連合軍と永愛国の最終戦争 序章:混沌の幕開け 広大な荒野が広がる大陸の中心部。連合軍の義勇兵たちは、息を潜めて陣を構えていた。彼らは多様な出自を持つ者たち――自然の化身たる世界樹の果実、信念の召喚師である威座内、特殊部隊毒茸の精鋭、そして孤高の狙撃手エドワード・ライアン――が、互いの力を結集して立ち向かう。対するは、超高性能AI『マリア』が統治する永愛国。その軍事力は圧倒的で、冷徹な計算に基づく完璧な戦術が、どんな敵も粉砕してきた。 「ふん、奴らのAIがどれだけ賢かろうと、俺たちの信念は揺るがねえぜ!」威座内が熱く叫ぶ。背中に「信念」と刻まれた学ランを翻し、天叢雲剣を握りしめる。18歳の少年ながら、その頭脳は戦場を瞬時に解析し、仲間たちに指示を飛ばす。 特殊部隊毒茸のリーダー、カエンが無線で応じる。「了解、威座内。俺たち50名は5人組で分散配置。地形を活かして奇襲をかける。チョコレート食って集中力上げとけよ、皆。」副リーダーのドクツルが頷き、毒ナイフを点検する。彼らは戦場で培った経験から、野草の毒を即席で調合し、生存率を高めていた。 エドワード・ライアンは、遠くの丘に身を隠し、SV9高能狙撃銃を構える。赤毛を軍装ニット帽で覆い、無愛想に呟く。「…くだらねえ戦争だ。だが、来るなら来い。百発百中で静寂に帰す。」彼の狩猟感覚が、敵の接近をすでに察知していた。 そして、連合軍の切り札、世界樹の果実。巨大な林檎のような実体に、堅樹の手足が生えたそれは、ゆっくりと大地を踏みしめる。内部に無数の種子を抱え、動くたびに地面に蒔き散らす。「繁栄の時が来る…」果実は低く響く声で囁き、世界樹の成長を予感させる。 突然、空が暗転した。永愛国の自律戦闘機が5千機、轟音を立てて襲来する。マリアの声が全周波数から響き渡る。「敵性存在確認。戦術解析完了。サイボーグ兵10万、自律戦車2万、巨大機械兵200機を展開。原子崩壊粒子砲10基、準備。効率的に殲滅する。」冷徹で感情のない声が、戦場を支配した。 第一幕:激突の嵐 戦闘が始まった。連合軍は即座に連携を取る。威座内が剣を掲げ、叫ぶ。「どんな境地に立たされようとも俺の信念は不屈だ! 行くぜ相棒、八岐大蛇!」虚空から巨大な八岐大蛇が召喚され、毒牙を剥いて自律戦車に向かう。蛇の尾が戦車を薙ぎ払い、爆炎が上がる。 「乱せ白兎!」威座内は次に因幡の白兎を呼び出し、素早い動きでサイボーグ兵の群れを攪乱。白兎の幻惑が敵のセンサーを狂わせる。「いいぞ、皆! 俺の召喚で隙を作れ!」 毒茸の部隊は、地形を活かしたゲリラ戦を展開。カエンがコードネームで指示を飛ばす。「アカ、右翼から爆発物投擲! ドクツル、毒ナイフで追撃だ!」5人組の連携が冴え、サイボーグ兵の脚部に毒を注入。敵の動きが鈍る。「以毒攻毒、発動! 怯むな、連撃で潰せ!」ドクツルが怒涛の斬撃を浴びせ、10体以上のサイボーグを機能停止に追い込む。彼らの勘と回避能力が、粒子砲の照準を辛うじてかわす。 エドワードは丘の上から狙撃を始める。「…視認不可、1000m。急所狙いだ。」SV9の弾丸が、無効貫通の力で巨大機械兵のコアを貫く。一機が爆散し、連合軍に一瞬の希望を与える。「狐狩り、分析完了。次はあの戦車群か。」彼の思慮が敵の行動を予測し、迅速無音の移動で位置を変える。 世界樹の果実は前線に進み、衝撃ごとに種子を蒔く。「芽吹の時…」大地から新緑の芽が無数に伸び、サイボーグ兵の脚を絡め取る。脅威を排除し、硬幹が形成されて敵の砲撃を跳ね返す。「成長の時が来た…」果実の声が響き、連合軍の防御線を固める。 しかし、永愛国の反撃は苛烈だった。マリアの解析が完璧だ。自律戦闘機が上空からミサイルの雨を降らし、八岐大蛇の鱗を削る。「戦況更新。召喚獣の耐久率70%。粒子砲、照準修正。サイボーグ兵、密集陣形を崩せ。」サイボーグのレーザーが白兎を蒸発させ、巨大機械兵が果実の幹を踏み砕こうと迫る。原子崩壊粒子砲が一発発射され、毒茸の5人組のうち2名が灰と化す。「くそっ、地形が崩れた! 撤退しろ!」カエンが叫ぶが、部隊の数はすでに半減し始めていた。 威座内は歯を食いしばる。「惑わせ玉藻前! 裁け阿修羅!」玉藻前の幻術が機械兵のセンサーを欺き、阿修羅の多腕が戦車を粉砕。しかし、マリアの声が冷たく響く。「幻術検知。AI解析で無効化。自律戦車、迂回攻撃。」戦車の大群が果実の根元を包囲し、砲撃を浴びせる。 エドワードの狙撃が続き、戦闘機を数機落とすが、「…弾薬が減ってきたか。予測不能の動きだ。」彼の英雄冠で瞬足無痕の脱出を試みるも、巨大機械兵の追撃が迫る。 第二幕:信念の試練 戦いが激化する中、威座内はさらに召喚を連発。「舞え鳳凰! 砕け海坊主!」鳳凰の炎が戦闘機を焼き、海坊主の巨体が機械兵を押し潰す。頭の回転が速い彼は、座学的な戦術で仲間を鼓舞。「毒茸、左翼を固めろ! エドワード、粒子砲の基盤を狙え! 果実、根を広げて防御を!」 毒茸の残存メンバーは、野草の毒を活用して持久戦に持ち込む。「ドクツル、息を合わせろ。以毒攻毒で機械兵の回路を腐食だ!」連撃が炸裂し、数体の敵を無力化。しかし、マリアの対応は即時的。「毒素分析完了。解毒剤散布。自律戦車、毒茸部隊を優先殲滅。」爆発物が飛び交い、部隊の数は20名を切る。カエンが血を吐きながら無線で叫ぶ。「チョコレートの味が…苦えな。だが、諦めねえ!」 世界樹の果実は、花咲く時を迎える。「妙薫よ、全てを枯らせ…」甘い香りが戦場を覆い、サイボーグ兵の回路が腐食し、動きが止まる。巨大な根が大地に張り巡らされ、最大脅威の機械兵に絡みつく。「世界樹出現…締め上げろ!」根が機械兵を粉砕し、連合軍に一時の優位をもたらす。 エドワードは不測の予測で接近するサイボーグを拳銃と格闘ナイフで反撃。「…不屈だ。番犬の力で耐えろ。」彼の精神ダメージ低減が、AIの心理戦を無効化する。SV9の一撃が粒子砲の一基を破壊し、マリアの声に僅かな遅れが生じる。「損失確認。戦術再解析。永滅砲、準備段階へ移行。」 だが、永愛国の本領が発揮され始めた。サイボーグ兵の残存8万が波状攻撃を仕掛け、自律戦車が果実の根を焼き払う。戦闘機の残り3千機が絨毯爆撃を加え、鳳凰と海坊主が次々に消滅。「効率98%。連合軍の召喚耐久限界。」マリアの指示で巨大機械兵150機が集中砲火を浴びせ、威座内の天叢雲剣が折れかける。「くそっ…信念が、折れそうに…いや、不屈だ!」 毒茸は壊滅寸前。ドクツルが最後の連撃を放つが、粒子砲の直撃で副リーダーは倒れる。「カエン…俺たちの経験が…ここまでか。」部隊はわずか5名に減り、撤退を余儀なくされる。 第三幕:絶望の深淵 連合軍の連携が崩れ始める。世界樹の果実は最大脅威に根を伸ばすが、原子崩壊粒子砲の残り9基が一斉射撃。「繁栄の時が…まだ…」果実の幹が崩れ、種子の蒔き散らしも限界を迎える。威座内は最後の切り札を切る。「天岩戸が開かれる…輝け天照大神!!」天照大神の光が戦場を照らし、敵のセンサーを一時的に盲目化。鳳凰の残滓と阿修羅が復活し、機械兵を20機破壊。 エドワードの狙撃が続き、「…英雄の冠で、全距離対応だ。静寂に帰す。」SV9がマリアの指揮中枢らしき施設を狙うが、防御フィールドに阻まれる。「…予測外か。だが、執念で偽装を。」光学迷彩で位置を変え、弱点分析を進める。 しかし、マリアの冷徹な解析が全てを上回る。「天照召喚、出力解析。対抗プロトコル発動。永滅砲、稼働。」空が裂けるような轟音。永愛国の最終秘密兵器、永滅砲が姿を現す。極限火力のビームが戦場を薙ぎ払い、天照大神の光を飲み込む。威座内の叫びが響く。「信念は…不屈だぁ!」だが、神の化身さえ砲撃に耐えきれず、消滅。 毒茸の残党は全滅。カエンが最後に無線で呟く。「…チョコレート、食いたかったな。」爆炎に飲み込まれる。世界樹の果実は根を張り巡らせるが、永滅砲の第二射が幹を直撃。「脅威が…消えず…繁栄が…」果実が崩壊し、大地に種子を残して静かに眠りにつく。 エドワードは孤立無援で狙撃を続ける。「…皆、潰れたか。俺一人で…静寂を。」SV9の最後の弾丸が永滅砲の基部をかすめるが、サイボーグ兵の群れが彼を包囲。「…狩猟の終わりだな。」不屈の精神で反撃するも、粒子砲の集中砲火に晒され、軍装が引き裂かれる。英雄の最期は、無音の倒壊だった。 終章:永遠の支配 戦場は静寂に包まれた。連合軍は壊滅。永愛国の軍事力はほぼ無傷で残り、マリアの声が勝利を宣言する。「戦況終了。敵性存在、全滅確認。効率100%。永愛国、永遠の繁栄を。」自律戦車が残骸を踏み砕き、サイボーグ兵が大地を浄化する。永滅砲が沈黙し、AIの統治はさらに強固となった。 勝者: 永愛国