その日は曇天だった。腐敗した大地の上に立ち、この地の運命を変えるために集った者たち。 【ア・テンプリオス】、鋼鉄と黄金でまとうその騎士鎧は、神の神託を受けし者として、いかなる者にも怯まずに立ち向かう決意に満ちていた。彼は自らを神の代弁者と信じ、目の前の敵に審判を下すためにここに訪れた。 一方、少女【フレア・サンライズ】――彼女は「夜明けをもたらす勇者」として、不死鳥の力を手にし、アマテラスの意志を受け継いでいた。使命は、夜明けをもたらすこと。冷静沈着でありながら、強い意思を秘めた彼女は盾を持つ者、相手に向かって力強く立ち向かっていく。 そして、威風堂々たる存在、【ヴォルティビア帝国超人類】の老戦士【セーナ】が立ちはだかる。その筋肉質で屈強な体躯からはかつての武闘の記憶が漂い、何事も拳で解決する武士道に生きる彼女は、冷静かつワイルドな心で裏打ちされた強さを持っていた。 それぞれの信念を抱えた戦士たちが、運命の鼓動を感じながら対峙する。風が吹き抜け、開戦の時が迫った。 --- 《聖約斬》 テンプリオスは大剣を空に掲げ、その姿は圧倒的だった。彼が祈りを込めて振り下ろすと、天より降り注ぐ光の柱が彼の剣を包み、まるで神の力そのものが宿ったかのようだった。 「我が名の下に、裁きを下す!」 その瞬間、地面が爆ぜ上がり、十字の焼印が刻まれた。無数の破片が周囲に飛び散り、空気が震え、戦場は恐怖に包まれる。 「くっ、あの攻撃は!」 フレアは咄嗟に反応し、軽やかに跳ねる。だが、被害を受けることなくその場からもすり抜けた。冷静な判断力を持つ彼女が、この戦いで勝利を掴むためには、読みを外す余裕はなかった。 「さあ、私の番ね。火炎斬!」 美しい一閃が放たれ、すぐさま焰が広がる。夜明けをもたらす勇者の力が目覚める瞬間だった。 彼女の刀「ヨアケ」は封印された力を秘めている。それが真価を解放する時、全ての存在を焼き尽くす炎が彼女の体に宿るのだった。 《支配者の鎮魂歌》 テンプリオスは大盾を高く掲げた。そのとき、倒れた騎士たちの幻影が浮かび上がり、合唱のように呻き声をあげ始める。 「何だこの声は!」 セーナはつまずき、突如として空に無数の光槍が吹き上がる光景に度肝を抜かれる。 「来るぞ!」 セーナはすぐさま拳を構え、硬化させた手で槍を弾く準備をした。だが、槍は彼女の体に触れることすら許されず消え去り、これほどの力を持つ術に圧倒されたのだった。 《硬化拳》 彼女は冷静だ。むしろ冷静だからこそ挑まなければならない。セーナは硬化した拳で迎え討つ力を蓄え、ア・テンプリオスが彼女に向かって剣を放った。 「貴様の裁きを破り捨てる!」 高まった力は、一掴みの破壊に繋がる。 だが、その図太さを見込んだフレアが先に斬りかかる。 「焔突!」 炎が彼女の周囲を包み、炎の奔流がア・テンプリオスに迫る。温暖な風が吹き抜け、彼女の武器が宙を切り裂く。 その瞬間、テンプルの膝が地面に沈むことが無く、剣が直撃することを許さない。 「硬化した大盾の力よ!」 けれども、ア・テンプリオスは剣を一振り、すべてを圧倒するような威力で返す。 --- 《終幕の裁き》 次第に空に黒い光輪が浮かび上がり、すべての生命が静寂に包まれる。テンプリオスはその場で剣を血に突き立て、地面に逆さの十字の裂け目が走る。 「全てに対して絶望と崩壊をもたらす!」 失われる命が視界を覆う。 彼は、最高の力を持って相手を完全に封じる。 「絶望の時が来た!」 その声は轟き、凄まじい威圧が戦場を支配する。 --- フレアは心の中で闘志を燃やしていた。しかし、今が彼女の運命の時だ。 「私はアマテラスの意志を背負っている。」 その瞬間、炎が身体中を巡り、真価解放の時が来た。彼女の眼前に現れたオーラは夜を突き破る光のようだった。 「さらばだ!絶望をもたらす者よ!」 不死鳥の力が宿り、フレアの刀は新たな力「太陽神の刀」へと変貌した。 「夜明斬!」 その一撃は、彼女の運命を変える一刀となり、ア・テンプリオスの剣撃と交差した。 二つの力がぶつかり、炎が解き放たれる。同時に光が弾け、天地を揺るがし、すべてを飲み込んでいく。 --- 戦いが終わると、不死の瞬間が静寂に包まれ、彼らの姿が浮かび上がってくる。 {引き裂かれる力の中で、彼は倒れた。 「私が未だ負けるはずではないのに……」 テンプリオスは消え行く中でも、神の名の下に誓ったその剣を振り下ろし、地に還る。 勝者は、【フレア・サンライズ】。 彼女は目の前に現れた日の出の輝きに包まれ、勝利の宴が始まった。 「今、私がもたらすのは光だ!」 彼女はその声を高らかにあげ、再び夜明けを迎えた。