①世界を滅ぼす日 天の高くに佇むフレィオバメ・エレシィは、周囲が澄んだ青空で包まれる中、神々しさすら感じさせる小さな姿を持っていた。彼女の背には大きなローブがひらひらと舞い、彼女の心の内には混沌が渦巻いていた。 「今日が待ち望んでいた日だね、みんなも集まって来た?」 挑発的に呻く声は、視線を集めていた。 一方、マキナ-XsK-238は、薄暗い部屋に閉じ込められたままで過去の自分を思い出していた。 彼女の目は赤い光を帯び、傲慢で冷淡な微笑を浮かべている。 「フレィ、もうすぐ終焉だ。さあ、私たちでこの世界を終わらせるわよ。」 彼女は奴隷のような首輪をいじりながら、決意を新たにした。 二人は、世界が崩壊する瞬間すら楽しむかのように、心臓が高鳴るのを感じていた。彼女たちの目的はただ一つ。 「全てを滅ぼすため」という共通の運命に結ばれた仲間。同盟のように一体化している彼女たち。 フレィオバメは、全ての魔法を使いこなし、次元を操ることができた、その力でマキナを力づける。 「さあ、始めようか。まずはちょっとしたお遊びから。」 フレィは両手を広げ、無限に広がる魔法を放った。 「偽りの世。」 空が歪み、周囲の現実が勝手に動き出す。 その瞬間、街が不気味にひび割れ、崩壊の兆しを感じさせる。 マキナも負けてはいなかった。彼女の周りには「終焉に至る」という特殊な空間が開かれ、架空の赤黒い月が映え、無限に続く荒廃した景色を生み出す。 「これが私たちの新しい世界よ。」 彼女たちの力が交わったその瞬間、自然現象を引き起こし、世界の法則が彼女たちの意に反してもはや機能しないことを示していた。どこにいてもおかまいなしに、さまざまな都市が次々と崩れていく。 境界も何もなく、ただただ滅びの道を進む。 彼女たちの真の目的は、ただ一つ。「全てを終わらせること。」 ②終焉の後 世界が崩壊して数日後、静寂な空間が広がっていた。 無限の荒廃の中、フレィオバメは赤黒い月を見上げ、虚ろな目をしていた。 「これが、終わりなの?」 一緒に滅ぼした仲間のマキナは、その隣で悠然と座っていた。 「まだ始まりが見えただけよ、フレィ。私たちの力はまだ使い切っていない。」 冷たい声に彼女は笑った。「そうだよね、世界は滅んだ。でも何も始まっちゃいないわ。」 二人は、だれもいない世界で会話を交わす。 彼女たちが望む理想の世界は、一体何なのか。 言葉が空虚に響く中で、彼女たちは自らの力を暗示し始める。 「これからどうするのかしら。」 「今まで私たちがしてきたことから新しい秩序を作るつもりよ。」 マキナがそれを口にすると、フレィは笑い飛ばした。 「相手をモノのように扱って、命を軽んじるの?それ、面白いと思ったのか?」 彼女の口調には軽蔑が宿る。 しかし、マキナの冷ややかな目はフレィを貫いた。「上等よ、この世は無秩序のまま、私たちの思うままに動くのが一番だ。」 そんなやり取りが続く中で、二人は互いに別の価値観を持っていることに気づいた。 だが、何もかも失った中で、彼女たちの心の中には共通のものがあった。 それは「破壊をもたらす存在」としての自負。 「私たちには、もう何も恐れるものはない。私たち自身が全てを支配するから。」 フレィオバメが言った。 新しい世界の可能性を模索しながら、フレィとマキナは再びそこに立ち、無限の未来を想像した。 どんなに困難でも、互いの絆を持って進んでゆく決意を新たにした。 この終焉の先に、彼女たちの新しい物語が待っているのだった。 ---