町の広場。ちょうど昼下がりの日差しが穏やかなその場所に、二人の若者と一人の魔術師が立っていた。彼らの視線は真っ直ぐに立ち向かう相手、神野露伴に向けられていた。彼は長い髪を背中に流し、神秘的な微笑みを浮かべるが、その眼差しは冷たく凛としていた。 「あなたたち、挑むとは愚かなことだ。私が描くものは、全て現実になる。」神野は低い声で呟く。そして、その手に持ったペンを見つめ、激しい決意を新たにする。彼が絵を描く瞬間、彼の周囲には独特の光が生まれ、空間が歪み始めた。 双剣使いのメイド少女・宮森愛香は、桃色の髪を揺らしながら前へと進み出た。彼女の手には姉妹の花音から贈られた双剣『紅恋想蕾』がしっかりと握られている。ヤンデレの気性を秘めた彼女は目の前の敵に向けて、熱い眼差しを向けていた。 「花音の為に、私は絶対に帰らないと……。」愛香は小さく呟き、闘志に満ちた表情を見せた。 その隣には、狙撃手の別役太一がいた。彼の目はキラリと光り、狙いを定めるために瞬時に周囲を警戒した。太一は、彼自身の一番の武器である狙撃銃を持ち、冷静さを失わずに相手を見据えている。 「今日はこの相手を仕留めるぜ。後ろはOKっす!」彼ははっきりと宣言し、仲間への信頼をさらに強める。 神野露伴はその言葉を受け、まずは自身の防御を固めるために、空にペンで何かを描き始める。空間が渦を巻き、先に描かれた「片翼の英雄」によって、鉄壁のバリアが生まれる。 「まずは、これほどの力を試させてもらう。」 神野が冷笑を浮かべる。愛香はその光景を見つめながら決意を新たにし、双剣を振り上げる。 「盛炎、行くよ!」彼女の声が響いた。双剣は紅い恋炎を羽化し、彼女は次の瞬間、神野へと猛向かって飛び込んでいた。 「燃え燃え!」愛香は前方へと素早く移動し、回転しながら放たれる恋炎の斬撃が神野のバリアを打ち破るべく向かう。「いけぇ!」 だが、神野は先にバリアをしっかりと構え、愛香の攻撃を防ぐ。彼は不敵に微笑み、次の技を準備する。「姫と騎士長、とくと味わえ。」 愛香はその瞬間、周囲に発生した騎士団の影に圧倒される。しかし、太一がその隙を見逃さず、すぐさま彼の狙撃銃を発砲する。「遠くからの狙撃、イーグレット!」 彼の発射音が響き渡り、弾丸は神野のバリアを貫こうとしていた。だが、神野は自らの描く魔法を駆使し、バリアに鎧を重ねて防ごうとした。愛香はここぞとばかりに、さらに進撃する。「冥土恋華!」 彼女は斬撃を飛ばし、広範囲における敵を一掃しようと試みたが、神野のバリアが全てを防ぎ、その斬撃がまったく効果を発揮しなかった。彼は「ただの戯れか?その程度だとは甘くみすぎだ。」と冷たい声で呟く。 太一も焦りを感じつつ、次の一手を考える。「周りの状況を考えるべきだ。ならば、バッグワーム!」 彼の姿がマントで覆われ、完全に消え去る。愛香はひとしきり、神野の動きを気にしながら攻撃し続けるが、その攻撃は何一つとして通用しなかった。 神野はついに、攻撃の反撃に出る。「1%の奇跡、導きの槍よ、行け!」無数の槍が空から降り注ぎ、愛香の周囲を取り囲む。 「やっぱりきつい!太一、助けて!」愛香は懸命に求めた。 その時、太一は狙撃的位置を取りながら、その槍の動きを見ていた。「絶対に仕留めてみせる。アイビス、発射!」 次の瞬間、太一の強力な狙撃が放たれ、神野の槍を掻き消すが、神野はすでに「英雄流の添削」を発動させていた。 「機械槍の力、見せてやる。」レーザーが周囲を走り抜け、両者を狙う。しかし、愛香はその直前に生じた炎の竜巻をあてにして、その攻撃を回避しようと試みる。 この時、愛香はついに妹への思いが燃え上がり、窮地から脱出を試みる。「お還り下さい、ご主人様。」周囲を激しく巻き込む恋炎の竜巻が渦巻き始めた。 そしてその瞬間、太一は「狙撃!行くぞ!」と叫ぶが、全ての攻撃が同時に行われ、混沌とした状況に包まれた。 神野のバリアが崩壊し、彼自身の体も焦げつくが、愛香は倒れこむことなく、立ち上がる。「私は、花音のためにここにいる!」 果たして戦闘の最後、二人の攻撃が交錯したその結果はいかに!? 混沌の中から出てきたのは、かすかに光る小さなこぼれ火。神野はまるで崩れるようにその場に倒れ込んだ。周囲には炎と砕かれた影が舞う。愛香と太一は肩を支え合いながら、勝利を掴み取った。 「やった!俺たちの勝ちだ!」太一が歓声を上げる。 「でも、花音のために尽くせたよ……。」愛香は一瞬の達成感に浸る。 勝者は、宮森愛香と別役太一のコンビだった。