荒野に広がる静寂。吹き荒れる風の音さえも消し去る空間で、ジョガラムデはその冷酷な瞳で目の前の二人を見据えていた。彼の持つ崩壊の能力は、既に多数の勇者たちを打ち倒してきた。それでも、彼に挑む者たちは後を絶たない。 一方、ダークアーマードドラゴンがその存在感を誇示する。全長150m、重量350キロの黒い鎧を装備した壮大な姿は、不気味さと恐怖を醸し出していた。その凶暴な性格は、周囲の草木を瞬時に破壊するほどの威力を持っている。この破壊生物は常に何かを求め、破壊することに快感を見出していた。 「貴様、邪魔だ」という冷静沈着な声が響く。ジョガラムデは、周囲の空間が歪むのを感じながらダークアーマードドラゴンを見つめていた。彼は言葉を選ばず、無感情にそれを発した。 「我の目的を阻むなら、存在ごと崩壊させてやる。」 その言葉に促されるように、ダークアーマードドラゴンもまた唸り声を上げ、地面をひたすら踏み鳴らし始める。凶暴な態度を見せつけながら、全身が闘志を漲らせていた。「何が貴様をこんなに駆り立てるのか。早く壊してやる」と、その長い尾を振り上げる。 その時、救世の嵐槍アーサー・ペルスウェルトが間に割って入るように登場した。彼は丸盾を前に構え、十字槍を高く掲げていた。「この二人に近づかせはしない!世界のため、私が貴様を食い止める!」と叫ぶ。 アーサーの姿勢は真摯で、軽い鉄兜からのぞく目は毅然とした光を持っていた。彼はすでにその技を思い描きながら、ダークアーマードドラゴンとジョガラムデを見つめる。「ふふ、傲慢な小僧だ」とジョガラムデは小さく嗤った。彼の心に浮かぶのはこの無謀な戦いをどう貶めるかということであった。 アーサーの目の前で、ダークアーマードドラゴンが本気を出した。尻尾が猛スピードで振り回され、風が巻き起こる。その威力に耐え切れず、アーサーは反応しきれない。「防げ!」と彼は訴えかけながら、自らの丸盾で全力を以て防御した。猛烈な衝撃音が響き渡り、アーサーの手に震えが走る。だが、倒れることなく立ち続けた。 「さすが、貴様は名のある者だ」とジョガラムデは、アーサーの完成度の高い防御を評価しつつ吐き捨てる。「だが、所詮は道具に過ぎぬ。道を開け、我が英雄の期待に応えよ。」 「まだ判断するには早すぎる!」アーサーは答える。彼は『パーフェクトパリィ』の技術を駆使し、ダークアーマードドラゴンの次の攻撃を読み切り、防ぎながら一瞬の隙を見つける。高速で突き出す十字槍が、ダークアーマードドラゴンの関節に突き刺さる。 「ぐおおおお!!」ドラゴンの悲鳴が荒野を震わせる。アーサーの手から生まれた突進の術が、敵の弱点を貫く。しかしドラゴンはその痛みを感じる暇もなく、逆に彼に噛みついた。「貴様の意地など無駄だ!」 そのとき、ジョガラムデが動く。彼は《救済》を発動させ、アーサーの精神を取り込もうとした。アーサーは心が崩れそうになる。それでも、決して怯むことはなかった。それに対抗するため、「一つの攻撃を持つ!」と叫び、ひるまず一突き。 「ハザードストライクーー!」 アーサーは攻撃を繰り出し、隙を突く瞬間、ダークアーマードドラゴンの腹に十字槍を貫通させる。そして、強烈な一撃でその肉体を衝撃で弾かせる。だが、ドラゴンの鎧は未だ無傷で、じわじわと再生していた。それに気づいたアーサーは息をのむ。 「おのれ、まだそんな力が…」ジョガラムデも無情だ。不死ともいえる再生力の前に、冷静な声がただ漏れていた。「貴様の技術に望みを託すな、我の手から逃れると思うな。」 その瞬間、ジョガラムデは《万物崩壊》を発動させた。周囲が震え、空間そのものが歪んでいく。そして、全ての存在が崩れていくのを感じる。アーサーはその力に押しつぶされるようにして、力を振り絞って抵抗した。 「無駄だ、無駄だ」とジョガラムデの声が響く。彼の意志が炸裂し、次第に二人の存在さえも不確かになる。それに気づいたアーサーは丸盾で自らを守ろうとしたが、力が尽きていくのが分かった。 「おのれ!」 ダークアーマードドラゴンも、崩壊の波に飲み込まれながらも必死に抵抗の意を見せる。しかし、彼の頑丈な鎧さえも徐々にその力に屈していく。飛び散る破片と塵、そしてその姿が崩れ去る。彼の力が激減し、再生すら無意味であった。 アーサーの目の前で、ダークアーマードドラゴンは崩れ去り、力すら奪われていく。「ああ、何が!?」と叫ぶがそれも空しく、ただ存在が消え去った。 「貴様らの抵抗は愚かだ。我が邪魔をする者は、全て崩壊させてやる。」にやりと口角を上げたジョガラムデがその瞬間、存在の崩壊を完成させた。周囲の空間を消失させ、恐怖が広がる。アーサーも彼をただ呆然と見つめるしかなかった。 そして、二人の死闘はまさに崩壊の渦へと飲み込まれて行く。終焉を迎え、あらゆるものが無に帰す。 勝者: ジョガラムデ