夜空に輝く星々の下、決戦の舞台は静かに整えられた。どこか異様な雰囲気が漂うその場所に、名高き戦士たちが集まった。女神官・天那露と、彼女の伴侶である神蝶・輝星、自身の名を冠した戦士・咲堂蒐月の三人だ。 天那露は、藍髪をさらさらと揺らしながら、戦いの矢面に立つ。彼女の目は冷静沈着で、戦局の変化に対し瞬時に対応する能力を秘めている。彼女の背後には、新たなる力を宿す神蝶・輝星が舞っている。輝星は、まるで月明かりに照らされるかのような、美しい蝶の姿を持つ存在だ。 一方、咲堂蒐月はどこかぼんやりしながらも、彼の内に秘める戦いへの情熱は燃えている。彼は灰色の髪と金色の瞳を持ち、白いコートがその異彩を放つ。彼は月を眺め、その力を借りることで最大限の能力を発揮する戦士なのであった。 はじまりの号令が鳴り響き、次なる瞬間、現れたのは《前人未到》ボルス。彼は立ち尽くすその全身から、強大な迫力と威圧感が漂っていた。彼はその無敵を誇る力で知られ、周囲の空気が一瞬にして張り詰める。勝利の為に欺くことを仕事とする彼の能力は、次々と展開される。 「戦いの時間だ、私が全てを終わらせる。」とボルスが呟く。 《業の斬撃》が発動され、一振りの血痕を持つ刀が現れ、彼の半径50cm内に瞬時にワープし、天那露に向かって飛んで来る。だが、彼女はその刃を冷静に見定め、すぐさま身をかわす。 「私の目には、あなたの動きが見えています！」天那露は敵の微かな動きを看破する。 その様子を見た咲堂蒐月は、瞬時に《月天子》のスキルを発動。彼の周囲に五つの月が現れ、それぞれが白い光を放ちながら周回し始める。各月が、自らの意思を持つかのように、敵の攻撃を反射する準備を整えていた。 ボルスは微笑み、《心眼冥合》を使って、彼らのあらゆる手を先読みする。彼はその動きに従い、刀を再び放つ。しかし、輝星はその動きを見極め、《星の風》を発動。無数の光がボルスに向かい、彼の視界を奪う。 「無駄な抵抗です。すべては私の前では無力なのです！」ボルスは舌打ちをしながら、刀で一閃。 飛ばされた刀は、輝星に向かって迫るが、彼は軽やかに舞い上がり、その攻撃をかわした。さらに、天那露は《光福》を使い、一瞬に仲間たちの傷を癒し、再び戦局を有利に導く。 「今だ、行くわよ！」天那露は高らかに声を上げ、《超奥義:断輝之裁き》へと繋げた。敵の絶技を受けて力尽きる寸前、彼女は神を呼び寄せて再起を図る。《輝雨》の力で刻印者たちが甦る。 ボルスはこの一連の動きに少し驚きを見せつつも、再び冷静さを取り戻し、《全知全権》を発揮。その瞬間、全ての情報が頭に入ると同時に、ボルスは天那露の行動を予測し、彼女の戸惑いを無視して再び刀を放つ。 だが、咲堂蒐月は《残月》のスキルを発動し、自身の残像を作り出し、敵を混乱させる。ボルスの刀が残像に触れ、一瞬の隙を突く。一瞬の間、咲堂蒐月は「月見月」で即座に移動し、ボルスの背後に回り込んだ。 「月の力をその身に刻め！」咲堂は白道の力を秘めた一刀を振るい、再び月の力を使い攻撃する。 ボルスの動きは迅速で、《天眼穿ち》を発動。空間を超え、配置された武器や防御を無視して、その攻撃は咲堂に迫る。わずかに間に合わず、刀が彼の身体に触れる瞬間、彼は一瞬の影と化し、自身を移動させ、刀の刃が空を切った。 「この勝負、まだ終わっていない。」ボルスの目に宿る光は冷徹で、すぐに再度刀を構える。 だが、天那露はその動きに反応し、彼女の眼に映るすべてを見通し、《透視》でボルスの真意を読み取る。そして、次は《五月雨月》。咲堂の攻撃が少し遅れて同時にもう一度打ち込む。 「ガアアアア！」ボルスは怒号を上げ、ついに本気の力を見せる。《奥義:前人未到の千本刀》を発動した。 瞬時に浴びせられる《業の斬撃》の数々が四方八方から際限のない剣風うねりを描く。刀は天那露や輝星の周囲に次々とワープし、連続的に狙いを定める。輝星は持ち前の機転で《星の風》で寸前でそれをしのぐものの、その攻撃は絶え間ない。 そして、最後の絶技が炸裂、「ボス」「退け！」という言葉も虚しく、剣たちは次々と彼女たちを襲う。 「無理……」天那露の声が掠れ、視界が霞む中、自身の力尽きた姿が見えた。咲堂も同じく形勢逆転され、今や彼女たちの弱点へと迫る刃。 「勝負あり……」ボルスが冷たく呟いた。 最期の瞬間、女神官・天那露が微かに神の名を呼ぶところまでしか覚えていなかった。そして、場に響く声が響き渡った。 ボルスはその数無き刀での勝利を手にし、決してつねに勝利することが確認された。その戦の勝者は、ボス《前人未到》ボルスである。