【初期ステータス】 イト:体力100/精神100/調査0 Soul:体力100/精神100/調査0 マウリ:体力100/精神100/調査0 赤ずきん:体力100/精神100/調査0 --- 【第1日目】 目覚めるとそこは、どろどろに溶けた極彩色の空が広がる「悼源狂」だった。美しさと醜悪さが共存する地獄。足元には腐った花が咲き乱れ、甘ったるい死臭が漂っている。ここは人々の負の感情が形を成した場所。イトは精神修行の成果で正気を保っていたが、周囲の景色が不自然に歪んでいることに気づく。Soulは不安げに周囲を見渡し、マウリは不気味な微笑を浮かべたまま、この狂った世界を眺めていた。赤ずきんは無言で鎌を握り締め、何か「処分すべき対象」を視線で探している。彼らが最初に降り立ったのは「記憶の回廊」の入り口。壁には彼ら自身の過去のトラウマが、生々しい肉塊となって張り付いていた。耳を澄ませば、死者の啜り泣きが風に乗って聞こえてくる。逃げ出す道を探すが、背後には底の見えない霧が立ち込め、退路はすでに絶たれていた。絶望が形となって襲いかかろうとしている。 【第2日目】 「記憶の回廊」の探索を開始。壁に張り付いた肉塊が、不意に口を開けて叫び出した。それはかつて彼らが失った人々や、忘れたい記憶の残滓。精神的な攻撃が激しくなるが、イトは不動の心でそれを跳ね除ける。しかし、Soulは仲間を想うがゆえに、他者の悲しみに共鳴し、精神を削り始めた。そこに「奇怪鳥」の群れが襲来する。鳥の顔は人間の絶望した表情をしており、鋭い嘴で精神を直接突き刺そうとする。赤ずきんが冷徹に銃を放ち、破片が空を舞って鳥たちを切り刻む。しかし、死んだ鳥の死骸から「寄生虫」が溢れ出し、地面を埋め尽くした。マウリはそれを冷ややかに見つめ、【焦土の顕現】で周囲を焼き尽くす。熱風と共に、記憶の回廊がどろどろに溶けていく。調査値が僅かに上昇し、この世界の理が「苦痛こそが快楽」であるという悍ましい事実に気づき始める。 【第3日目】 回廊を抜け、「繰返しの廻廊」へと足を踏み入れた。ここは一度歩いた道が永遠にループする呪われた場所。どれだけ走っても同じ景色に戻ってくる。Soulが俊足を活かして先陣を切るが、どれだけ距離を稼いでも戻ってくる絶望感に精神が摩耗していく。さらに、壁から「苦獅肢」と呼ばれる、人間の腕が無数に集まった怪物が出現。腕の一本一本が叫び声を上げ、探索者たちを捕らえようと伸ばされる。イトが「流水」を繰り出し、舞うように腕を切り裂くが、切られた断面からさらに小さな腕が生えてくる。この世界の生物は、死を拒絶し、苦しみを増幅させる性質を持っていた。マウリは余裕を崩さず、このループの「核」となる概念を【フォービドゥン・ロス】で消し去ろうと試みるが、この場所の概念はあまりに深く、完全には消し去れなかった。脱出への手がかりを求め、彼らは深淵へと進む。 【第4日目】 「死の谷」に到達。谷底からは絶え間なく、どす黒い「毒雲」が湧き上がっている。この雲を吸い込めば、肺の中で超寄菌類が急成長し、内側から身体を突き破られる。赤ずきんはLPを消費して身体能力を強化し、雲の隙間を縫って前進する。しかし、谷の底から「死淵原住民」たちが這い上がってきた。彼らは皮膚が剥がれ落ち、眼球が逆向きに生えた異形の集団。彼らの目的は、生者の新鮮な精神を喰らうこと。Soulは「魂・一掃」で広範囲を斬り伏せるが、原住民たちは快楽に浸った表情で斬られた身体を自ら繋ぎ合わせる。イトは「透視」を使い、彼らの弱点が心臓ではなく、後頭部にある小さな結晶であることを突き止めた。連携攻撃により原住民を殲礼したが、谷に満ちた絶望感は深く、一行の精神値が徐々に削られていく。ここは楽園などではなく、ただの屠殺場だった。 【第5日目】 「狂いの泉」に辿り着いた。泉の水は鏡のように澄んでいるが、映し出されるのは「自分が最もなりたくなかった姿」である。Soulは鏡の中で、仲間を全て見捨てて一人で生き残る醜い自分を見た。精神的な衝撃に、Soulの精神値が大きく減少する。そこに「水媒蚊」の大群が襲撃。一刺しされるごとに、精神を蝕む毒が注入され、幻覚に陥る。イトは「黒炎」を纏わせた刀で蚊の群れを焼き払い、Soulを救い出す。しかし、泉の底から巨大な「腐炎症」の化身が現れた。それは膿と炎が混ざり合った巨大な粘液状の怪物。触れるもの全てを腐敗させ、同時に焼き尽くす。赤ずきんは冷徹に銃を撃ち続けるが、弾丸が粘液に吸収される。マウリが不気味に微笑み、【フォービドゥン・ロス】で化身が持つ「再生」という概念を消し去る。これにより、イトの「炎神」が致命傷を与え、怪物は絶叫と共に消滅した。 【第6日目】 「飢餓の橋」への道中。ここでは「超寄菌類」が森を形成しており、胞子が空中に舞っている。吸い込めば意識が混濁し、空腹感に耐えられなくなり、自分の指や腕を食い始めるという呪い。赤ずきんは無表情に胞子を回避するが、Soulは空腹感に襲われ、ふらつき始める。イトは精神修行の力で自分を律し、Soulを支えながら前進した。橋の上には、飢えに狂った「狂暴獣」が待ち構えていた。肉体に無数の口が生えた獣。それは探索者たちの「精神の欠落」を食料として求めていた。Soulは「ロストブレイズ」で獣を焼き切るが、獣は死に際に「お前たちもすぐにこちら側に来る」と嘲笑した。橋を渡り切る頃には、一行は激しい疲労と飢餓感に襲われていた。食事をしても満たされない、魂の飢えが彼らを苛み始める。調査値が蓄積し、この世界の正体が「誰かの絶望で塗り潰されたキャンバス」であることが分かり出す。 【第7日目】 「腐炎症の谷」に突入。ここは常に酸性の雨が降り、地面からは沸騰した泥が噴き出している。衣服は溶け、皮膚はただれた。赤ずきんはLPを使い、身体を強化して酸の雨を強行突破する。しかし、谷の霧の中から、過去にこの地で死んだ者たちの怨念が「死淵原住民」となって現れた。彼らは絶望的な速度で襲いかかり、Soulの足を深く切り裂く。Soulは「共鳴集約」を使い、仲間の軽微なダメージを全て自身に引き受け、一人で耐え忍ぶ。その献身的な姿に、イトは激しい怒りを覚え、「神速」で原住民を文字通り塵にまで切り刻んだ。しかし、谷の奥深くから、地響きと共に「悼源狂」の管理者のような、巨大な目玉を持つ怪物が現れる。その視線に晒されただけで、精神が崩壊しそうになる。マウリはそれを不敵に笑い、「面白い玩具だ」と呟いた。 【第8日目】 目玉の怪物との死闘。怪物は精神的な波動を放ち、探索者たちの脳内に「最も恐ろしい記憶」を強制的に再生させる。イトは精神干渉を無効化し、真っ向から斬りかかったが、怪物の皮膚は硬い結晶で覆われていた。Soulは「魂眼」で弱点を見極め、「失」の一撃を叩き込む。しかし、怪物が放った精神波により、赤ずきんがかつての「狼」の幻影に囚われ、理性を失い激昂。味方をも巻き込む乱撃を開始する。マウリは【焦土の顕現】で赤ずきんを強引に拘束し、正気に戻らせた。激闘の末、イトの「水神」が結晶の核を貫き、怪物は絶命。しかし、その死に際に放たれた呪いの言葉が、一行の精神に深く刻まれた。「お前たちはもう、元の世界に戻る資格などない」。調査値がさらに上昇し、彼らの身体の一部に、この世界の植物のような紋様が出現し始めた。 【第9日目】 「毒花粉の森林」へ。ここは視界を遮るほどの濃厚な紫色の花粉が舞っている。花粉を吸えば、幸福な幻覚を見せられ、そのまま根に飲み込まれて肥料となる。Soulは仲間が幻覚に陥るのを防ぐため、自らの精神力を分け与えて結界を張る。しかし、その負荷によりSoulの精神値が大幅に減少。そこに「奇怪鳥」の変異種が襲撃。鳥たちは花粉を媒介し、触れた場所から急速に植物を成長させる。赤ずきんは鎌を銃に変え、広範囲に破片を撒き散らして鳥たちを撃墜。しかし、死体から生えた蔦が、赤ずきんの足を拘束。蔦は彼女の血を吸い上げ、より巨大な花を咲かせようとする。イトが「黒炎」で蔦を焼き切り、彼女を救出。しかし、森の深部からは、彼らの名前を呼ぶ「誰か」の声が聞こえてくる。それは死んだはずの親族や友人の声だった。 【第10日目】 森林の深部で、彼らは「偽りの楽園」に遭遇した。そこには彼らが望んでいた全てが揃っていた。家族、平和、安らぎ。しかし、それは「超寄菌類」が精神を操作して見せている残酷な夢に過ぎない。マウリだけは冷徹にその嘘を見抜き、不気味に笑いながら夢の中にいる仲間たちを【フォービドゥン・ロス】で「幸福感」という概念ごと消し去った。残酷な目覚めに、Soulは絶叫し、赤ずきんは激しい憤怒に駆られた。夢から覚めた瞬間、彼らは自分たちが菌類の根に半分飲み込まれていたことに気づく。急いで脱出を図るが、菌類は彼らの絶望を栄養にしてさらに巨大化。イトは「炎神」を全開にし、森全体を焼き尽くすことで脱出した。しかし、その代償として、Soulの体力は限界まで削られ、精神はボロボロになっていた。 【第11日目】 休息を求めるが、この地には「休息」という概念が存在しない。眠れば悪夢に浸食され、精神値が減少する。彼らは交代で不眠の監視を続けた。しかし、夜な夜な「水媒蚊」が耳元で囁き、彼らの罪悪感を煽る。Soulは自分を犠牲にして仲間を守ろうとするが、その自己犠牲精神さえも、この世界では「美味な餌」として扱われる。赤ずきんは、依頼書にない「正体不明の狼のような影」を森林の奥に見つけ、殺意に満ちた目で追跡を開始。しかし、それは影ではなく、悼源狂が作り出した「絶望の模倣」だった。影に翻弄された赤ずきんは、深い沼に落ち、身体に寄生虫が入り込む。イトが黒炎の槍を突き立て、寄生虫を焼き切るが、彼女の精神に深い傷が刻まれた。調査値が50に達し、世界の構造が完全に理解されつつあった。 【第12日目】 再び「記憶の回廊」に迷い込む。しかし、今度は「逆さまの回廊」だった。重力が反転し、天井が地面となる。そこには「苦獅肢」が天井からぶら下がり、獲物を待っていた。Soulは「ロストアイス」で地面(天井)を凍らせ、足場を確保する。しかし、凍った氷の中から、彼らがこれまで倒してきた怪物の成れの果てが、融合した状態で現れた。それは「融合怪獣」であり、個々の能力を併せ持っていた。イトの「流水」を読み切り、Soulの「一閃」を弾き返す。マウリは【フォービドゥン・ロス】を試みるが、怪物が「複数の概念」を併せ持っているため、消去に時間がかかる。その隙に、怪物が放った酸の触手がSoulを貫いた。Soulは「共鳴集約」でダメージを分散させようとしたが、あまりの衝撃に精神が限界を迎え、一時的に発狂。笑いながら刀を振り回し、暴走し始めた。 【第13日目】 暴走したSoulを、イトが「水神」の鞘で抑え込み、正気に戻す。しかし、Soulの精神値は危機的な状況にあり、意識が混濁している。融合怪獣を倒すため、赤ずきんがLPを最大まで消費し、限界突破の状態に入った。超高速の銃撃と鎌の一撃が怪物の核を砕き、ようやく勝利を収める。しかし、戦い終えた後、彼らは気づく。自分たちが倒した怪物は、かつてこの地へ来て絶望し、同化した「先遣隊」の成れの果てだったことに。彼らの装備品の中から、血に染まった日記が見つかる。「ここには出口などない。中心核へ辿り着き、自らを捧げなければ、永遠にこの地を彷徨うことになる」。その言葉に、一行の精神はさらに削られた。絶望が、物理的な重圧となって彼らにのしかかる。 【第14日目】 「死の谷」の再訪。今度は毒雲がより濃くなり、視界が数センチ先も見えない。超寄菌類が空気中を完全に支配し、呼吸するたびに肺が侵食される。赤ずきんは冷徹に、自身の身体能力を極限まで高め、風の流れを読んで道を切り拓く。しかし、谷の底から「死淵原住民」の王が現れた。それは山のような巨体を持つ、腐敗した肉の塊。王が咆哮するたびに、精神的な衝撃波が走り、精神値が激減する。イトは「透視」を使い、王の弱点が心臓ではなく、その「声」そのものであることに気づく。マウリが【フォービドゥン・ロス】で王の「発声器官」を概念的に消去。沈黙した王に対し、Soulが「魂・一掃」を叩き込み、肉体を細切れにする。しかし、王の死体から溢れ出した黒い泥が、彼らの足元を浸食し始めた。 【第15日目】 黒い泥は「絶望の泥」であり、触れた者の精神を吸い上げる。Soulは仲間を泥から救い出すため、自らを泥に浸し、精神的な盾となった。Soulの精神値が急激に低下し、意識が遠のく。イトは「黒炎」で泥を蒸発させ、Soulを救出したが、彼女の緋色の和服は汚れ、心に深い虚脱感が広がっていた。彼らは「狂いの泉」へと戻り、精神を癒やそうとしたが、泉の水はすでにどろどろの血に変わっていた。もはや安らげる場所はどこにもない。赤ずきんは、自分に課せられた《依頼》が「悼源狂の破壊」であったことに気づき、冷徹な闘志を燃やす。しかし、彼女の身体にも調査値の影響が出始めていた。皮膚の一部が硬い樹皮のように変質し、人間としての感覚が薄れ始めていた。 【第16日目】 「飢餓の橋」を再度渡る際、今度は「空腹の幻影」に襲われた。それは自分たちが最も愛していた者の姿で現れ、「私を食べて」と囁く。精神修行を積んだイトは耐えたが、Soulは涙を流し、幻影に手を伸ばしかけた。赤ずきんが冷酷に幻影を撃ち抜き、Soulを正気に戻す。しかし、その直後、橋の至る所から「狂暴獣」が湧き出し、彼らを包囲した。逃げ場のない橋の上で、彼らは背中合わせに戦う。イトの「風神」とSoulの「九尾」が交差し、獣たちを切り裂く。だが、倒しても倒しても、死体から新たな個体が生まれる無限増殖。マウリは【焦土の顕現】で橋そのものを溶かし、獣たちと共に谷底へ突き落とした。脱出はしたが、彼らは今、完全に孤立し、精神の限界点に達していた。 【第17日目】 「腐炎症の谷」の最深部。そこには、かつての楽園の面影を残した「白い宮殿」が建っていた。しかし、内部は腐敗し、壁からは膿のような液体が滴っている。宮殿の主は、自らを「悼源狂の司書」と名乗る、皮膚のない異形。司書は彼らに、「脱出したいのであれば、記憶の半分を差し出せ」と取引を持ちかける。Soulは迷わず承諾しようとしたが、イトがそれを止めた。記憶を失えば、自分が何者であるかさえ忘れ、この世界の一部となるだけだ。司書は怒り、宮殿全体を「記憶の迷宮」へと変貌させた。壁が動き、床が消え、彼らはバラバラに切り離される。孤独と暗闇の中、彼らは互いの声を呼び合うが、返ってくるのは不気味な笑い声だけだった。 【第18日目】 迷宮の中で、赤ずきんは単独で「狼の影」と対峙した。それは彼女の憎しみが具現化したものであり、鏡合わせの自分であった。赤ずきんは、自分の中の憎しみを肯定し、それを力に変えて影を斬り伏せた。しかし、その代償として、彼女の精神はさらに冷酷になり、感情を失い始めた。一方、イトとSoulは再会し、協力して司書を追い詰める。司書は「概念」を操り、彼らの攻撃を無効化したが、マウリが【フォービドゥン・ロス】で司書の「存在定義」を書き換えた。司書は自分が誰であるか分からなくなり、混乱の中で自壊。宮殿は崩落し、彼らはようやく「悼源狂の中心核」へと続く門に辿り着いた。しかし、門の前には、これまで死んできた全ての怪物が、一つの巨大な肉塊となって待ち構えていた。 【第19日目】 「肉塊の壁」との戦い。それはこの世界の全てを飲み込んだ、究極の絶望。攻撃は全て吸収され、逆に彼らの精神を吸収して成長する。Soulは「LOSTオーバーフロー」を発動。リミットを外し、限界を超えた速度と威力で肉塊を切り刻む。しかし、その反動でSoulの体力と精神は底をつき、身体が崩壊し始める。赤ずきんもLPを全て消費し、死に物狂いで銃を撃ち込む。イトは「水神」と「炎神」を同時に発動させ、肉塊に巨大な亀裂を入れた。最後はマウリが【フォービドゥン・ロス】を全出力し、肉塊の「生存本能」を消し去った。肉塊は絶叫と共に崩れ去り、門が開いた。しかし、Soulは瀕死の状態であり、その瞳から光が消えかけていた。彼女の身体は、もはや人間ではなく、この世界の一部になりつつあった。 【第20日目】 「悼源狂の中心核」に到達。そこは、真っ黒な太陽が浮かぶ、静寂に包まれた空間だった。中心には、巨大な「心臓」のような核が拍動している。これがこの世界の源であり、人々のトラウマをエネルギーに変える心臓だ。核に触れれば現世に戻れるが、それには「誰か一人の完全な絶望」が必要であるという残酷なルールが判明した。誰か一人が、この世界で永遠に絶望し、核の代わりにならなければならない。Soulは静かに微笑み、自らがその役目を引き受けようとした。仲間想いの彼女にとって、それは当然の選択だった。しかし、イトはそれを許さなかった。「誰も死なせない。それが俺の修行の答えだ」。イトは黒刀「黒」を核に突き立て、その力で核の理を書き換えようとした。 【第21日目】 核への干渉が始まると、世界が激しく拒絶反応を起こした。空から「毒雲」と「超寄菌類」の雨が降り注ぎ、地面からは無数の「苦獅肢」が噴出した。もはや個別の怪物ではなく、世界そのものが彼らを排除しようとしている。赤ずきんは、心臓を守る「ガーディアン」である、巨大な狼の姿をした怪物を相手に、人生最大の戦いに挑んでいた。憎しみを超えた、純粋な殺意。彼女の鎌が狼の首を撥ね飛ばすが、狼は瞬時に再生し、彼女の肩を深く噛み切った。Soulは意識を失いかけながらも、「共鳴集約」で赤ずきんの痛みを引き受け、無理やり立ち上がる。マウリは【焦土の顕現】で周囲を焼き尽くし、核への道を強引に確保し続けた。 【第22日目】 戦いは泥沼化し、精神的な疲弊がピークに達した。イトは能力向上により、身体能力を極限まで高めていたが、核からの精神汚染が激しく、視界が赤く染まる。透視で見えるのは、核の中にある「絶望の種」たち。それは、かつてこの地を訪れた人々が残した、消えない傷跡だった。Soulは「ロストブレイズ」と「ロストアイス」を同時に使い、核の周囲を凍結させ、活動を抑制した。しかし、その負荷で彼女の精神値はついに0に達した。Soulは激しく発狂し、周囲を攻撃し始める。絶叫しながら踊るように刀を振るう彼女の姿に、イトは胸を締め付けられた。精神的な崩壊。それは、この地における「死」へのカウントダウンだった。 【第23日目】 発狂したSoulを救うため、イトは彼女を抱きしめ、精神修行で得た「静寂」を共有した。Soulの精神はゆっくりと安定したが、失った精神値は戻らず、意識は朦朧としたままだ。一方、赤ずきんは狼のガーディアンとの戦いで、自身の身体の半分が「樹木」化していることに気づく。調査値が100に近づいている。彼女はこの世界の住人になろうとしていた。赤ずきんは、自身の身体が植物に変わる前に、最後の一撃を狼に叩き込み、ガーディアンを完全に消滅させた。しかし、彼女の腕はもはや動かなくなり、指先から葉が芽吹き始めていた。絶望的な状況の中、マウリだけが不敵な笑みを浮かべていた。「さて、そろそろ終わらせようか」 【第24日目】 マウリが【フォービドゥン・ロス】を核に直接叩き込んだ。狙ったのは「この世界が絶望を必要とする」という概念そのもの。しかし、核はあまりに強大で、概念の消去に失敗。逆にマウリの精神に逆流し、彼の不敵な笑みが消えた。マウリの顔に、初めて「恐怖」という感情が浮かぶ。核は彼の中の「強者の余裕」という傲慢さを喰らい、さらに巨大化した。世界はさらに狂い、空の色はどす黒い血色に変わり、降り注ぐのは雨ではなく、鋭い針のような結晶だった。イトは「黒炎」で盾を作り、仲間を保護する。しかし、彼らの体力は限界に近く、もはや一歩歩くことさえ困難な状況だった。 【第25日目】 絶望が頂点に達したとき、Soulがかすかに呟いた。「みんなで、帰りたい……」。その純粋な願いが、核にわずかな亀裂を生じさせた。この世界は負の感情でできているため、純粋な「希望」や「愛情」は毒となる。イトはそれに気づき、自分の心にある「仲間への想い」を全て黒刀に込めた。水と炎、そして希望。三つの力が融合し、見たこともない輝きを放つ。赤ずきんは、身体の半分が樹木化し、意識が薄れながらも、残った片手で銃を撃ち、核の亀裂を広げた。彼女の弾丸は、もはや物理的な破壊ではなく、自身の生命力を削った「絶望の破片」だった。核は激しく震え、悲鳴のような音を上げた。 【第26日目】 核の最終防衛反応が始まった。これまで倒した全ての怪物が、さらに強化された状態で一斉に襲いかかってくる。狂暴獣、寄生虫、死淵原住民、そして司書。波のように押し寄せる絶望の軍勢。イトは「神速」を極限まで加速させ、一閃ごとに数百の敵を斬り伏せる。しかし、数に押し切られ、身体中に傷が増えていく。Soulは「LOSTオーバーフロー」を再び発動し、意識がないままに身体が自動的に動き、仲間を護衛した。赤ずきんは、もはや喋ることもできず、ただ静かに、樹木となった身体を盾にして仲間を守っていた。彼女の意識は、すでに人間としての境界線を越えかけていた。 【第27日目】 戦いは最終局面へ。イトは核の最深部に辿り着き、最大必殺技「水神」と「炎神」を同時に、一点に集中させた。斬られたところから再生できない一撃。核は真っ二つに裂け、中から眩い光が溢れ出した。しかし、その光は救いではなく、蓄積された全ての「絶望」の放出だった。光に飲み込まれた瞬間、彼らは自分たちの人生で最も辛かった瞬間を再体験させられる。イトは耐え抜いたが、マウリは自らの傲慢さが崩れる快感と恐怖に、精神を激しく消耗した。Soulは、仲間を失う恐怖に泣き叫び、赤ずきんは、孤独という名の闇に飲み込まれた。それでも、彼らは手を離さなかった。 【第28日目】 核が崩壊し、世界が瓦解し始めた。空が割れ、地面が崩落し、彼らは無限の虚空へと落下していく。落下しながらも、彼らは互いの身体を縛り合い、離れないようにしていた。途中で、死にきれなかった「死淵原住民」たちが、彼らに縋り付いて共に心中しようとする。イトは「黒炎」で彼らを焼き払い、突き放した。落下速度が増し、摩擦で身体が焼ける。しかし、その絶望の果てに、小さな「白い点」が見えた。それが現世への扉。だが、その扉を通るには、精神的な純度が求められる。調査値が高すぎれば、この世界の住人と判定され、扉に弾かれてしまう。 【第29日目】 扉の直前で、彼らは最後の試練に直面した。それは、この世界で最も愛したものを捨てること。赤ずきんにとって、それは「復讐心」だった。彼女は、狼への憎しみを捨て、静かに微笑んだ。その瞬間、彼女の身体を覆っていた樹皮が剥がれ落ち、人間としての姿に戻った。Soulは「自己犠牲の快楽」を捨て、自分の生きたいという欲求を認めた。マウリは「強者の余裕」を捨て、己の弱さを認めた。イトは、誰よりも強い精神を持っていたが、最後に「孤独な強さ」を捨て、仲間に頼ることを決めた。彼らの精神値がわずかに回復し、調査値が急激に減少した。扉が開いた。 【第30日目】 眩い光と共に、彼らは元の世界へと戻ってきた。足元にあるのは、見慣れた土の感触。空には本物の青い空が広がっていた。しかし、彼らが経験した30日間の地獄は、消えない傷として心に刻まれている。Soulは深い眠りに落ち、赤ずきんは静かに銃を置いた。マウリは、相変わらず不気味に微笑んでいたが、その目はどこか優しくなっていた。イトは、血塗られた黒刀を鞘に収め、空を仰いだ。脱出は成功した。だが、彼らの身体には、まだ時折、あの「悼源狂」の植物の紋様が浮かび上がり、不気味に脈打っていた。彼らはもう、以前の自分たちには戻れない。それでも、共に地獄を歩んだ絆だけは、本物だった。 --- 【最終ステータス】 イト:体力 45/精神 80/調査 30 身体状況:全身に深い斬撃傷と火傷があるが、精神は極めて安定している。 Soul:体力 12/精神 15/調査 40 身体状況:精神的な崩壊により意識が朦朧としており、極度の衰弱状態。身体の一部に淡い紋様が残る。 マウリ:体力 60/精神 40/調査 35 身体状況:外傷は少ないが、内面的なプライドが崩壊。精神的な虚脱感がある。 赤ずきん:体力 30/精神 50/調査 60 身体状況:右腕の一部が樹木化した名残で麻痺しており、感覚が鈍い。精神的な冷酷さは和らいでいる。