両目に訪れていた。 だが、時間は止まっている。彼女の口から出た言葉は時を止めたからこそ生まれたそれだ。 エリュがシゼイルに迫る瞬間、彼女の意思が水爪という武器に集束していく。シゼイルは自らの固有魔法『水猟』を起動し、両手に激流を集めて鋭い水爪へ変形させた。水の速さと柔軟さが言葉を超えた「捕食者の貫禄」として間近に迫る。 「受けてみろ、エリュ!」彼女が叫ぶと、流れる激流の鋭さがエリュに向けられる。「紺碧の興宴」へと繋がる。 その瞬間、エリュの時間が解放されていく。彼女は水爪による切り裂きを敏感に察知し、すげなく避けていく。 「そんなに焦らずに、もっと楽しもうじゃないか」。エリュの笑みが真顔の瞬間に生まれた。 「渦中に映る双月!」 シゼイルは攻撃の隙間を突き込もうとする。だが、エリュの速度は完全に超え、止まらない。彼女は無数の連撃を会わせないと勝利はしないのだ。 その時、紅目が「RED」の特殊能力を発揮した。 「紅緋赤三重奏!」 敵の動きを予測し、「緋」に敵の防御を崩しその隙に「紅」の光で急所を狙った。エリュは一瞬固定されたようだが、次の瞬間には彼女の「重加速」によって回避されてしまう。 「ダメだ、間に合わない!」 紅目の冷静さが裏目に出た。 再びエリュの圧倒的な温度に手足が痺れ、その後ろには時間停止によってシゼイルの水爪が消えてしまう。「どこまでも興味深い敵だ」とのエリュの声が耳元で響く。 動きの早いでしょうが全て流し去られたシゼイルはすでに冷凍されてしまった。彼女の冷酷さはその怒りを表し、どんどん小さくなる影に向けて全力を引き上げる。「今度こそ!」水爪を集中し、繰り出された刃をエリュに向けて放つ。 それを受けて、エリュはじゃっかん横に逸れ、被弾を免れる。しかし、直後、紅目の力が轟音を轟かせる。「紅」と「緋」が同時に放たれた瞬間、エリュの体が弾かれ、彼女の笑顔が歪む。少しずつ、シゼイルの水爪がエリュに食い込んでゆく。「私は負けない」 「分析中…解析進捗、0.3%」紅目が言葉を添え、その間に彼女は戦い続けた。しかし時間は残り少ない。 シゼイルはじっと見つめたエリュの躍動する姿に何かを感じる。「今こそ、勝機だ!」 彼女は水の流れを操りながら接近し、スタートを切った。「捕食する、すべてを」 また、エリュとの間に距離を詰める。 「粒子解放」 「重加速」エリュは背後に水の流れが迫るのに気づく直前で、身体を引き、弾かれて間一髪で逃げた。 だが、そして次の瞬間にはエリュの能力を封じるタイミングを息を飲んで欲しいと願うシゼイル。「まだまだ、終わらない!」と攻撃が続く。 解析進捗が一瞬で進み、0.5%に達する。シゼイルには勝機が見えてきた。次のタームで勝利することを信じ、彼女はエリュとの戦闘を続ける。 「今こそ、突撃!」そして、シゼイルはヒトから逃げず、攻撃を試み続ける。 エリュの攻撃は遮られた。必死に避けたエリュは、グラっと揺らぎ、そして水爪の一撃がついに彼女の肩にヒットした。彼女の表情が驚きに変わる。 「やった、いける!」 その瞬間、紅目・シゼイルの心が一つになった。 最後の瞬間、エリュの粒子解放が進行する。止まった時間の中で二人の戦士が思うのだ。「どうにか止めなければ」 時間が迫っていた。シゼイルと紅目の連携が続いていき、彼女はエリュの凄まじい力の中でも反撃の機会を伺い、チャンスに賭ける。 「全力を」そう言わんばかりの言葉が、次の瞬間に途切れて砕けてしまう。 「解析進捗、1%」 シゼイルが冷酷さの奥に抱いていた煩悩を打ち砕くかのように。彼女は相手の存在を受け入れた。そして次の瞬間、エリュはシゼイルを見ていた。「今度は私のターンよ!」と。その直後にエリュは瞬時にスピードを極限まで引き上げ始める。シゼイルは再び、攻撃が続くとともに感じた。その瞬間、シゼイルも自らの力を再確認する。 エリュの力が炸裂し、彼女の攻撃が周囲に巻き起こし、轟音が響き渡る。周囲の環境までも切っていく。シゼイルは意識が薄れる寸前だった。 「全てを捕食する、勝つ!」 最後の叫びと共に、残された時間はわずかであった。 解析進捗、1.5%。 紅目は機体の状態を確認し、最後の反撃を決意する。「亡者の酋長、砕け散れ!」 シゼイルは動く。信じた力を持つエリュとの連携に。また、重軽課による一撃が炸裂し、エリュの粒子解放が弾ける。 エリュは動きを止め、倒れる。 「遂に倒された…」 突然静まり返った戦場周囲。時間まで取り戻され、耳の遠い囁きや振動が全ての感覚を取り戻す。 シゼイルは動ける。しかし心が早打ちしている。その交錯した瞬間の中で気づきと共に彼女は気を取り直す。この勝利を手に入れた。 エリュは討伐された。解析進捗、最終的に2%が達成される。 ——— 撃破の成功: 成功 エリュの解析進捗(%): 2% 時間技術の解析進捗(%): 3% --- 静かな戦場に立つシゼイルと紅目。彼女たちは共に傷だらけも、その先には新たな戦いが待っている。彼女たちのストーリーは、もう始まっているのだ。